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見えない飛沫、正しく回避 スパコン「富岳」で可視化

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9289d342f5bb2a299f914e1b97aab165f0a930b

2020/10/18(日) 23:28 産経新聞

 理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」で新型コロナウイルス対策の評価を進める同研究所などのチームが発表した飛沫(ひまつ)に関するシミュレーション結果。マスクによる感染予防効果や飲食店のテーブルでどこに座ると飛沫を受けるリスクが高いかなどを分析した。見えない飛沫が可視化されていることで、日常生活を送る上でも参考になりそうだ。理研の坪倉誠チームリーダー(神戸大教授)は「感染リスクがどこにあるのか、それに対してどういう対策を取ればいいのか啓発したい」と話している。 【イラスト】飲食店のテーブルで感染者(手前)の正面に座った人が浴びる飛沫のシミュレーション  ■20分会話で咳1回分  会話しているときと歌っているとき、そして、せきをしたときでは、飛沫の飛び方はどう違うのか。  会話をしたときなどに飛ぶ飛沫には、床や机などにすぐ落下する比較的大きな飛沫と、粒の大きさが5マイクロメートル(1マイクロは千分の1ミリ)程度以下で空気中を長時間漂うエアロゾルがある。  会話では1分間に約900個の飛沫、エアロゾルが飛び、歌の場合は1分間に約2500個飛ぶ。一方、強いせきを2回すると、合計で3万個ほどが飛ぶことが分かった。  20分程度の会話をすると、せき1回と同じ程度の量が発生。歌唱しているときには会話と比較して数倍が、より遠くまで飛び、カラオケ1曲ほどに当たるおよそ5分でせき1回分が飛散するという。  また、歌唱時を想定し、マスクやフェイスシールド、マウスガードでどの程度飛沫の飛散を防げるのかについてもシミュレーションを実施。フェイスシールドやマウスガードはマスクと比べ、相当量のエアロゾルが漏れ出ていた。  坪倉氏は「いずれにしてもエアロゾルは漏れてしまう。大きな飛沫への対策とは別に、小さな飛沫への対策を考える習慣が大事だ」とし、マスクなどの装着と換気をあわせて行う必要があるとしている。  ■隣席が最も危険  感染拡大を防ぐため、営業時間や酒類の提供時間短縮などが求められてきた飲食店。「密」になりやすく、言葉を交わす機会も多い状況で、感染リスクも高い。  シミュレーションでは、飲食店でテーブル(縦60センチ、横120センチ)を4人で囲み、うち1人の感染者が、正面、はす向かい、隣の相席者に向かって1分間程度の会話をしたケースを想定。座る場所によって届く飛沫の数がどう違うかを調べた。  その結果、飛沫は話しかけた相手に対してまっすぐに飛ぶ性質が強いことから、話しかけた人以外にはほとんど到達しないことや、感染者が相席者に均等に話しかけた場合には隣席にもっとも多く届き、次いで正面、はす向かいの順になった。隣は正面に比べて5倍の飛沫が届き、はす向かいは正面の4分の1程度に減ることが判明した。  ウイルスを想定した「新しい生活様式」として、「食事は対面ではなく横並びで座ろう」と推奨されてきたが、状況に応じた対策が必要となりそうだ。  坪倉氏は「隣の人との間にパーティションを立て、前方への飛沫はマウスガードなどで抑えるといった対策が有効ではないか」としている。  ■マスクは鼻も覆って  他人に飛沫を飛ばさない点から着用が求められ、罰則付きで義務化している国もあるマスク。その防御効果についてもシミュレーションが行われた。  6秒間かけて深呼吸をしたときに、体内に取り込まれる飛沫やエアロゾルの量を評価したところ、マスクをしていると上気道(鼻腔から咽頭)に入る飛沫数を3分の1まで低減できることが分かった。とりわけ大きな飛沫についてはブロックする効果が高いという。 坪倉氏は「自分を守るためにも、マスクは鼻も覆ってしっかりつけてほしい」と注意を促した。  ただ、エアロゾルに対しての効果は限定的で、マスクをしていない場合とほぼ同じ数の飛沫が気管の奥にまで達するという。  マスクと顔の隙間からの侵入を阻止することは難しいといい、感染を防ぐには換気などの対策との併用が重要だとしている。  一方、フェイスシールドでもシミュレーションを実施。大きな飛沫の防御効果は高いが、エアロゾルについては隙間からの侵入が避けられず、自分が発した飛沫でもエアロゾルが大量に漏れ出すことが示された。  「フェイスシールドは着け方で飛沫の飛び方が変わる」といい、正しく装着するよう気を付ける必要があるとした上で、可能な限り、マスクを着用するように呼びかけている。  ■合唱は交互に並んで  年末が近づき、ベートーベンの合唱付き交響曲「第九」のシーズンとなり、合唱などが今年はどうなるか、気にかけている向きもありそうだ。こうしたことも念頭に、シミュレーションではコーラスの際のリスクについても評価した。  機械式の換気設備が行き届いているコンサートホールなどを会場に、コーラスで全ての人が歌っている状態の中に、1人の感染者がいることを想定。距離をとることや人数を絞ること、マウスガードの効果などをみた。  コーラスでは多くの人が同時に発声することから、その気流の影響もあり、前方への飛沫の飛散が強まるという。ただ、人を少なくすることで、直接飛沫を受けるリスクは下がり、互い違いに並ぶことによっても前列へのリスクは低減された。  マウスガードを着用して合唱した場合のシミュレーションでは、前方への流れが抑制されることで、一定のリスク低減効果があることも示された。ただ、「マウスガードよよりマスクの方が防御効果は高い」(坪倉氏)ため、可能な限りマスクを使用し、特に換気設備が整わない場で合唱の練習をする際などは、感染予防の各種ガイドラインを参照するよう求めた。

