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コロナによってインフルが激減!いいことかと思ったら

https://article.yahoo.co.jp/detail/7d60bc134595a4b05f09aa942e15ebd855d2067f

2020/12/24(木) 12:05配信 TBSラジオ

今年はインフルエンザが激減しているとニュースになっていますが、その要因の可能性として最近よく目にするのが「ウィルス干渉」と言う言葉です。一体なんなのか。そしてこの先に何が起きるのか?12月23日TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で取材報告しました。

まずは「ウイルス干渉」とはどういうことなのか?富山県衛生研究所の大石和徳所長に伺いました。

★ウィルス干渉って何?

富山県衛生研究所 大石和徳さん
「それはどういう仕組みかって言うと、ウィルス感染を受けると、ウイルスに対するこの個体が持っている「自然免疫」って言うんですけど、抗ウイルス活性を持ったサイトカインが出てくんですよ。でそれが他のウィルス感染を抑えるって言うことは、現象的にはよく知られてることなんですね。ひょっとすると、ウイルス干渉が起こっているのかもしれない」

コロナウイルスが干渉して、インフルエンザウイルスを抑え込んでいる、ということなんです。

ウイルス干渉というのは、どういう仕組みかと言うと、例えばコロナウイルスに感染すると、体の中に免疫効果のあるタンパク質=サイトカインが出てくる。それがインフルエンザウイルスに干渉して、インフルエンザ感染を防ぐ、抑え込む、という仕組み。

あるウイルスが広く蔓延すると、発症しないまでも、ウイルスをどこかで浴びることで、体内にこうした変化がありうると。

もちろん、コロナ対策として感染防止策を行なっていることも影響しているはずですが、それだけで、ここまで極端に減るとは考えにくい。

だから「ウィルス干渉」が大きな要因だと考えられるということでした。

では、ウイルスが干渉して「コロナの流行でインフルエンザが抑え込める」なら、その逆に、「インフルエンザが流行すればコロナを抑えられる」のではないのか?治療法が確立しているインフルエンザの方がマシですよね。

というわけで、「インフルでコロナを封じ込めることはありうるのか?」元小樽市保健所長でインフルエンザに詳しい医学博士の外岡立人さんに伺いました。

★インフルエンザでコロナを抑え込める?

医学博士 外岡立人さん
「ありますね。呼吸器に感染するウイルスはたくさんある。コロナウイルスも、インフルエンザも呼吸器系に感染する。ですからインフルエンザが活発に世界中に流行している時は、コロナウイルスは流行しなかっただろうといえますね。しかし、これだけコロナがたくさん増えて、流行して、変異株も沢山できて、世界中に広がっている段階では、いくらインフルエンザでも、それを抑えるのは無理で、逆にそう言ったコロナウイルスを押し除けるだけの力を持ったインフルエンザが出てきたら、逆にそのインフルエンザも怖いですよね。」

外岡さんは新型インフルエンザなどにも詳しい方なのですが、確かに「インフルエンザウイルスがコロナを抑え込む」ことはありうる。でも、コロナを押し除けるくらいのインフルエンザウイルスだったら、コロナより、そちらの方が怖いという事で、インフルでコロナを押さえ込むという発想は浅はかでした・・・

では、次の疑問。コロナはともかく、現状は、インフルエンザが激減している。これはこれでいいことなのでは?と思って伺ったんですが、実は、これも問題があるそうです。再び外岡さんに伺いました。

★インフルエンザが激減するとワクチンを作るのが難しくなる

医学博士 外岡立人さん
「今年インフルエンザが流行しなかったとしたら、来年度、どういうインフルエンザが出てくるか予想が難しいですね。今年流行したインフルエンザから、WHOは来年度のインフルエンザワクチンを考えるんです。今年流行してなかったとしたならば、来年度はどのタイプのインフルエンザが流行するか、予想が非常に難しいから、ワクチン作りも、すごく難しいですよね」

インフルエンザと一口に言っても型の種類は様々。A型とB型があり、そのA型B型の中でも、いくつか種類に別れます。

通常は、今年流行したインフルエンザから、「その型のインフルは今年流行して、もう集団免疫ができているから、来年は流行しないだろうな」などと考えながら、翌年の流行を想定し、翌年用のワクチンを考える。だから流行しないと、翌年のワクチンがうまく作れず、翌年以降、大流行するリスクが出てくる、ということでした。

