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コロナ 対策 社会現象

自宅療養者にポカリスエットを提供 「神対応」「太っ腹」と称賛の大塚製薬の取り組み、経緯を聞いた

https://news.yahoo.co.jp/articles/55502096258bd5f5625793ad3c816af82f6c419e

2021/9/7(火) 17:20 ねとらぼ

 「ご自宅で水分補給を必要とされる方々に、ポカリスエットをお送りします」――大塚製薬が自宅療養者にポカリスエットを提供すると発表し、「神対応」「太っ腹」と反響を呼んでいます。実施の経緯などについて聞きました。 【画像】自宅療養者に届けるポカリ  この取り組みは「ポカリスエット900ml」12本、「ポカリスエット アイススラリー100g」36個を自宅療養者に置き配で届けるというもの。9月6~17日の8~15時まで専用サイトから募集を行っています(1日の規定量を超える申し込みがあった場合は抽選)。  大塚製薬に問い合わせたところ、実際の申込数は非公表としつつも、「SNS中心に反響があり、多くのお申込みをいただいております」とのこと。なお申込数の上限などは非公開としています。  同社はヘルスケア関連企業として全国の自治体と包括連携協定を締結し、災害時などに支援活動を行っています。しかし今回の取り組みは協定によるものではなく、自治体関係者の負担が大きくなっている現状を受けて「大塚製薬としてご自宅でのセルフケアを余儀なくされている方に直接ご支援できる方法を模索した結果、今回の取組みに至りました」と説明しています。  「また、発汗時の水分・電解質補給に適した製品としてポカリスエットを選択しました」(大塚製薬)  取り組みを告知するツイートには、「ポカリスエットは飲む点滴だと思っております」「必要な方へ届くといいですね」「何て素敵なお声がけ」「一企業がこんなことやるなんてすごい」など称賛の声が多く寄せられています。

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コロナ ワクチン 対策

「鼻からスプレーするだけ」 三重大学が開発中の新型コロナワクチン 研究者は「世界一効果がある」

https://news.yahoo.co.jp/articles/f8ac7c3150d918f3b1a988193d1f851f066c332b

2021/9/7(火) 17:54 CBCテレビ

 「世界一効果がある」、研究者がそう豪語する新型コロナワクチンの開発が三重大学で進んでいます。  鼻から接種する画期的なワクチンを取材しました。  全国で接種が進む新型コロナワクチン。  これまでに1回目の接種を終えた人は59.3%、2回目を終えた人は47.9%となっています。  そんな中、三重大学で開発が進められているのは、これまでとは全く違うタイプのワクチンです。  「最も大きな特徴は、針は一切使わずにスプレーで。シュッと両鼻に吹き付けるだけで、抗体を作ることができる画期的なもの」  (三重大学大学院感染症制御医学 野阪哲哉・教授)  野阪教授は、去年3月から三重県菰野町の企業などと共同で、鼻に風邪のウイルスを混ぜたワクチンをスプレーすることで、全身に抗体を作る新型コロナワクチンの開発を進めています。  「4℃で半年以上は大丈夫(保管できる)。主に重症化や発症を抑えるという目的だけであれば、半年か1年に1回で十分」  (野阪哲哉・教授)  すでに動物実験を終えていて、結果は良好だといいます。  「効力は私たちが驚くほどある。人に優しくて、よく効くワクチン。(副反応で)熱が出る確率は極めて低い」  (野阪哲哉・教授)  しかし、実用化には大きな課題があるといいます。  「100億円とか、お金がかかってきてしまう。そこの予算をどうするか。一刻も早く、日本だけではなく世界で使われるように。特に途上国も含めて、世界中で使われるようになってほしい」  (野阪哲哉・教授)  野阪教授は、早ければ2年後には実用化できればと話しています。

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コロナ 社会問題

病床使用率リストを独自入手「幽霊病床」の実態が明らかに 補助金の受け取りも

https://news.yahoo.co.jp/articles/a47d377d974a1673d633a4fabd8f3f78c7619eb8

2021/9/6(月) 22:59 日テレNEWS24

東京都内の医療機関で、新型コロナウイルス患者を「すぐに受け入れ可能」と申告しながら、ほとんど受け入れていない、いわゆる「幽霊病床」の実態が日本テレビの独自取材で明らかになりました。 【動画でみる】病床使用率リスト入手「幽霊病床」実態とは  ◇◇◇

■東京の感染状況 入院患者は増え続け、重症者も高止まり傾向

日テレNEWS

東京の新型コロナウイルスの新規感染者は、5日まで14日連続で前の週の同じ曜日を下回りました。しかし、小池都知事は、「陽性者だけ見ると減少し始めているが、入院患者や重症者は過去最多の水準。『医療非常事態』という認識」としています。 実際、入院患者は増え続けていて、4日には4351人と過去最多を更新しました。重症者も連日お伝えしていますが、高止まり傾向です。

■「幽霊病床」実態明らかに 病床使用率リスト独自入手

日テレNEWS

病床のひっ迫が続いてきた中、厚生労働省と東京都は先月23日、東京都内のすべての医療機関に、新型コロナウイルス患者用の病床を増やすことなどを要請しました。東京都知事と厚生労働大臣が連名での要請は異例のことです。それほどの状況でした。 そんな中、新型コロナウイルス患者を受け入れている、都内172の病院の病床使用率をまとめたリストを日本テレビが入手しました。このリストによって「幽霊病床」の存在が明らかになりました。 「確保病床」というのは、病院側が申告した新型コロナウイルス患者をすぐに受け入れ可能な「即応病床」のことです。都内172の病院で、先月31日の時点で、全部で5967病床あるうち、受け入れていた入院患者は4297人、病床使用率は72%でした。日テレNEWS