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インフル感染後はコロナにもかかりやすい? 「ダブル感染」リスクを減らすには

https://news.yahoo.co.jp/articles/c44b2c84e2c134515e15e2128b607602d88d24de

2020/10/17(土) 8:00配信 AERA dot.

 新型コロナインフルエンザの「ダブル流行」はこない、といった見方を示す専門家が実は結構いる。南半球で流行がなかったことや、体内でのウイルスの生存競争など、さまざまな説がある。とはいえ、感染のリスクが消えたわけではないので、常に最新の情報を知って備えたい。 【比較表】症状、重症度、治療法…インフルエンザと新型コロナの違いは?

 新型コロナとインフルエンザの“ダブル感染”のリスクはどうか。  東京都健康長寿医療センター呼吸器内科の山本寛部長は、「あくまでも一般論」とした上で、 「インフルエンザへの感染が起こると、そのあと3週間ぐらいは気道の防御機能が落ちます。そのときに二次性の感染症が起こることはわかっています。それを踏まえると、インフルエンザの感染後は、新型コロナにも感染しやすくなるので、注意が必要でしょう」  との考えだ。重症化のリスクについては、水野医師がこう指摘する。 「今、新型コロナでは長引く症状が問題になっています。回復した後でも肺が大きなダメージを受けていることがあります。そう考えると、症状が残っている人がインフルエンザにかかると、重症化する可能性があります」  これからの時期、手洗いやマスク以外にしておきたい対策は、「やはりインフルエンザの予防接種です。特に高齢者と持病がある人は受けたほうがいい」と岡部所長。 「インフルエンザの予防接種の有効性は100%ではなく、接種してもかかる人が少なからずいます。ですが、症状を軽くするとか、肺炎になりにくく死亡を防ぐとか、そういう効果は期待できます。10月に接種すると、インフルエンザ流行の兆しがみえる11月以降の感染リスクを下げることができます」  今年、国が用意したワクチンの供給量は、最大約6300万人分。65歳以上の高齢者などへの優先接種を10月1日から始めている。「流行が始まってから接種しても間に合わない」(岡部所長)というから、高齢者や持病がある人は後回しにせず、早めに済ませておきたい。  なお、高齢者らへの優先接種は10月25日まで。早めにかかりつけ医や近くの医療機関に問い合わせておきたい。