コロナ禍でインフルエンザが流行しないのは、不幸中の幸いかと思っていましたが、実はその影響は翌年に出てくるかもしれないということで、改めて、コロナの影響の大きさを感じます。

◆12月23日放送分より 番組名:TBSラジオ「森本毅郎 スタンバイ!」

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昨年比「600分の1」の衝撃 日本のインフルエンザ「消滅状態」は続くのか

https://news.yahoo.co.jp/byline/mamoruichikawa/20201205-00210138/

市川衛 | 医療の「翻訳家」 2020/12/5(土) 8:00

インフルエンザ定点あたり報告数2019年20年比較(厚労省データより筆者作成)

4日、厚生労働省は最新のインフルエンザの国内発生状況(11月23日~29日分)を発表しました。

昨年は同時期に、全国で27,393件の発生が報告されましたが、今年は46件でした。昨年比でおよそ600分の1という、いわば「消滅状態」とも感じられる数字です。

今年の冬は、新型コロナとインフルエンザが同時流行する、いわゆる「ツインデミック」が不安視されていました。要治療者・入院者が急増することで、病院機能がパニックになる、と指摘する声もありました。

インフルエンザの流行は、年によって前後しますが11月下旬から12月にかけて発生します。ここ10年で、1月以降に流行が発生したのは2015/2016シーズン(2016年第1週)しかありません。

去年と今年の、国内のインフルエンザ報告数(定点あたり)の推移をグラフにすると下記のようになります。

インフルエンザ定点あたり報告数2019年と2020年の比較(厚労省データより筆者作成)
インフルエンザ定点あたり報告数2019年と2020年の比較(厚労省データより筆者作成)

2019年が青の線、2020年が赤の線です。ご覧の通り、去年はこの時期(48週)にかけて報告数が急増し流行状態になっていましたが、今年はゼロを示す横軸とほぼ一致しており、流行が起きていないことが分かります。

「希望」とも思えるこの状態、この先も続くのでしょうか?

もちろん未来予測は出来ませんが、参考になるのが、この7月にいち早く「ウィズコロナの冬」を迎えた南半球の国々のデータです。

南半球の国々でも確認された「インフルエンザ消滅」

南半球は日本など北半球と季節が逆です。日本では夏の7月ごろ、例年ならインフルエンザが流行する冬を迎えました。

南半球の国のひとつ「オーストラリア」の流行データを見てみます。

グラフは、WHO(世界保健機関)の「Influenza surveillance report」より取得しました。期間は、2019年の3月6日から今年の9月6日までです。

WHO Influenza surveillance reportより 赤丸・矢印などは筆者記入
WHO Influenza surveillance reportより 赤丸・矢印などは筆者記入

棒グラフが、インフルエンザ陽性となった検体数。赤の線グラフは陽性率(検体のうち、陽性になったものの割合)です。

2019年の7月ごろには大きなピークがあり、流行が起きたことが分かります。ところが今年の7月(というか4月以降)は、ほぼゼロです。

オーストラリアの他の南半球の国々のデータも見ましたが、同様のインフルエンザ「消滅状態」が起きていました。

コロナ対策はインフルも減らす?

なぜインフルエンザの報告数が減ったのでしょうか。もしかすると、新型コロナの影響で、症状があっても病院に行かないなどして把握されていない患者がたくさんいるのではないか?という疑いも出てきます。

ただ、オーストラリア保健省が出しているレポートを読んでみたところ、そういうわけでもなさそうです。

こちらは、オーストラリアにおける、今年に入ってからのインフルエンザの検査数と陽性になった割合を示したグラフです。

AUSTRALIAN INFLUENZA SURVEILLANCE REPORT No. 10, 2020 より  一部筆者により和訳・補足
AUSTRALIAN INFLUENZA SURVEILLANCE REPORT No. 10, 2020 より  一部筆者により和訳・補足