さらに個別に見ていきますと、病院によって0%から900%の大きな開きがあります。申告数を上回る患者を実際には受け入れていたり、感染させる心配がなくなった患者を一般病棟に移して、次の新型コロナウイルス患者を受け入れるなどして、病床使用率が100%を超えている病院が50施設ありました。その一方で、病床使用率が40%未満の病院が27施設ありました。 退院が一度に多くでて、一時的に病床使用率が下がったケースもあるかもしれませんが、中には0%という病院も7施設ありました。 受け入れ可能と申告していながら実際は使われていない病床、「幽霊病床」ともいわれています。これまでこうした問題があるとはいわれていましたが、今回初めて数字として明らかになりました。 病床使用率が低い病院に話を聞くと、「ワクチン接種などもあり人手不足」「施設が古く設備が不十分なため、本当に緊急でなければ受け入れられない」とか、「軽症は受け入れるが、中等症以上は人も必要になるので難しい」などと説明しています。 今は、基本的には中等症以上で入院となるため、「軽症のみ」と条件がつくと、患者を入れられず、「幽霊病床」となってしまう状況もあります。こうした「ミスマッチ」の解消も必要なのです。 しかし、「即入院可能」と申告しているわけですから、病院の申告数と実態がかい離している状況は問題です。

■「幽霊病床」で補助金の受け取りも

日テレNEWS

また、補助金の問題もあります。こうした「確保病床」については、国から補助金が支払われているのです。 重症者用ベッド1床につき、最大1950万円、重症以外の患者のベッド1床につき、最大900万円の補助金が、申請をすると国から医療機関に支給されています。 また、これとは別にコロナ患者がいない時も即入院可能とするために、ほかの患者を受け入れないで、ずっとベッドを空けてキープしておくとなると、病院の収入に影響がでますので、コロナ患者の入院がない間は、日割りで「空床確保料」というのも支給されています。 仮に補助金をもらっているのに、患者の受け入れがないとなると不適切です。こうしたことから東京都と厚生労働省は、申告に見合った受け入れを求めていますが、関係者は、「実態は把握しているが協力してもらっている以上、ダメとは言えない」として、確保病床の申告数の見直しには慎重な姿勢を示しています。

■「医療者として一番の活躍時」病床使用率100%の病院も

日テレNEWS

一方で、4床確保で4人受け入れと、100%の受け入れを続けている八王子市の病院を取材しました。 清智会記念病院では、第1波から常にコロナ患者を受け入れていて、これまでに150人以上の対応にあたってきたそうです。当初はスタッフの理解を得るのに苦労もありましたが、治療を続ける中で、今ではスタッフ側から「増床しましょう」という声まであがっているということです。 ただ、この病院では地域の救急医療も担っていて、そう簡単にコロナ病床に切り替えることはできない現実もあり、今ある病床を効率的に回すことに力を入れているということです。 清智会記念病院・横山智仁理事長「感染症の認定看護師というのもやり始めた病院で唯一いなかったので。地域の医療スタッフなどの知識を共有できたし、僕らの知識も上がったので、医療者として今が一番の活躍時なんじゃないかと」 このように、なんとか貢献しようという病院もあります。新型コロナウイルス患者を積極的に受け入れているほかの病院からは、「補助金を申請しておきながら、実際は受け入れていない病院もある。まじめに対応している病院から見ると残念だ」と不満の声もでています。

医療体制に詳しい国際医療福祉大学の和田耕治教授は、「病床使用率が低い病院には、受け入れができない背景や理由を確認し、都などが近隣の医療機関との連携や対応を支援することも大切」「今、少し感染者が減る傾向が見える中で、こういう時こそ再流行に備えて、今後において患者受け入れができるようしておかないといけない」と指摘しています。  ◇◇◇ この「幽霊病床」の問題が解決しなければ、患者の受け入れが、都が確保した病床数の7割程度でストップすることが続きかねません。 また病院側に立つと、積極的に受け入れている病院との不公平感もでます。「幽霊病床」の問題を放置することなく、政府も都も病院の支援をし、病院も対応してもらいたいです。

(2021年9月6日午後4時ごろ放送 news every.「ナゼナニっ?」より)

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コロナ 社会現象

コロナ禍で「消費に変化」鮮明…バーガー20%増、飲酒は83%減

https://news.yahoo.co.jp/articles/05321cf5930d766218729517eb333609497cb7d8

2021/9/12(日) 14:02 読売新聞オンライン

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「新しい生活様式」は、消費に新たな潮流を生み出した。外出自粛による持ち帰り需要でハンバーガーが大幅に増えたほか、テレワークの浸透はワイシャツの消費を抑えた。コロナ禍で昨年から続く動きは、今年に入ってさらに加速している。

テイクアウト

1/2(写真:読売新聞)

 「外出の自粛で店内客は減っているが、それを上回るテイクアウトやデリバリーの利用がある」

 日本マクドナルドホールディングス(HD)の広報担当者は、近況についてこう説明する。

 既存店売上高は8月、前年同月比で5・3%増となり、度重なる緊急事態宣言でも14か月連続で前年実績を上回った。コロナ禍前から、ドライブスルーや宅配の利用が消費者に定着していたことが大きい。

 総務省の家計調査を基にした読売新聞の今年1~7月の集計では、ハンバーガーの1世帯(2人以上)あたりの消費支出は、コロナ禍前の一昨年1~7月に比べて20%増えた。緊急事態宣言の影響を強く受けた飲酒代の83%減をはじめ、和食が25%減、中華そばが24%減となる中、ハンバーガーの好調さが際立つ。

 商機が生まれており、居酒屋大手の鳥貴族HDや、ファミリーレストランなどを運営するロイヤルHDは、バーガー店を開業した。

 外出自粛を中心とする消費者の自主的な感染予防策は、他の消費にも影響を及ぼした。医薬品では風邪薬など「感冒薬」が18%減だったのに対し、手洗いの徹底や自宅での料理で手荒れが増えたためか、「外傷・皮膚病薬」は26%増えた。

 自動車については、ガソリン代が16%減、レンタカーやカーシェアリング料金が23%減と落ち込む一方で、「自動車等関連用品」は12%増だった。自動車の衛生を保つため、シートカバーや洗車用具が売れたとみられる。

テレワーク

 コロナ禍に伴う働き方の変化は、家庭のデジタル化とテレワークの定着を一気にもたらした。1~7月の消費支出では、パソコンが一昨年同期比で50%増、照明器具が63%増と大きく伸びた。

 これまでビジネスで必須だった商品は苦戦し、背広服は47%減、ワイシャツは31%減となっている。紳士服チェーンはオンライン会議に出席する際の服装に着目。ストレッチ素材のスーツ風商品を投入し、テレワーク需要の取り込みを強化している。