 対策として“うがい”を提案するのは山本部長。 「インフルエンザウイルスが増殖する際、『ノイラミニダーゼ』という酵素が必要になります。この酵素は歯周病菌が作り出し、口腔内や咽頭(いんとう)の粘膜に多く存在するので、こまめにうがいをすることでこの酵素を減らせます。手洗いをするときに一緒にするとよいでしょう」  うがいは、うがい薬を使わず、水道水で。うがい薬に含まれている成分が粘膜を傷つけてしまうことがあるためだ。  予防といえば、新型コロナのワクチンの状況も気になる。政府は全国民に行き渡る量のワクチンの確保を目指し、国内外の製薬会社と基本合意を済ませた。最終段階の臨床試験を実施しているワクチン候補は、米・ファイザー社や英・アストラゼネカ社などの10種類ほど。  WHOは、年末までにワクチンが準備できる見込みを示したが、岡部所長は、「世界レベルでのワクチンの確保は来年後半になるだろう」と慎重な姿勢を見せる。 「しかも、これは臨床試験が適切に進んで、結果が順調だった場合の話。ワクチンが早期に使えるようになることは望ましいですが、焦らないほうがいい。どんなワクチンも割合は低くても副反応は起こります。あとで不備が見つかって信頼が揺らげば、ワクチン接種をちゅうちょする人たちも出てきます」 (本誌・山内リカ、亀井洋志) ※週刊朝日  2020年10月23日号より抜粋

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『飛沫量』を大学が計測…大声で歌うと普通の会話の11倍 カラオケ店を想定した飲食伴う場合は14倍に

https://news.yahoo.co.jp/articles/38357916491b8ee81ad66939a4a2e62a56db5bac

2020/10/15(木) 17:26配信 東海テレビ

 新型コロナウイルスの感染予防に必要なものは、なんといってもマスク。これは飛沫が広がることを防ぐためですが、15日、愛知県の豊橋技術科学大学が「歌うと飛沫はどれくらい増えるのか」という実験の結果を公表しました。 豊橋技術科学大学の飯田教授: 「学生さんに歌を歌ってもらったり喋ってもらって、声の大きさが大きくなると、どのくらい空気の速度が上がるかを調べてみました」  豊橋技術科学大学で流体力学の研究を専門とする飯田明由教授。15日午前の記者発表で、学生とともに行った実験の結果を報告しました。  今年4月から「マスクを着用すると飛沫をどれくらい防げるのか」についての研究を進め、高性能の不織布マスクで飛沫を80%程度抑制できることなどをまとめました。  新型コロナウイルスの感染予防対策に大きく貢献する実験と分析。中でも学生が体を張って行ったのが、歌った時の飛沫量の計測です。  実験室でマイクではなく測定機に向かって歌を歌い、普通に話した時と歌った時の飛沫量を比較しました。その結果…。 飯田教授: 「学生さんに歌ってもらうと、普通の声で歌ってもらうと4倍くらいになって、大声で歌うと11倍でした」  さらに、飲食を伴うカラオケ店を想定し、モノを食べて口の中に唾がたまっているような状態で歌を歌ってもらう実験も。そうすると…。 飯田教授: 「通常我々が普通に喋っている時に比べると、14倍くらいたくさん飛沫が出ます」  飲んで、食べて、歌って…。カラオケを想定した実験では飛沫量が14倍になるという実験結果に。  飯田教授は今回の実験結果をもとに、感染リスクの高い場所での換気の方法や、感染を防ぐ人の配置などについて、研究を進めていくことにしています。

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吸い込むウイルス3分の1に抑制、マスクの重要性を再認識

https://news.yahoo.co.jp/articles/0a0240cacead1a950b8027ad79b6835d541b932f

2020/10/14(水) 19:04配信 TBS NEWS

 スーパーコンピューター「富岳」を使ったシミュレーションで、マスクをすれば呼吸で吸い込むウイルスを3分の1程度に抑えられるという研究結果が報告されました。  神戸市の理化学研究所などの研究チームは、スーパーコンピューター「富岳」を使ったシミュレーションで、マスクを着用すると、していないときに比べて息を吸ったときに体内に取り込まれる飛沫などを3分の1程度に抑えられると報告しました。  「トータルとしては3分の1にすることができるということは、ざっくり言うと、感染リスクも3分の1に下げられる。マスクは自分を守るためにもつけてほしい」(理研チームリーダー 坪倉誠神戸大教授)  この結果について街の人に聞いてみると・・・  「すごい効果やね。82歳のおばあちゃんになると、うつすのもうつるのも嫌」  「これだけ不便に生活してるのに3分の1なんやって思いました。結局、手っ取り早く、楽さと防げるかを考えたらそんなものなのかな」  また、フェイスシールドについては、他人の飛沫から自分を守る効果は高いものの、自分が発する飛沫についてはマスクほど軽減させることはできないということです。理研は、「今後の対策に役立ててほしい」としています。(14日17:21)