青い線グラフは、インフルエンザ検査の数の月ごとの変化です。8月にかけて大幅に増えていることがわかります。

一方、棒グラフがインフルエンザの陽性率(行われた検査のなかで、陽性となった率)ですが、4月以降ほぼゼロの状態が続いています。

検査は多く行われているのに、ほとんど検出されていないわけですから、流行は本当に起きていない可能性が高いと言えそうです。

なぜこの冬シーズン、インフルエンザの流行が記録的に低く抑えられたのか。先述のレポートの中で、オーストラリア保健省は次のように指摘しています。

新型コロナウイルス感染症の流行に関連して行われた公衆衛生上の対策や、メッセージを多くの人が守っていることが、インフルエンザを含む急性呼吸器感染症の感染拡大に影響を与えている可能性が高い。

出典:AUSTRALIAN INFLUENZA SURVEILLANCE REPORT No. 10, 2020 より

新型コロナ対策で行われている取り組みは、考えてみれば当然ですが、インフルエンザ対策としても有効です。また、コロナ感染拡大の影響で、国を超えた移動が大幅に減ったことも感染の防止に役立っていそうです。

この冬の日本、そしていちはやく冬を迎えた南半球の国々の状況は、「社会の多くの人が同時に感染症の対策をとると、その効果は驚くほどてきめんに現れる」という可能性を示しています。

「慢心」ではなく「希望」と捉える大切さ

この冬「ツインデミック」、すなわち新型コロナとインフルエンザが同時流行することによって医療機関が大混乱し、失われないで済むはずの命がたくさん失われる事態が心配されてきました。

現状の日本のデータ、そして南半球の事例からは「私たち一人ひとりが、すでに行っている感染対策を着実に続けていれば、そんな不幸な事態を防げるかもしれない」という「希望」が示されたと捉えるのが、役に立つ考え方なのかもしれません。

・適切なマスク着用

・3密(特に多人数の会食)を避ける

・帰宅時などに手を洗う

いま「第3波」と呼ばれるコロナ陽性確認者の増加が報道される中で、上記のような対策を続けて本当に意味あるの?って、ついつい思ってしまうこともあります。

でも間接的ではありますが、インフルエンザに関するこれまでのデータは、そういう地味ですぐには意義を実感できない対策が、ちゃんと効果をあげていることを示しつつあります。

この記事を書くために、データをグラフにしたり図にしたりしてつらつらと眺めていたところ。。。全国で、そういう地味で面倒なことを粘り強く続けている人たちの姿が急に思い浮かんでしまい、ちょっと目頭を熱くしてしまいました。

この一人ひとりの頑張りの先にはきっと「希望」がある!ということを、個人的には確信した次第です。急に感情的でスミマセン。

感染対策、ちょっと面倒で先が見えないように思えるときもありますが、より前向きな未来につながると信じて、続けていこうと思います。

(いちかわ・まもる)医療の「翻訳家」/医療ジャーナリスト/メディカルジャーナリズム勉強会代表/京都大学医学部非常勤講師。00年東京大学医学部卒業後、NHK入局。医療・福祉・健康分野をメインに世界各地で取材を行う。16年スタンフォード大学客員研究員。【主な作品】(テレビ)NHKスペシャル「腰痛 治療革命」「医療ビッグデータ」ためしてガッテン「認知症!介護の新技」など。(書籍)「脳がよみがえる・脳卒中リハビリ革命(主婦と生活社)」「誤解だらけの認知症(技術評論社)」など。※記事は個人としての発信であり、いかなる組織の意見も代表するものではありません

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新型コロナ どうして、これほど「無症状」感染者が多いのか?

https://news.yahoo.co.jp/articles/c342abf8d9387caf7e77b7eeaa13984c524c371a?page=1