 これらの消費潮流は感染が拡大し始めた昨年、新しい生活様式が提唱されたことで生まれた。総務省が8月に発表した昨年の家計調査年報によると、ハンバーガーはコロナ禍前だった一昨年比11%増で、外食で唯一、前年を上回った。外傷・皮膚病薬が16%増、自動車等関連用品が6%増、パソコンが35%増となった。

 支出が減少した分野では、飲酒代が53%減、感冒薬が18%減、ガソリン代が21%減、背広服が39%減などだった。増加した項目を中心に、昨年からの消費潮流が今年に入って一段とはっきりとしたことになる。

 コロナ禍の収束で社会経済活動が正常化すれば、苦戦している分野の需要は戻ると考えられる。ただ、消費者が感染防止のために実践してきた新しい生活様式も定着するとみられる。ニッセイ基礎研究所の久我尚子上席研究員は「出店戦略や業態転換など『ポストコロナ』の消費を見据えた対応が必要だ」と指摘している。

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コロナ 社会問題

失敗学の研究者が見た、日本人の「ゼロリスク」信奉

https://news.yahoo.co.jp/articles/11c17cecd85cca2088f17a6aabc34ab601c47273

2021/9/12(日) 17:30 Newsweek

「信者」を減らさないと、日本の将来は暗い。東京五輪を機に、チャンスとリスクを議論して判断できる日本へと変わるべきだ

KEVIN COOMBS-REUTERS

人間は何かを行う前に、「チャンス」と「リスク」を秤(はかり)に掛けて判断する。東京五輪では、選手が国民に感動を与えることがチャンスで、試合場の選手団や観客から新型コロナウイルスが広がるのがリスクである。 【写真特集】フクシマの10年 しかし、テレビや新聞はリスクだけを報道し、秤に掛けるような議論は進まなかった。結局、時間切れで中止にはならず、IOC(国際オリンピック委員会)にいいように引き込まれて大会は始まった。 五輪開催が失敗だったか成功だったかは、閉会式まで分からなかった。たまたま日本の金メダルが予想以上に多かったから、JNNの世論調査では「開催してよかった」「どちらかといえばよかった」と思う人が61%になった。 もしも予想以上に少なかったら、五輪はコロナ第5波の主因として失敗の烙印を押され、自民党は今秋の総選挙で大敗しただろう。 筆者らは、20年近く「失敗学」と称して多くの失敗を分析してきた。そこで分かったことだが、日本人の中には感情的な「ゼロリスク」信者が多く存在する。ゼロリスクは「安心」とも言い換えられる。安心の達成レベルは人それぞれで異なり、いくら説明しても絶対に安心できない人もいる。 福島第一原発事故では「放射線は年間1ミリシーベルトでもイヤだ」という人が多く、「自然放射線の2.1ミリシーベルトよりも少ないですよ」と言っても議論にならなかった。ゼロリスクは信念であり、信者に秤は要らない。 東京五輪を中止寸前まで追い込んだ最大の力は、このゼロリスクである。議論は要らない、イヤなものはイヤなのである。でもこの信者を減らさないと、日本の将来は暗い。 昨年10月、東京大学の筆者のオンライン講義での出来事だが、招聘した外部講師が「日本人の1年間の死亡者の130万人に比べれば、これまでのコロナ死亡者数はたかだか1600人だから、インフルエンザ相当だよね」と口を滑らせたら、直後にチャットで炎上した。 大学では原発と軍事の議論はタブーだが、それに感染症が加わった。ゼロリスク信者にとっては、死亡者は過去も将来もゼロでなければならない。今年になってもワクチン忌避という形で、ゼロリスク信者の学生たちが顕在化している。 筆者のような理系人間は、大学入学当初の微積分でイプシロン-デルタ論法という解析を教わるが、そこで「ゼロに限りなく近いがゼロではない」という表現を身に付ける。この表現は「失敗学」では正しく、ゼロリスクはあり得ない。

ゼロを業務目標にすると災害が起きても報告しなくなる

Newsweek Japan

労働災害を防ぐために「ゼロ災運動」を展開している企業も多いが、ゼロを業務目標にすると災害が起きても報告しないというズルが横行する。 タイタニック号はunsinkable(沈まない)と絶賛されたが、技術者は「最大で4水密区画で浸水しても沈没は免れる」としか言っていない。実際、氷山に衝突して6区画で浸水すると、設計どおりに沈没した。不沈神話はあり得ない。 東京五輪では、8年前の招致贈賄疑惑から、ロゴ盗用問題、新国立競技場計画の撤回、森喜朗組織委員会会長(当時)の女性蔑視発言、開会式直前の演出担当者辞任まで多くの失敗が目についた。でも、これらはマスコミが調査して責任を追及し、失敗を「なかったこと」として看過・隠匿したわけではない。 こうした失敗は「よくある」失敗である。過去の類似の失敗もデータ集(例えば筆者の『失敗百選』)から簡単に検索でき、優秀なブレーン(今なら自然言語を分析できるAIでもよい)がいれば事前に予想できる。 「失敗学」では滑った、転んだ、忘れた、遅れたの類を「つい、うっかり」の失敗と呼ぶが、従業員がそれで失敗しても会社は倒産しない。 一方で、想定外で発生確率は低いが、起きたら致命的になるという「まさか」の失敗もある。東日本大震災の巨大津波で誘発された福島第一原発事故がこの典型例だ。東京五輪開催で誘発された医療崩壊も、典型例になる可能性が高かった。 もしも有観客の会場でクラスターが生じ、家族感染で広がり、関東一円の感染者が一時期のニューヨーク並みに1日当たり約2万人で重症病床が満床になったら、政府転覆の暴動が起きていたかもしれない。ただ今回はそこまで深刻なレベルに至っていない。 「まさか」の失敗は類似事例が過去のデータにないので、グーグル検索でなく、自分の脳で事故のシナリオを想定しないとならない。福島原発では「外部電源が30分以上喪失することはないと国が決めたから」と言い訳して、30分後のシナリオを事前に想定しておらず、この思考停止が損失を拡大した。 これから日本は五輪の経験を生かして、何を変革していけばよいのだろうか? まずは、自分の脳の中にチャンスとリスクの秤を用意して、自分の論理で判断することが大事だろう。 くれぐれもワイドショーであおられた話を簡単に信用して、リスクを過大評価してはいけない。また、議論した後で面倒になり、「何も変えない」という不作為を選ぶこともやめるべきである。