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コロナ禍のいまこそ、インフルエンザの予防接種を受けるべき「3つの理由」

https://news.yahoo.co.jp/articles/95a050ee0d7332afa31a24f3ddecba506842084e

2020/10/13(火) 12:26配信 wired

毎年、秋から冬にかけて流行する季節性インフルエンザは、特に子どもや高齢者、免疫力の低下している人が気管支炎や肺炎、脳症などの合併症を起こしやすいことで知られている。世界保健機関(WHO)の推計によると、世界では毎年インフルエンザでの死亡数が29万から65万人に達する。特に心疾患や呼吸器疾患などの基礎疾患をひとつ以上抱えている人々を中心に、あらゆる年齢層の人たちの死因のトップ10に挙げられている。 新型コロナウイルスのワクチンが完成したら、いったい誰に優先的に接種することが「正しい」のか? 今年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、インフルエンザの予防接種が例年以上に重要とされている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザの同時流行や、それに伴う医療現場の逼迫(ひっぱく)が懸念されるからだ。 インフルエンザ予防接種の対象年齢は、生後6カ月以上のすべての人となる。ワクチンによる免疫反応は時間の経過とともに薄れてしまうことから、ほとんどの人にとって10月がワクチンを接種するタイミングとして理想的とされる。 ここで、素朴な疑問が生まれる。わたしたちが今年インフルエンザの予防接種をすることで、新型コロナウイルス感染症による公衆衛生上の脅威には何らかのかたちで対抗できるのだろうか? 人々がすでにソーシャル・ディスタンス(社会的な距離)を保ち、手洗いや消毒、マスクを徹底している現在、インフルエンザの予防接種は本当に必要なのだろうか? 考えられる疑問に答えていこう。

1.インフルエンザの予防接種は医療機関への負荷を減らす

インフルエンザによって毎年、多くの入院患者や死亡者が出る。今年はCOVID-19の患者がその数に追加されることで、医療関係者、病院、老人福祉施設などが二重の意味で大きな影響を受ける可能性があると予測されている。COVID-19のワクチンがいまだ開発中であることを考慮すると、各機関の潜在的な負担を少しでも減らす最善の方法が、一方の感染症をある程度は予防できるインフルエンザの予防接種というわけだ。 「インフルエンザにはかなり効果的なワクチンがあります。ICU(集中治療室)を、予防接種を受けていないインフルエンザ患者で埋め尽くす理由はありません」と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の疫学者ジョージ・ラザフォードは説明する。 COVID-19とインフルエンザの初期症状には似ている点があることから、不安に駆られた多くの患者が病院に押し寄せる可能性がある。COVID-19と比べてインフルエンザの致死率は約10分の1と低いとされるものの、感染・重症化を予防できるワクチンが存在するなら、予防接種をしない理由はない。医療機関も、引き続き蔓延することが予想されるCOVID-19のために、事前に予防できるインフルエンザ病床分の余裕が欲しいところだろう。 重要なことは、過去数年のうちにインフルエンザに罹患して免疫があると思いこんでいる人たちも、1年前に予防接種を受けた人たちも、また新たに予防接種をする必要があるという点である。

変異し続けるインフルエンザに効果はあるのか?