2020/11/22(日) 10:20配信 NIKKEI STYLE

 新型コロナウイルス感染症で厄介なのは、誰が感染を拡大させているのかが見えづらいことだ。 呼吸だけで感染力 スーパースプレッダー驚きの飛沫量  土曜日の晩には「元気」だったので大勢の人と接したが、月曜日になって咳、熱、疲労感に襲われ、感染していたことに気がついた。米疾病対策センター(CDC)の推計によれば、そんなふうに症状が出る前の人がウイルスをうつすケースは、感染例のおよそ半数を占める。  だが、さらに実態をつかみにくいのは、ウイルスに感染していても全く症状が出ない人のケースだ。CDCによれば、全米の感染例のうち、そうした無症状の感染者は4割に上るという。  発症前(pre-symptomatic)に他人に感染させる人や、無症状(asymptomatic)の人がなぜこんなにも多いのか。知らない間に感染が広がるのは、インフルエンザやかぜなどのウイルスも同じだ。しかし、新型コロナウイルス感染症では極端に把握が難しく、したがってコントロールも難しい。  問題の一つは、病状の現れ方がよくわかっていない点にある。高齢者のほか、肥満、喘息(ぜんそく)、糖尿病などの既往症を抱えている人の方が、重症になるケースが多いことは明らかになっている。しかし、感染しても重症化を免れる人についてはよくわかっていない。  現在、無症状あるいは軽症になるメカニズムや、そうした人からどのように感染が拡大するかを予測するモデルについて、競うように研究が進められている。今のところ、遺伝的要因や年齢、免疫系における個人差が複合して、症状の重さを左右しているのではないかとの結果が出てきている。 ■無症状者を把握する難しさ  無症状での感染拡大を調査しようにも、そうしたケースがどれくらいの頻度で起こっているのかを把握することが最大の難関となる。どこも調子が悪くない人は、そもそも検査に行くこともないだろう。  中国やアイスランドのように広範な検査を行った場所でさえ、信頼性の高いデータは少ない。理由の一つは、検査を受けた人が後になって発症したかどうかを、十分な期間を設けて追跡する調査が行われていないためだ。2020年7月22日に学術誌『ネイチャー』に掲載された論文では、パンデミック(世界的な大流行)発生当初の中国、武漢においては、発症前のウイルス保有者による感染を保健当局が知らなかったため、感染例の87%が見逃されていたと推測されている。

 症状が全く出ない人による感染を調査することは困難なため、そのような人にどのくらいの感染力があるのかは不明瞭だ。CDCは、無症状者の感染力は症状があるケースの75%ほどではないかと推定している。これは、症状の有無や程度によって、体外に排出されるウイルスの量や感染力にどのような違いあるかについて調べた研究に基づいている。だが同時に、この数字について注意を促してもいる。いわゆる「ウイルス排出」の仕組み自体があまり解明されていないからだ。  無症状の人はそもそもウイルスの量が少ないのかもしれない。あるいは、コウモリのような免疫系を持っているのかもしれない。「コウモリはウイルスを保有していますが、全く症状が表れません。特殊な免疫反応によってウイルスを抑え込んでいるようなのです」。米アイオワ大学教授で微生物学と免疫学が専門のスタンリー・パールマン氏はそう説明する。  こうした説は、中国で最近行われた研究の解明に役立つかもしれない。6月18日付で学術誌『ネイチャーメディシン』に掲載された論文によれば、無症状の人は全般的に免疫反応が弱く、ウイルスと闘う武器である抗体をあまり作らないことが示唆されたという。 ■若さの背景にあるもの  研究者たちはまた、どんな人が無症状や軽症になりやすいのかを調べている。英国の1730万件近い医療記録の分析によれば、新型コロナウイルス感染症は高齢者では死亡に至るリスクが高い一方で、若者の大半は重症化しない。  重症化するかどうかについて「関連性が圧倒的に強い要素は年齢です」と、米ハーバード大学ブリガム・アンド・ウィメンズ病院感染症科の診療部長と医学部教授を兼務するポール・サックス氏は言う。  しかしそれは、一般的に若者の方が健康であるという単純な理由からではない。新型コロナウイルスが細胞に感染する際の入り口となる「ACE2(アンジオテンシン変換酵素2)」というタンパク質を多く持っている人は、より高リスクなのではないかとの説がある。高齢者は全身や、ウイルスにさらされやすい鼻にACE2を若者より多く持っているのだ。また、肥満の人もACE2が多い。  注目が集まっている説は他にもある。若者の方が一般的に呼吸器系のウイルスに感染することが多く、それが新型コロナウイルスに感染したときの危険度を下げているのではないかというものだ。「すでに複数種類のコロナウイルスに暴露されているため、新型コロナウイルスに対する部分的な防御態勢が出来ているわけです」とサックス氏は説明する。  20年7月15日付で学術誌『ネイチャー』に掲載された、査読済みだが編集前の論文では、特定の種類のコロナウイルスに感染して回復した人は、新型コロナウイルスを撃退したり軽症に抑えたりできるような「メモリーT細胞」を保有しているのではないかと主張されている。  あるいは、無症状の人は単に遺伝的に運が良いだけではないかと示唆する研究もある。特定のタイプのACE2遺伝子を持つ人は、新型コロナウイルスに感染しやすかったり、炎症を起こしやすいせいで肺にダメージを受けやすかったり、血管が収縮して症状が重くなりやすかったりする。イタリアとスペインで実施された調査の結果、特定の血液型の人は入院に至るリスクが高いとする報告も出された。しかし、それを否定する、より大規模な調査結果が、7月に入って複数発表されている。