五輪の赤字額は0.9兆円、致命的なリスクと見なすのは酷だ

明日からでよい。「隗(かい)より始めよ」で、身近なことから変革を始めていこう。 大学教員としては学生に、コロナに抗して大学に来て実験して論文を書くチャンスと、コロナに感染するリスクとを秤に掛けて、自分の力でやりたい方向へ進んでほしいと思う。筆者の研究室では、学生全員がリモートデスクトップのアプリを用いて、自宅から実験室のコンピューターやロボットを動かしている。 コロナでオンライン業務を強いられたが、そこで分かったことは日本のデジタル化の遅れだ。手っ取り早く「3密」を避ける方法は最新版のDX(デジタルトランスフォーメーション)で、若者はそれを事もなげに実行するから頼もしい。 東京五輪では国内外の観客がお金を落とさなかったので、大きな赤字が生まれた。しかし、これまでにコロナ対策で使った政府予算の43兆円に比べれば、赤字額は0.9兆円で2%にしかならず、致命的なリスクと見なすのは酷だ。 日本人選手はインタビューで、開催してチャンスの場を与えてくれた人々に感謝していた。彼らは国家の名誉ではなく、個人の自己発現を求めて戦ったのである。秤に掛けたらチャンスのほうが重かったと筆者は思う。 令和の時代は、何事も自分で考えて、自分で人生を切り開く力が見直されている。おかしなことは見過ごさずに変えていこう。 (※巨大スポーツイベントの未来、「傲慢」と「卑屈」が残した教訓、行き場のない不安と不満……本誌9月14日号「五輪後の日本」特集では、いくつもの側面から東京五輪を振り返る)

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コロナ 社会問題

「ヤバい、ヤバい」女性悲鳴も…体ぶつけ合う観客たち 批判殺到「密フェス」現場のカオスな実態

https://news.yahoo.co.jp/articles/207aa73714128daa929feed49d72e895562cd2ae

2021/8/30(月) 20:49 JCASTニュース

 愛知県常滑市内で2021年8月29日に行われたヒップホップ系の野外フェスティバル「NAMIMONOGATARI」で、参加者らが密状態になって踊るような写真や動画がツイッターなどに投稿され、物議を醸している。 【動画】参加者で密状態だった会場の様子  ラッパーのZeebraさん(50)らが問題を認めて、ツイッターで謝罪する事態になった。ルール違反があったとして、愛知県や常滑市は主催者に抗議し、主催者は、「お詫びと経緯のご説明」とする謝罪文を公式サイトに出した。 ■出演者のZeebra「開けてみたら危険な状況でした」  会場となった「Aichi Sky Expo」では、参加者がぎっしりとすし詰め状態になっている。  「止まる気ないですよね!」。出演者の男性がステージを走りながら会場の参加者に声をかけると、ワーと大声を出して参加者が手を突き上げた。  これは、野外フェスのステージ上から撮られた動画の1シーンだ。  出演者が大声で声をかけると、参加者も大声で呼応し、歌や演奏が始まると、みな飛び上がってカオスともいえる状態になった。  野外フェスの会場は、スマホでの撮影が認められており、ツイッターやインスタグラムには、参加者が撮った写真や動画も次々に投稿されている。それらを見ると、参加者が踊りまくって、体をぶつけ合うモッシュのような状態になり、若い女性が「ヤバい、ヤバい。めっちゃヤバい!」とぶつけられるなどして悲鳴を上げるようなものもあった。  NAMIMONOGATARIの公式サイトによると、2005年よりスタートした日本最大級のヒップホップ系野外フェスで、8月29日の日曜日は、Zeebraさんら大物アーティストが多数出演した。新型コロナウイルスの感染対策としては、サイト上などで、マスク着用や大声の禁止、1メートル目安のソーシャルディスタンスを守ることなどを参加者に呼びかけていた。  ところが、投稿された写真や動画を見ると、マスクをしていない人も多く、大歓声で踊りまくるような状態だ。また、お酒を飲んでいる人の姿も見られた。  愛知県では、8月8日にまん延防止措置が発令され、感染者が1日で2000人を超える事態となって、27日には緊急事態宣言が出された。それだけに、ネット上では、主催者側などの対応に疑問や批判が噴出し、ツイッター上などで釈明する出演者も出た。  Zeebraさんは30日、「県のルールに則ってると聞いていたので出演しましたが、開けてみたら危険な状況でした」とツイッターで告白し、当日はマスクの着用徹底などを伝えたが、「そもそも出演すべきでは無かったという意見もごもっとも」だとして、「ヒップホップシーンを牽引する立場として責任を感じてます」と謝罪した。

愛知県はマスク着用徹底などを求めたが、当日は守られず

 会場のAichi Sky Expoは、愛知県所有の施設で、愛知国際会議展示場が運営会社になっている。  騒ぎを受けて、愛知県の大村秀章知事は、8月30日の会見で、事前に感染対策の徹底を呼びかけていたのに密状態で開催されたのは「極めて遺憾」だとして、今後は主催者による施設の利用を拒否することを明らかにした。  また、常滑市の伊藤辰矢市長も29日、事前に感染防止のルールを守るように働きかけていたとして、「皆さんの言う『ルールが守られていないのが事実なら』、私も腹立たしい」とツイッターで苦言を呈した。30日の市議会でも、冒頭のあいさつで触れたといい、「市民の努力を愚弄する悪質なイベント」だと主催者に抗議文を送ったことも明らかにした。  野外フェスについて、県の国際観光コンベンション課は30日、主催者に確認したところでは、日曜日はチケット購入者とスポンサー関係者で計約8000人が参加していたとJ-CASTニュースの取材に答えた。前日の土曜日もフェスが行われたが、アマチュアの大会だったため参加者は約1500人だったという。  県のルールでは、イベントの上限は5000人となっているが、チケットの販売は、まん延防止措置の発令前だったので、救済措置による国の基準内になるとした。  フェスの開催前には、密状態になる心配があったため、県と愛知国際会議展示場、主催者の3者で会合を持ち、主催者にヒアリングを行った。そこで、マスク着用の徹底、ソーシャルディスタンスの確保、飲酒の禁止を要請し、主催者もそれを約束した。しかし、当日には、規制されていない状態だったため、展示場を通じて主催者に約束の履行を促した。 「事前に確認したことが守られておらず、ハシゴを外された状態でした。お酒についても、SNS上の写真などを見ますと、会場で販売されていたのではと想定できます。こうしたことについて、本日抗議することにしました」  野外フェス後には、出演者の1人が名古屋市内のクラブでアフターパーティーの深夜イベントをしていたと指摘されている。この点については、「SNS上で見ただけですが、もし事実だとすると、速やかに帰宅することを求めるルールに違反していると思います」と話している。