毎年インフルエンザを引き起こすウイルスのほとんどはA型かB型株だが、特にA型株は変異しやすいウイルスとして知られている。どちらも多くの株が宿主を変えて感染を繰りかえすうちに絶えず変化し、遺伝子の変異が蓄積される。ところが、変異が十分に蓄積されると、わたしたちの免疫システムがウイルスを認識しなくなってしまう。このため、一度インフルエンザの特定の株に罹患したからといって、必ずしも次回その株から身を守れるとは限らないのだ。 そこで米疾病管理予防管理センター(CDC)は、世界中で変化し続けるインフルエンザの抗原変異株を常に監視している。このデータを利用してCDCは、インフルエンザのシーズンが始まる数カ月前に流行する可能性の高いものをいくつか予測し、不活性化したA型・B型株の数種類を混ぜ合わせてワクチンをつくるというわけだ。 その年に流行するウイルスはデータから予測しなくてはならないので、ミスマッチが起こる可能性もある。このためワクチンの有効率は、100パーセントにはならない。だが、CDCによると、毎年おおむね40~60パーセントほどの発症予防、または重症化予防効果があることがわかっている。 例えば2014年の調査では、インフルエンザの予防接種は子どもの重症化(ICUへの入院)リスクを約74パーセント予防、18年の調査では成人がICUに入院するリスクを82パーセントも予防したと推定されている。昨年アメリカで約50万人がインフルエンザで入院したことを考えると、コロナ禍におけるインフルエンザの予防接種は理にかなったものと言えるだろう。 それでも2018/19年のインフルエンザシーズンに、米国では34,000人もの人々がインフルエンザで命を落としている。子どもの63パーセント、成人の45パーセントが予防接種をしたにもかかわらずだ。ちなみに日本では、平均して年間約3,000人もの人々がインフルエンザで亡くなっている。

2.予防接種はインフルエンザとCOVID-19の重複感染の予防になる

インフルエンザCOVID-19の同時感染については、医学ジャーナル誌『THE LANCET』で4人の症例と、米国でも1例が報告されている。これらのケーススタディにおいては人工呼吸器を使用した患者もいたとはいえ、二重感染でもCOVID-19の症状や治癒の過程とさほど変わりがなかったことが報告されている。しかし、症例が極めて少数なので、重複感染が重症化を引き起こすかどうかはさらなる調査が必要である。 それでもインフルエンザは、COVID-19に限らず、ほかの病原体(細菌、その他のコロナウイルスによる風邪など)に対して感受性を高めることが知られている。重複感染はしばしば起きることから、一方を避ける意味でもインフルエンザの予防接種は重要といえる。

3.インフルエンザのワクチンはCOVID-19の心血管系疾患にも予防効果がある?

「COVID-19とほかの呼吸器ウイルス感染症は、急性心筋梗塞やほかの心血管系の症例に関連づけられています。インフルエンザのワクチンが、心血管リスク低減のための最適な選択肢であるという証拠もあります」と、トロント大学の循環器科医ジェイコブ・ウデルは説明する。 「いくつかの観察と小規模なランダム化臨床試験では、インフルエンザの予防接種は危険な心血管系疾患の予防として役立つ可能性があることを示しています」 「Journal of the American College of Cardiology」に掲載された最新のレヴューによると、インフルエンザのワクチンが心血管疾患リスクを低下させることを示した6つの小規模な研究結果と4つの観察結果を、より大きなランダム化比較試験により実証しようと試みている。 この大規模な臨床試験の結果はいまだわからないままだが、心血管疾患を基礎疾患にもつ人々にインフルエンザワクチンを接種することで、少なくともCOVID-19における心血管系の重症化に対する予防効果が期待されている。

季節性インフルエンザが流行しない可能性も

ちなみに2020年半ば、南半球の冬に季節性インフルエンザの流行は訪れなかった。理由は新型コロナウイルス対策として人々がソーシャル・ディスタンスを保ち、手洗いやマスクなどの安全対策を徹底したからだと考えられている。同じように人々が用心深くしているうちは、北半球でもインフルエンザシーズンが来ない可能性が大いにある。 だが、安全対策を徹底していても、感染力の強い新型コロナウイルス感染症はいまだ収束の兆しが見えないままだ。いずれにせよパンデミックのさなかであるだけに、公衆衛生の向上に役立つのであれば、インフルエンザの予防接種を受けておくにこしたことはないと言っていいだろう。