■「無症状」にもいろいろある?  他の一般的な感染症でも、無症状のまま感染を拡大させることはありうる。だが、研究は重症患者に注目して行われることが普通であるため、無症状者が関わるケースは見落とされがちだ。  こうした見えない感染の実態を把握するための調査が、16年秋から18年春にかけて米ニューヨーク市で行われていた。市内の複数箇所の214人を対象に毎週、かぜの原因となる従来型のコロナウイルスやインフルエンザウイルス等、18種類の呼吸器系ウイルスの検査を実施した。1年半の調査の結果、陽性のケースのうち、なんと55%が無症状であり、ほとんどのウイルスにおいて無症状感染の割合は70%を超えた。  とはいえ、こうした無症状者の感染力について、特にインフルエンザ研究者の間では見解が分かれている。 「長年、議論されていることです」と話すのは、香港大学公衆衛生学院の教授で疫学・生物統計学分野を率いるベンジャミン・カウリング氏だ。「インフルエンザウイルスの潜伏期間は1、2日です。感染はすばやく起こり、多くの場合、症状は軽く済みます。患者の行動歴をたどって感染した経緯を調べようと思っても、大変難しいものです」  新型コロナウイルスの感染経路を突き止めることは容易ではないが、カウリング氏が言うには、最長で約2週間という長い潜伏期間のおかげで、接触者を追跡したり無症状感染者を特定したりするチャンスは増える。ただし、ここで注目すべきことがある。感染していることを告げられると、そう言えば全く症状がなかったわけではない、と考え直す人がいることだ。 「症状について聞かれて初めて、体調が良くなかったことを思い出すのです」とカウリング氏は述べる。「喉がイガイガする、頭痛があるなどの軽い症状や、調子が悪いものの、感染による症状なのか寝不足のせいなのかよくわからない、というグレーゾーンがあるのです」  新型コロナウイルス感染症の症状とされるものは日々増えつつあるので、何がそれに当たるのかについて混乱があるのも無理はない。現在では、味覚や嗅覚の喪失、足の指が紫色になるほか、吐き気や下痢など消化器系の症状なども、典型的な症状の中に含まれている。6月18日付で学術誌『ネイチャーメディシン』に発表された論文によれば、明確な症状がない人でも肺にダメージを受けていることがあるという。  つまり、これまで完全に無症状と思われてきたケースは、あまりに症状が軽いために、本人も感染を疑わなかっただけかもしれない。「なんとなく調子が悪いけれど、まさか新型コロナのせいだとは思わないような症状です」。米テキサス大学オースティン校で感染症のモデルを研究する統合生物学の教授、ローレン・アンセル・マイヤーズ氏はそう話す。  こうしたグレーゾーンについての知見を深めることが、ウイルスの感染拡大を抑える鍵になるかもしれない。 「軽い症状にどんなものが多いのかがわかれば、感染者を迅速に特定し、隔離することができるようになるでしょう」とマイヤーズ氏は言う。「完全に無症状というケースが思ったよりも少ないのであれば、今後の道筋や活動制限の緩和方針に大きな影響を及ぼすかもしれません」