主催者「結果として、認識の甘さがあった」

 主催者のオフィスキーフ(名古屋市)は、8月30日夕になって、公式サイトすべてを使って、「お詫びと経緯のご説明」とする謝罪文をアップした。開催の経緯については、次のように釈明した。 「今年の3月に開催を発表し、開催に向けて準備をしておりました。準備が進んでいく中、8月18日までの10日前までの時点で、今年の開催が可能な事、過度な飲酒でなければお酒の提供も可能という状態で愛知県から話を頂き、10日前から会場の設営に入りました。   そして、その日から常滑市が蔓延防止重点処置地域に指定され、人数制限が5000人へと縮小されました。その時点でチケット販売が5000枚を超えていた為、愛知県の指示に従い、8月20日でまずチケット販売を終了し、毎年行ってた(原文ママ)子供向けプロジェクトの中止を決めました。その時点で売れているチケット枚数に関しては入場可能という指示も同時に頂きました。この時点で酒類の販売の自粛要請も頂いていましたが一部キャンセルできない物を販売しますと愛知県担当者に報告をし、過度の飲酒にならない様、お一人様二杯までとし、アルコールはアルコールチケットで販売をし杯数の管理をしていました。   そして会場内の感染予防対策として、ソーシャルディスタンスステッカー、エリア外飲食の禁止、飲食時以外のマスク着用のお願いなど、イベント会場内でその期間できる範囲以内の対策を講じました。その後、8月27日イベントの前日に緊急事態宣言が愛知県に発令されてしまいました。イベント当日を翌日に迎え、全ての準備が終わっていたタイミングでした。そのタイミングでイベントを中止や延期にする事が物理的にできませんでした。   蔓延防止重点処置地域になった時点でチケットの販売を止めるという事がその時点でできる大きな対策の一つでした。   しかし、イベント当日は8000人を超える観客が来場し、ソーシャルディスタンスは守られず、常に密な状態になってしまいました。主催者側としてはアーティストの入れ替わりの全ての間にナレーション付きの注意喚起の説明を流し、会場のメイン大型画面には注意喚起として、(1)会場内は必ずマスクの着用をお願いします(2)お客様同士ソーシャルディスタンスをお守りください。(3)声を発しての鑑賞はご遠慮ください。(4)飲食などでマスクを外す際は声を発さないようにお願いします(5)飲食は決められたエリアでお願いします(6)体調が悪くなったら遠慮せず係員に申し出ください。(7)熱中症対策の為小まめな水分補給をお願いします。と言った文書を表示しナレーション付きでお客様に直接認知を促していました。また、フロア地面には1メートル間隔のソーシャルディスタンスシールも貼っていました。途中改善されない状況を重く捉え、司会からの強い注意喚起としてマスクをしないとイベントが中断になってしまうとの事も促してはいましたが、結果として、大規模な音楽イベントの感染予防対策に対する認識の甘さが全国の皆様に多大なご心配をかけてしまった事を心より深く反省致しております」 (J-CASTニュース編集部 野口博之)

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コロナ 対策

カクテル療法の重症化率1・3% 大阪の病院

https://news.yahoo.co.jp/articles/80798adb84c921f3c2a2f1a8491ccef9994ebf9b

2021/8/31(火) 19:58 産経新聞

新型コロナウイルスの感染拡大で医療体制が逼迫(ひっぱく)する中、患者の重症化を防ぐ切り札とされる治療法「抗体カクテル療法」に期待が寄せられている。中等症専門の大阪市立十三市民病院(同市淀川区)では7月末の導入後、1カ月間に投与した78人のうち重症化したのはわずか1人。投与が遅れると効果が低下する課題もあるが、西口幸雄院長は「早く治療すれば助かる命がある」と力を込める。(小泉一敏) 抗体カクテル療法は、「カシリビマブ」と「イムデビマブ」の2つの中和抗体を組み合わせた点滴薬を投与。軽症段階から使える国内初の新型コロナ治療薬となる。 同病院では7月29日から導入。8月30日までに20~90代の78人に投与したところ、その後に重症化したのは1人だけで、重症化率は約1・3%だった。投与しない場合の重症化率は5%程度とされており、明らかに高い効果が表れているという。西口院長は「これまで軽症者の薬は特になかった。何もできず指をくわえていたが、いい薬ができた」と手応えを口にする。 投与後は倦怠(けんたい)感や肺炎の症状が治まり、解熱剤ほどの即効性はないものの、ウイルスの減少に合わせて2、3日で熱が下がるなど症状の改善がみられる。 薬の扱いやすさも評価する。2つの抗体の解凍から混合、点滴の針を打つまでが20分強で、点滴を始めて約30分で終了。通常の医療の点滴とほぼ同じ作業でもあり、医療従事者にとって難易度は低いという。 西口院長は「一般的なワクチンは患者自身の体内に抗体を作らせるが、(抗体カクテル療法は)抗体を直接体内に入れる。原始的な方法だが分かりやすく、効果もある」と説明する。 一方で課題もある。発症から原則7日以内の投与が求められ、遅れると効果が低下するとされる。同病院では7日目に投与した7人のうち、3人の症状が一時的に悪化。重症化した1人は6日目の投与だったといい、「発症して日が浅く、ウイルス量が少ないときに投与しなければ効果がない」とする。 同病院では現在、患者に抵抗力のある若い世代が増えたほか、抗体カクテル療法を対象者に積極的に投与していることもあり、7月以降の平均入院期間は8・6日で、感染「第4波」(3~6月)の12・5日から大幅に短縮。整備する70床のうち使用しているのは40床弱だが、市の方針を受け9月1日から90床に拡充し、さらなる感染拡大に備える。 西口院長は「患者はいきなり症状が悪くなるケースもあるが、みな軽症や中等症を通ってくる。センターのようなものを設置して軽症・中等症者を早く確認し、抗体カクテル療法で治療することができないか」と提言する。