SANAE AKIYAMA

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インフルワクチン、大阪府が全額補助検討 高齢者ら対象

https://www.asahi.com/articles/ASN8W6GS5N8WPTIL019.html

2020年8月28日 3時00分 朝日新聞デジタル

 新型コロナウイルスインフルエンザが今冬に同時流行することを避けようと、大阪府は高齢者らに対するインフルエンザワクチンの接種費用を、市町村の補助に上乗せして全額補助する方向で検討に入った。インフルエンザによる重症患者をなるべく減らすことで、コロナに対応する医療機関の負担を減らす狙いがある。

 複数の府幹部が明らかにした。対象はコロナの重症化リスクの高い65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人を検討。府と市町村が費用を折半するなどして負担する方向で調整している。府内の65歳以上は約240万人。府民全員への補助も検討したが、ワクチンを確保するのが難しいという。

 インフルエンザの流行期に入る秋以降は、コロナとの同時流行が懸念されている。厚生労働省インフルエンザワクチン接種について、例年通り10月1日を開始予定としている。ワクチンの供給量は当面限られており、10月前半は定期接種の対象となる65歳以上の高齢者を優先する方針だ。

 定期接種の費用は大阪市の場合、個人負担は1人1500円(生活保護受給者や市民税非課税世帯は無料)となっている。(多鹿ちなみ)

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罰則付き休業要請「あり得る」 西村再生相インタビュー

https://news.yahoo.co.jp/articles/a15d12791bf208ece7a2861777717e85c2610417

8/2(日) 7:13配信 時事通信社

 西村康稔経済再生担当相は1日までに時事通信のインタビューに応じた。  新型コロナウイルス対策の特別措置法改正に関し、休業要請・指示に従わない場合の措置として「命令や罰則の新設はあり得る」と明言した。主なやりとりは次の通り。 【グラフ】主な産業の休業者数  ―特措法に基づく調整で苦労した点は。  この法律は初めて使ったため、国と自治体の役割をどう当てはめるか相場がなかった。4月に東京都が検討していた休業要請は「ロックダウン」の言葉通り、幅広い業種を対象にしていたが、生活に必要な業種もあるので時間をかけて調整した。  小池知事は「社長と思っていたら天の声が聞こえた」と言ったが、私からすれば「法律の声」だ。休業要請は私権制限を伴うことを頭に置き、執行の責任者として対応してきた。  緊急事態宣言の発令や解除は私に説明責任がある。休業要請をどの業種に出すかは知事の権限なので、説明責任をしっかり果たしてほしい。  ―特措法などの改正を検討するか。  内閣法制局とも話している。早い方がいいものもあれば、落ち着いて議論すべきものもある。(別種の感染症が将来流行した場合にも)特措法を使える道があっていい。落ち着いて検討すべきだ。  他方、休業命令や罰則は検討を急ぎ、改正するかどうか考えたい。  国と自治体の関係も整理すれば、相当いろんな議論になる。今やれば余計に混乱する。各知事が適切に判断できるようにするのが私の仕事だ。  ―休業要請と補償のセットは。  実態から言えば、事実上の補償は既にやっている。持続化給付金や雇用調整助成金、地方創生臨時交付金でかなりの部分をカバーできている。(法律に明記するのは)技術的に難しいし、世界の主要国でも例がない。  ―感染症対策の「司令塔」の必要は。  最高司令官は安倍晋三首相で、その下の連絡会議に私と加藤勝信厚生労働相、菅義偉官房長官が出席している。意思疎通は図れている。米疾病対策センター(CDC)の日本版創設という議論もあるが、米国の対策が本当にうまくいっているのか。国立感染症研究所の強化は大きな課題だ。  世界に冠たる日本の保健所で予算や人員が不十分になっている。思い切って拡充し、リアルタイムで国と都道府県、市区町村が情報共有できる仕組みをつくることは待ったなしだ。 

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電機メーカーが“本涼”発揮、「着るクーラー」新製品続々

https://news.yahoo.co.jp/articles/2c2c99e3cd4a2e9c91ed4c97ac76f8b96cf795f0?page=1