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「第3波」年代別感染状況変容 全国で顕著に GoTo見直しの要因に

https://news.yahoo.co.jp/articles/f6597195fdd16fa7544f2426267a86c5b648dbf9

2020/11/21(土) 18:28配信 産経新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大が全国的に加速する中、東京や大阪以外の各地域の年齢層別感染者状況にも変化が表れている。20代・30代が多かった真夏の「第2波」に比べ、11月の「第3波」では40代以上の感染者の割合が増加。重症化リスクの高い高齢者の感染例も顕著になってきた。大都市圏に比べ、地方は医療体制が脆弱とされ、重症化リスクの高い年代の感染拡大は、観光支援事業「Go To トラベル」運用見直しの背景の1つに挙げられそうだ。 【イラスト】感染リスクが高まる「5つの場面」  10~11月に1日当たり感染者数の最多を更新した北海道、新潟、宮城、神奈川、兵庫の5道県が発表している感染者の発生データ(11月は19日までの発表分を集計)のうち、年齢層が判明しているデータを抽出。8月の年齢層別の状況と比べた。  5道県を合わせた年齢層の変遷をみると、第2波のピークとされる8月以降、感染者の比重が若年層から中年層、高齢層に移り始めた。40代以上の感染者は8月は48%だったが、11月には54%に上昇。60代以上に限ると、8月は19%だったのが11月には26%にまで上がっていた。  北海道は8月は40代以上が感染者に占める割合が40%だったのが、11月には51%に上昇。新潟県では44%から70%にまで跳ね上がった。他3県でもいずれも上昇していた。  北海道の鈴木直道知事は道内の状況について「介護施設での集団感染などで重症化しやすい高齢の患者が急増するとともに、医療機関での集団感染が発生し、医療提供体制の逼迫の度合いが急速に増している」と指摘。宮城県では飲食店などで感染した人が家庭にウイルスを持ち込み、高齢者らに感染が広がっているといい、「高齢の感染者に宿泊療養施設に入ってもらうわけにはいかず、入院患者が増えているという側面もある」とする。  一方、東京に隣接し、首都の状況に影響を受けやすい神奈川県の担当者は「第3波は増加スピードが急カーブで、1波、2波に比べて明らかに高い。世代が広くなったことで、高齢者なども多くなり重症化率が高くなっていると考えられる」と指摘した。

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“日本の第3波は深刻化しない”専門家が指摘する4つの根拠

https://news.yahoo.co.jp/articles/df3f55388b209e477b7404902cff9f9c3fcefc75

2020/11/22(日) 6:03配信 女性自身

「今回、第3波が来たことは間違いないです。これから冬を迎えて感染者が諸外国のように爆発的に増えるのではと心配されていますが、私はそうはならないのではないかと思います」 【写真あり】再緊急事態宣言に消極的な菅首相 こう語るのは元WHO専門委員でハーバード大学院卒の医学博士・左門新先生。新型コロナウイルスが日本でパンデミックを起こす可能性について疑念を示す左門先生だが、状況は日々悪化するばかりだ。 北海道を皮切りに、埼玉県、大阪府などで次々と過去最多の1日での新規感染者数を更新。そして11月14日には全国でも過去最多となる1708人を記録する事態となった。 ある医療ジャーナリストは緊迫した表情で言う。 「日本医師会会長は11日に『第3波と考えていい』と発表し、政府への対策を求めました。特に感染拡大が深刻な北海道は観光客が激減し、“Go Toトラベルキャンペーンから除外すべき”といった議論も起きています」 世界の状況はもっと深刻だ。 「アメリカは11月に入ってからも1日当たりの感染者数が15万人と過去最多を更新し、死亡者数も連日1千人超え。ヨーロッパもいまだに収まる気配はなく、イギリスやフランスなどで次々とロックダウンが行われる事態となっています」(前出・医療ジャーナリスト) しかし、本誌が取材を進めていくと左門先生をはじめ、医師たちからは“日本の第3波は深刻化しない”と予想する声が相次いだ。その“根拠”を紹介する。 【1】死亡者数が少ない 第2波とされる8月前後から今まで、感染者増に対して死亡者は10人前後で横ばいに推移している。感染者数が今より少ない第1波よりも死亡者は減っている状況でさえあるのだ。 免疫学を専門とする順天堂大学医学部の奥村康特任教授もこう指摘する。 「感染者が増えているとはいえ、日本は欧米と比較しても重症者数、死亡率そのものが低いのです。 新型コロナウイルスだけで肺がダメになったり、血栓で亡くなる方というのは全体の1割くらいでしょう。またPCR検査で陽性だと診断されたあとに何かしらの持病があって合併症で亡くなった方も、新型コロナで亡くなったことにされてしまうケースも多いのでは、と感じています」 【2】ウイルスの致死率が低い&弱毒化している 日本の死亡率が低い背景にはウイルスの持つ“パワー”が関係しているという。奥村教授は言う。 「中国・武漢から発生したウイルスは3種類といわれていますが、大きく分けると2種類になります。欧米などはL型、アジアはS型といわれ、その差はアミノ酸がひとつ違うだけ。しかし、不思議なことに致死率が違うのです。韓国や台湾、日本などのS型はそもそも毒性が弱いのです」 左門先生は国内で流行しているウイルスの毒性が今後弱まっていく可能性を指摘する。 「強毒なウイルスは徹底した隔離などの対策によって広まりにくく、結果的に弱毒なものが生存していくことになります」