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デルタ株より感染力が強いかも? 海外メディアが「東京株」と報じる「新種デルタ株」が登場!

https://article.yahoo.co.jp/detail/a0ba10a677119a5c71a2b49bf42ccbd6fd5874fa

2021/8/31(火) 19:20 JCAST会社ウォッチ

ついに新型コロナウイルスで、国内初の新たなデルタ株の変異が登場した。海外メディアの中には、「東京五輪の開催が『東京株』を生んだ」かのように報じるところもある。

新種のデルタ株の危険性はまったくわかっていない。しかし、デルタ株そのものの恐ろしさはどんどんわかってきた。従来株より体内に入るウイルスの量が1000倍も多いというのだ。「東京株」の名前が世界に広がる前に抑えることはできるのか。

研究者「デルタ株より感染力が増大する可能性はある」

デルタ株の新たな「新種」が登場したというショックなニュースをNHK(2021年8月30日付)「新たな変異ある『デルタ株』検出 感染力への影響分からず」が、こう伝える。

「新型コロナウイルスの流行の主流となっている感染力の強い変異ウイルス、『デルタ株』について、新たな変異があるウイルスが国内で初めて検出されたと、東京医科歯科大学の武内寛明准教授らグループが発表しました。感染力などに影響があるかどうかはわかっていないということで、グループはさらに解析を進めるとしています」

8月中旬に大学の附属病院を受診した患者からデルタ株の変異ウイルスを採取し、遺伝子を詳しく調べたところ、デルタ株にみられる「L452R」変異に加え、英国系のアルファ株に似た「N501S」変異などを持っていた。

この変異は世界で8例しかなく、国内で確認されたのは初めてだ。患者に海外渡航歴はなく、市中感染だった。遺伝子の特徴などから国内で変異した可能性が極めて高いという。グループでは引き続き解析を進める。

NHKなどによると、オンライン会見に応じた武内准教授は、こう語っていた。

「新たなデルタ株の感染力についてはわかっていませんが、アルファ株やデルタ株よりもさらに増大する可能性は十分に考えられます。感染が広がると国内でも次々と新たな変異株が出る可能性があるので、なんとか感染を抑える必要があります。遺伝子を解析するウイルスの監視体制もさらに拡充しないといけません」

韓国紙「『東京株』登場… 日本は非常事態」と皮肉

この日本由来の新しい「変異ウイルス」、海外メディアの中にはさっそく「東京株」と名付けるところが現れた。韓国の大手紙、中央日報(8月31日付)が「デルタが変異した『東京株』登場…感染者の爆発で日本『非常事態』」という皮肉たっぷりの見出しで、こう伝えた。

「デルタ株がまた変異した。デルタ株の変異株が日本で初めて確認された。 東京医科歯科大学研究チームが、同大学付属病院で診療受けた患者から採取したデルタ株の遺伝子分析を通じて新たな変異株を発見した。研究チームの武内寛明・准教授は『感染が広がると国内でも次々と新たな変異株が出る可能性があるので、なんとか感染を抑える必要がある』と話した」

と危機感を露わにしたうえで、いかにも東京五輪を開催したことが「東京株」の登場に関係があるかのように、こう結んでいる。

「日本は東京五輪以降、新型コロナウイルスの増加傾向が落ち着かないでいる。8月30日、重症患者は18日連続で最多記録を更新している。30日には1万3638人の感染者が新たに報告された。重症感染者は2075人に達する」

東京五輪開催によって多くの外国人が訪れて「ウイルスのカクテル化」が進み、「新型デルタ株」が登場したのかどうかは不明だが、最近、デルタ株の恐ろしさがますます明らかになってきた。

毎日新聞(8月28日付)「デルタ株『感染力最強』 高い細胞への結合力、体内増殖従来の1000倍」が、その怖さをこう伝える。

「『これまで知られた中で、最も感染力の強いウイルスの一つだ』。米疾病対策センター(CDC)のワレンスキ所長は米CNNのインタビューで、デルタ株は新型コロナ以外のウイルスと比較しても、かつてない強い感染力を持つと危機感をあらわにした。デルタ株はなぜそれほど感染力が強いのか。多くの専門家が着目するのが『L452R』という変異だ。感染する際に、人の細胞表面の受容体に取りつく突起状の『スパイクたんぱく質』にこの変異が生じたことで、細胞への結合力が強まったとみられる。米国の研究チームが今年6月に発表した論文によると、L452Rの変異があるスパイクたんぱく質と受容体との結合力を実験で確認したところ、『受容体との親和性が従来の2倍高まる可能性がある』との結果が出た。デルタ株は重症化リスクも高めている可能性がある。以前は重症化しづらかった40代や50代の入院患者が目立つようになった」

ウイルス量が1000倍、しかも細胞にくっつきやすい

確かに現在、40代や50代の入院患者どころか、20代~30代でも短期間で重症化。なかには亡くなるケースが続出している。千葉県内でも8月18日、一人で自宅療養中の20代男性の死亡が確認された。男性は40度の発熱があり、陽性を確認したが、受診した医療機関が軽症と判断、「入院の必要なし」とされた。保健所が一度も直接連絡を取らないまま、2日後に急速に容体が悪化したらしい。「連絡が取れない」という家族からの通報で救急隊が駆け付け、死亡しているのが見つかった。

20代の死亡は千葉県だけでも2人目で、全国的に珍しいことではなくなった。このようになぜ若い世代でも急速に悪化するのか。毎日新聞が続ける。

「デルタ株のスパイクたんぱく質にはL452R以外にも複数の変異がある。東京大医科学研究所などの研究チームはそのうちの一つ、681番目のアミノ酸がプロリン(P)からアルギニン(R)に変異した『P681R』に注目。(この変異は)感染した細胞は周囲の正常な細胞と融合し損傷させやすくなり、損傷した細胞の範囲は従来株の平均の2.7倍に広がった。また、このウイルスをハムスターに感染させたところ、従来株より体重が減少し、肺機能が低下することも判明した。佐藤佳・東大医科研准教授は『変異によって細胞膜と融合する能力が上がったため、感染細胞が周りの細胞とくっつきやすくなった。ウイルスが体内に広がりやすく重症化につながっていると考えられる』と話す。実際、中国の研究グループは7月、患者の体内のウイルス量をPCR検査で調べた結果、デルタ株の感染者の体内のウイルス量が従来のウイルスに比べ平均1000倍以上で、増殖スピードも速かったとする研究論文を公表した。体内のウイルス量の増加が重症化と関係している可能性がある」