日刊工業新聞 7/26(日) 11:26配信

知見や技術を暑さ対策に

首に巻いて使うサンコーの「ネッククーラーNEO」

 夏本番に備えて、身に付けて体を冷やす製品が相次いで登場している。消防庁の統計によると2019年5―9月には熱中症で約7万人以上が救急搬送されており、暑さ対策は命に関わる重要な問題。新型コロナウイルス感染症対策で需要が急増したフェースシールドも、着用時の暑さや不快感を取り除く工夫が欠かせない。 冷たく蒸れないマスクを投入した衣料素材メーカーの技術がスゴい!  電機各社の持つ知見や技術が新たな暑さ対策製品を生み出している。ソニーは接触する体表面を冷やしたり温めたりできるウエアラブル端末「レオンポケット」を発売した。一般販売に先駆けて実施した19年のクラウドファンディングで“着るエアコン”として注目を集めた製品だ。  直流電流を流すと冷却や加熱、温度制御ができる半導体素子「ペルチェ素子」を活用して開発した端末を、首の後ろ側にポケットがある専用肌着に入れて使用する。スマートフォンのアプリケーション(応用ソフト)から温度調節ができ、本体の温度や着用者の行動に応じて温度を自動調整する機能も備える。ソニーの「レオンポケット」

 インターネット通販で人気を集めているのが、サンコー(東京都千代田区、山光博康社長)が4月に発売したウエアラブル型クーラー「ネッククーラーNEO」だ。価格は5980円(消費税込み)。受注台数は20万台を突破した。各通販サイトで8月下旬入荷分の予約申し込みが始まると、すぐに売り切れる状況が続く。  本体を首にセットして電源を入れると、プレート部分が約2秒で冷える仕組み。冷えたプレートが首に当たることで涼しくなる。重さは約150グラムで、電気を流すと冷却するペルチェ冷却方式を採用。強弱2段階の切り替えが可能で、プレートの温度が強モードで外気温に比べて15度C、弱モードで10度C低くできる。  強と弱を自動で繰り返すことで感覚がまひすることなく、缶飲料を当てたような“ひんやり感”を維持できる。容量1万ミリアンぺア時のモバイルバッテリーを接続した場合、強モードで約10時間、弱モードで約20時間利用できる。  デサントが発売した「コアクーラー」もクラウドファンディングで好評を博した製品。開発にはシャープが参加している。コアクーラーはグローブと独自の蓄冷材で構成。手のひらにある動静脈吻合(AVA)と呼ばれる血管を冷やして血液の温度を下げることで、体の深部体温を効果的に下げる。適度な冷たさを保てる蓄冷材は、シャープが液晶材料研究で培った技術を活用している。

造現場でも試行錯誤

富士電機は換気口のある独自のフェースシールドを試作

 富士通ゼネラルは、ペルチェ素子を活用した首かけ型のウエアラブルエアコン「コモドギア」を開発した。頸(けい)動脈を通る血液を冷やすことで深部体温の上昇を抑える仕組み。端末は腰に付けるラジエーターとホースでつながっており、冷却水を循環させて放熱する。21年度に発売予定で、生体情報のセンシング機能やシステム連携なども開発中。製造現場や警備などさまざまな場所で健康状態の把握に役立つIoT(モノのインターネット)端末を目指している。  製造現場でも利用が増えているフェースシールドも試行錯誤が始まっている。富士電機はフレーム部分に換気口を持つ独自のフェースシールドを試作した。キヤノンはファン付きバイザーを開発して製造現場などでの利用を始めた。頭部に装着する本体部分にファンを搭載しており、額から顔の前面にかけて下向きの気流を発生させることで、マスクやフェースシールド装着時の暑さを軽減する。  家電量販大手のビックカメラによると、暑さ対策製品の足元のトレンドは例年と同じくエアコンや扇風機、サーキュレーターが主力を担っている。一方で、ハンディファンや首かけ式の扇風機といった携帯可能な扇風機も19年に続き人気だという。  携帯できる小型の扇風機はこの数年で一気に認知度が高まった。「多くの注目を集めたガジェット(目新しい機器)は、次の年にはバリエーションが広がり人気が続く。ハンディファンや首かけ式も20年は早い段階から品ぞろえが豊富になっている」(ビックカメラ広報担当)。  気象庁の季節予報によると、7―9月の平均気温は全国的に平年よりも高くなる見通し。梅雨明け以降は、猛暑対策グッズの人気争いも一層熱さを増しそうだ。