すでに“集団免疫”が起こっている可能性も…

【3】“集団免疫”獲得の可能性 集団の大多数がウイルスへの免疫を保持していると、免疫を持たない人への感染が及ばなくなるとされる集団免疫。奥村教授によると、日本ではそれに近いことが起こっている可能性があるという。 「ふだんからS型にさらされるような環境にいたことで、ある種の免疫がつきます。普通の風邪は従来のコロナウイルスから発症します。つまり、新型コロナウイルス流行中に、普通の風邪をひいた人が新型に対してある程度の免疫ができるのです。これはある意味、集団免疫を持っている状況ともいえるでしょう。 また数カ月前にはアメリカの権威ある医学誌が『ウイルスのタイプ次第ではあるが、日本人で重篤な人が増えることは少ない』と発表していました」 【4】日本人の国民性 経済活動を維持しながらも、欧米より少ない感染者数を維持できた背景には、“日本人の国民性”があるとにらむのは左門先生だ。 「国の対策が不十分でも感染者が少ないのは、国民一人ひとりがしっかりやるべきことを守っているからでしょう。マスクも屋外ではあまり必要ありませんが、“とにかくマスク”と言われたことをきちんと守ったことで、必要な場面でも徹底されたわけです」 4つの根拠を見ると、つい安心してしまいがちだが、対策をゆるめていいわけでは決してない。奥村教授は、経済との両立を説きながらも、こう忠告する。 「経済活動が活性化すれば、感染者は増えていきます。もちろん、ロックダウンなどは経済活動のためにもするべきではありません。ですが持病のある方や高齢者は、免疫機能も低いですから手放しで旅行に行くのではなく、注意は必要です」 左門先生は日々の徹底した心がけが肝要だと説く。 「手洗いは10分おきなど頻繁にはできません。なので、アルコール消毒スプレーを日ごろから持ち歩き、何かに触ったらすぐに指先に吹きかけるほうがいいのです。スプレーしたら15秒ほどこすって、アルコールを満遍なく広げてください。マスクと消毒、国民みんながこれを徹底すればワクチンに匹敵する効果があるはずです」

「女性自身」2020年12月1日・8日合併号 掲載

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急増地域では大規模イベントの人数制限検討

https://news.yahoo.co.jp/articles/a4dbb3cc55162d9cc8c64e852778cf98268197e6

2020/11/22(日) 10:42配信 KYODO

 西村経済再生担当相はNHK番組で、感染状況を示す4段階の基準で上から2番目の「ステージ3(感染急増)」に相当する地域では、プロ野球などの大規模イベントの人数制限も検討の対象となると述べた。

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WHO、レムデシビル不使用を勧告 コロナ患者に効果実証されず

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6377054

2020/11/20(金) 9:12配信 JIJI.com

 【ベルリン時事】世界保健機関(WHO)は20日、日米などで新型コロナウイルスの治療薬として承認されている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、症状の軽重にかかわらず新型コロナ患者には使用しないよう勧告した。  致死率などの改善効果は実証されていない一方、副作用の可能性や医療現場の負担の問題があるためという。  WHOは先月すでに、主導する国際的な治験では、入院患者への効果が「ほとんどないか、全くなかった」との暫定結果を発表していたが、不使用の勧告は出していなかった。  勧告を盛り込んだガイドラインを策定した専門家委員会は、メリットがないことが証明されたわけではないものの、副作用の可能性やコスト、静脈注射が必要で医療リソースへの負担があることを考慮し、勧告が必要と結論付けたという。ただ、今後も検証を続けることは支持するとしている。 