この従来株より「1000倍もウイルスの量が多い」という衝撃的な研究が発表されると、テレビ番組でも取り上げられた。TBS系の「サンデーモーニング」(8月29日付)では、司会の関口宏さんが驚きを隠せず「これはホントですか?」と、元国立感染症研究所主任研究官の小坂健氏に聞くと、こう答えた。

「やっぱりデルタ株は従来の株より増殖が早いし、ウイルス量も多いと言われている。そうすると、今までは感染しなかった場合でも、1000倍以上のウイルスを持っているとあっという間にうつってしまう。今までうつらなかったような人でもうつることがありうるわけです。デルタ株、特に夏の対策としてはワクチンとマスクと換気の3つが柱になる。夏はエアコンでほとんど換気がされない。暖房と違って風が下に落ちてくるので、より感染しやすい。やっぱり換気できちんと回してあげることが非常に大事になります」

と、部屋の換気の重要性を訴えていた。

(福田和郎)

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“受けたくない”理由ばかり、行列のできる会場ばかりのマスコミ報道…このままでは若者がワクチン接種に消極的に?

https://news.yahoo.co.jp/articles/5e0b69d0865f6077cf38dc88b7586d6877164ee4?page=1

2021/8/31(火) 16:43 ABEMA TIMES

 若者の新型コロナウイルスワクチン接種に関する報道をめぐり、政府の分科会メンバーでもある大阪大学大学院の大竹文雄教授(行動経済学)が26日朝、「この見出しのつけ方が、若者のワクチン接種率に大きな影響を与える可能性について報道機関は真剣に考えるべきだと思います」とツイートした。 【映像】接種率に悪影響?新聞見出しに専門家“苦言“大竹教授のツイート

 大竹教授が問題視したのは、東京都が公表した、20代では男性のおよそ6割、女性ではおよそ7割が接種に前向きな回答で、2割弱が否定的な回答だったとのアンケート結果についての報道。朝日新聞デジタルが『ワクチン、若年層の2割弱「接種しない」 都が調査結果』との見出しを付けた記事を配信。さらにYahoo!ニュースが『若年層の2割弱「接種しない」都』との見出しを付けたことだった。  一方、記事が配信された翌日、東京・渋谷に開設された予約のいらない若者向け接種会場には残暑の中、長蛇の列ができた。翌日には混雑緩和のため抽選券を配布するも倍率は6倍を超え、当選しなかった若者が肩を落とす様子などが連日盛んに報じられている。小池都知事

 こうした状況を受け、東京都の小池百合子知事は「若い人の2割弱がワクチンには否定的だというデータもあるが、一方でこれだけ多くの若い方々が会場に集まったということは、8割は逆にワクチン接種の意思があるとも理解がされるわけで、若い方々の接種意欲はきわめて高いということを示していると受け止めている」と話している。

■平石アナ「“分からない”と答えた2割の若者の気持ちも大切だ」

瓜生原氏

 SNSで拡散するネットニュースは記事の本文を読まない人も多く、見出しの力はとりわけ大きい。同志社大学ソーシャルマーケティング研究センター長の瓜生原葉子氏も「大竹先生のご指摘の通りだと思う」と話す。  「接種を受けるかどうか決められていない、もしくは接種したくないという人は不安を抱いていたり、(安全性に)確信を持てないでいたりする人だということが分かっている。人というのは恐怖、脅威の感覚から自己防衛的になりリスクを取らなくなりがちだということが先行研究などでも報告されているので、受けない人のことを強調しない方が良かったのではないか」。

 ともに20代であるBlackDiamondリーダーのあおちゃんペとテレビ朝日の田原萌々アナウンサーは「10人中2人は打たないという意向を固めているのかと知ったら、“じゃあいいかな”と思ってしまうかもしれない」、「打ちたいと思っている人がなぜ打とうと思ったのかを検証して発信すれば、より多くの人に打ってもらえるんじゃないかな」とそれぞれコメント。言い回しで変わる印象

 ジャーナリストの堀潤氏は「ジャーナリズムの悪い癖だが、権力の監視役であるということで、上手くいっていない点の方を見出しに付けがちだ。だから逆手に取った形で小池さんに“8割は打ちたいと言っている”と言われてしまう。ワクチンを受けようと思っている人のことよりも、受けようと思わない人の方にニュースバリューを見出した意味についてもっと説明するべきだし、確かに8月はこういう状況だが、9月、10月、11月と、どんな計画が立てられているのか、どうなっていくのかについての提案が見出しに取れるように変わっていくといいのではないか」。都のアンケート

 テレビ朝日の平石アナウンサーは「ワクチンを打つ・打たないの話は“ワクチン・ハラスメントだ”と言われかねないぐらいセンシティブな事柄になっている中で、見出しが与える影響は考えていかないといけない。打ちたいと思っている人たちの気持ちもきちんと伝えていくところも大事かもしれないし、実は小池さんも言った“2割は打ちたくないから8割は打ちたい”も気を付けるべきところで、“分からない”も2割いる。“イエス”か“ノー”かだけではなく、“分からない”と答えた人たちの思いも含めて見出しによって操られてしまう。そこも懸念すべき点だと思う」と指摘した。カンニング竹山

 カンニング竹山は「とある新聞社の人の話を聞いてびっくりしたのは、紙媒体が売れなくなってきたことでネットに記事を出す。しかしそこでは閲覧数を増やしてお金を入ってくるようにするしか生き残っていけない。そういう構図の中では、2割を出した方が多少はセンセーショナルになるということになる。しかしそれでは社会のことを考えていないんじゃないか、と言われてしまう。権力をチェックしなくてはいけないし、小池都知事が“8割”と言ったことに対しても記事を書かなくてはいけないと思う」と話した。

■堀氏「渋谷の行列はこうだ、とやって終わりにするのは寂しい」

接種会場は他にも

 都では渋谷以外にも接種会場を用意しているが、予約の方法も含め、そうした情報の報道が少ないとの意見もある。  瓜生原氏は行動変容の観点から「やはり若い人は“乗り遅れないように”と思ってしまう。特に商品ではなく生命に関わるような問題なので、それを助長しないことがとても大事だ。どこに行けば打つことができて、どこが空いているといったこともちゃんと提示していくことが大事ではないか」と指摘。  慶應義塾大学の若新雄純特任准教授は「批判するのであれば、何割が受けたくないではなく、受けたいと思っている人のうち、どれくらいがまだ受けられていないかとか、どれくらい予約が取りづらいかといったことも指摘すべきだと思う。もっと言えば数字だけではなくシステムの問題や、この地域はスムーズに予約ができているが、この地域はできていないなど、具体的な解決につながる指摘も必要だ」、カンニング竹山は「ラジオを聞いていると、接種センターの予約状況を説明している局がある。同じようなことを若者向けに対して説明していかないと、あのニュースの画だけでは、“やばい、俺も早く打ちたい”か、“面倒くさそうだな、でもどうせ打てないだろうからやめとくか”となってしまうと思う」と苦言を呈した。平石アナ

 平石アナウンサーは「テレビは“感情のメディア”だから、本当に行列の映像が大好きで、それこそスーパーから動物園からラーメン店から、放っておくとすぐそっちにワーっと走っていく。本当はそこにデータや解説が付いてこないと、実態はよく分からない。実際は他にも接種会場はあるし、若者が受けられるところもある」。堀氏

 堀氏は「僕が取材した中で非常に印象に残っている話が、自衛隊の大規模接種センターの受付の問題だ。当初、官邸はとにかく電話でやれと言っていた。しかしそのためには大規模なコールセンターではないと捌ききれないと、必死で押し返してインターネット予約にしたそうだ。見えている現象をパパっとそれっぽく取り上げたり、何となくアンケートを取って、その結果を現象に当てはめて紙芝居のように伝えたりするのがマスコミの役割ではないと思う。SNS上にも今回の行列のような映像がバーッとあふれているからこそ、そこに乗らず、舞台裏でどういう意思決定がされて、どこにエラーがあるのかをきっちり調査報道することが求められている。東京都内には各大学や企業による会場もあるわけだし、接種を促していくためにも、そうした情報の発信が大切になる。渋谷の行列はこうだ、とやって終わりにするのは寂しい」と訴えた。

■周囲の大人が不安に応えるべき

瓜生原氏による調査より

 こうしたメディア環境の中、周囲の大人たちは若者に対してどのように振る舞えばいいのだろうか。  瓜生原氏は前出の調査結果を引いて「私が学生を対象に行った調査によれば、4月9日~6月4日の間に、“自分が政策を立てる側だったとしたら、どうやって若者の感染を予防し、ワクチン接種を進めるか”を授業の中の課題にしてみた。そこで受け身、他人事だった問題が自分事になり、認識が大きく変わった。さらに6月4日~6月11日の頃になると、職域接種が報じられるようになり、不安が解消されたので受けてみたいと言う学生が増えてきた。自らコミットしてみること、あるいは不安に思っていることに大人が応えてくれたり、信頼できる人がいたりすることが大きな変化を生んだのではないかと思っている」と分析。若新氏

 大学生と接する機会がある若新氏は「確かにメディアは“他の世代と違って若者は打たないと言っている人が多い。それは権力の失策になるんじゃないか”という言い方をするためにネガティブな打ち出し方をしているのかもしれない。ただ、若い世代の判断に影響を与えるのは国に失策があったかどうかよりも、家庭の中、あるいは頼りにしている大人との会話だと思う。親世代が子どもとコロナやワクチンについて話せるよう仕向けていくということも大事だと思う」と指摘。「コロナ禍の1年半で、大人といっても誰を信じればいいのかと、信頼感が相当損なわれてしまったと思う。信頼できるリーダーが出てきて、私の責任の下、ここはこう大丈夫だからこうしてくれという人が出ないと、若者は何を信じていいか分からないとも思う」と話していた。

(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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「不織布マスクNG」ルールの音楽イベントにネット上で批判の声

https://news.yahoo.co.jp/articles/a874a05af1b6144da45a2518ae0764f5bda0141b

2021/8/28(土) 8:28 日刊スポーツ

8月27~29日に群馬県利根郡片品村のほたか牧場キャンプ場で開催される音楽イベント「GLOBAL ARK 2021 -The 10th Anniversary-」が設けた「不織布マスクNG」といったルールに対して、ネット上で批判の声が続出している。 【写真】太眉卒業の井上咲楽が小顔シルエットマスクを持つ 今年10周年を迎える同イベントは公式サイトにて、「おしゃれマスク」がドレスコードで、「不織布マスクはNG」と明記している。「マスクも昨今はファッションの一部。デザインマスク、手作りマスク、夏用冷感マスク・クールマスク、ネックゲイターなど、思いっきりカッコイイマスクをつけてマスクファッションを楽しみましょう」と来場者に呼びかけた。 公式サイトには不織布マスクをNGとする理由についても記載されており、「会場は野外であるため、換気が良く、イベントは長時間のため、この度のイベントに於いては不織布マスクではない方がいいと言うことに当てはまります」と持論を展開している。「マスク内部が蒸れやすいこともデメリットでしょう」「不織布マスクは使い捨てであり、落としたりすると誰のものか分からなくなります」「落ちてるマスクと言うのはあまり気分のいいものではありません」などと主張した。 なお、アルコールの販売は行わず、入場時の検温は実施するとのことで、感染防止対策を一切しないわけではない。しかし、イベントのフェイスブックページでは8月13日、「ひとり3本くらいまでなら持ち込みをOKとし、お酒は家飲み感覚で、テントやバンガロー内にてのみ飲酒をお楽しみ頂く形となります」と酒類の持ち込みを認める内容を投稿している。 上記のルールに対して、ネット上では「ありえない」という批判が続出。「出演者は誰も疑問に思わないのか」「屋外だからオッケー! みたいなの怖い」「今の時流としてはオシャレよりも防疫の方が上」といった声が寄せられている。