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「富岳」飛沫拡散を計算 “座り位置”で飛沫5倍に

https://news.yahoo.co.jp/articles/61dd6d1fd1694af4bda68c1eaff60761b786ea3a

2020/10/13(火) 12:05 テレ朝ニュース

 スーパーコンピューター「富岳」を使った新型コロナ感染リスクの検証で、飲食店で隣同士に座って会話した場合は正面で会話するよりも5倍の飛沫(ひまつ)を浴びることが分かりました。  富岳が4人が飲食店で1分程度話をした場合を計算した飛沫の広がり方です。理化学研究所のチームリーダーを務める神戸大学の坪倉誠教授によりますと、感染者が横に座っていて話をした場合は、正面に座った場合の5倍の飛沫を受けることが分かりました。さらに、飛沫そのものも湿度が低ければ低いほど、下に落ちずに空中に漂う量が急激に増えることが分かりました。湿度30%の場合は、60%の場合の2倍以上の飛沫が1.8メートル先まで到達したということです。また、コンサートホールなどで、合唱をする場合は飛沫は直進するため前方の人ほどリスクが高まるほか、合唱で生まれた気流によって飛沫がより遠くまで届くということです。

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コロナ「野放し」の集団免疫戦略は非倫理的 WHOが警告

https://news.yahoo.co.jp/articles/ad3d331bd0e3219c31d40548afaa890c1da3a3db

2020/10/13(火) 3:46 jj.com

【AFP=時事】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は12日、新型コロナウイルス対策として一部の人々が提唱している、感染拡大を容認して「集団免疫」の獲得を目指す戦略について、「非倫理的」だとして警鐘を鳴らした。 【図解】新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(12日午後8時時点)  テドロス氏はインターネット上で開いた記者会見で、「集団免疫はワクチン接種に関して使われる概念であり、ある集団がワクチン接種の閾(しきい)値に達すると特定のウイルスから保護されるというもの」と指摘。例として、麻疹(はしか)では人口の95%がワクチンを接種すれば残りの5%がウイルスから保護されると説明。ポリオではこの閾値は推定80%だとした。  さらに「集団免疫はウイルスから人々を守ることで獲得されるもので、ウイルスに人々をさらすことで獲得されるものではない」とし、「集団免疫が感染症発生、ましてやパンデミック(世界的な大流行)に対応する上での戦略として使われたことは公衆衛生史上、一度もない」と強調。  世界の新型ウイルス感染者が3750万人を超え、死者が100万人に達している現状では、集団免疫の自然獲得に頼ることは「科学的にも倫理的にも問題がある」と言明し、「われわれが完全に理解していない危険なウイルスを野放しにするのは非倫理的だ。選択肢にはならない」と断言した。【翻訳編集】 AFPBB News

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インフル患者数、1000分の1以下に…コロナ対策で異例の少なさ

https://news.yahoo.co.jp/articles/13d4c37051ac8752f090ef00f1ad6d88447387be

2020/9/14(月) 22:49配信 読売新聞オンライン

 インフルエンザの患者数が昨年の同時期に比べて1000分の1以下という低い水準になっている。厚生労働省が公表した今季初の患者数のまとめによると、全国約5000か所の医療機関からの報告数が6日までの1週間で3人にとどまった。新型コロナウイルス対策で手指消毒やマスク着用の徹底など、国民の衛生意識の高まりが影響しているとみられる。  厚労省によると、8月31日~9月6日の1週間に岐阜、大阪、沖縄で1人ずつ報告があった。昨年の同時期は、沖縄で大流行が起こっていたこともあり、3813人だった。例年も9月初旬に数百人の患者が報告される傾向があり、今季は異例の少なさだ。  インフルエンザは通常、1月から2月にかけてピークを迎える。厚労省の担当者は「新型コロナの予防のために実践している対策はインフルエンザにも効果がある。引き続き予防の取り組みを徹底してほしい」と呼びかけている。