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緊急事態…「日本のコロナ対策が出鱈目である」これだけの理由

https://news.yahoo.co.jp/articles/f7cf701dc6e5f8f17ade4d25b741891a405d5a55

2021/1/7(木) 8:01 幻冬舎 GOLD ONLINE

コロナ第三波が猛威を振るうなか、ついに再びの緊急事態宣言の発令へ。政府は感染拡大の大きな原因は「飲食の場面」にあるとし、飲食店に営業時間のさらなる短縮を要請する。しかし飲食店の規制は真に有効な感染拡大防止策となり得るのか? 内科医の上昌広氏は疑問を呈する。最新の研究にもとづき、報道からは見えない実態を緊急レポートする。

感染拡大防止策、「飲食店の規制強化」に懐疑の念

(※写真はイメージです/PIXTA)

新型コロナウイルス(以下、コロナ)の感染拡大が止まらない。1月4日、菅義偉首相は首都圏の4都県に緊急事態宣言を出すことを決めた。20時以降の飲食店閉店、外出規制が求められる。 飲食店の規制を強化した理由について、政府は「飲食でのリスクを抑えることが重要」とコメントしている。専門家も、このような見解を支持している。 厚生労働省クラスター対策班のメンバーで、政府の対策作りに関わった和田耕治・国際医療福祉大学教授は、「感染拡大が収まらない大きな要因は、人と人の接触が密になる飲食の場面だ。2020年夏ごろの第2波では、飲食が感染拡大の場だとすでにわかっていたが、政府や自治体、事業者ともに十分に対策に取り組めなかった」(日本経済新聞2021年1月5日)とコメントしている。 果たして本当にそうなのだろうか。私は、このような意見に対しては懐疑的だ。本稿では、この点について論じたい。

「飲食店こそ感染拡大の巣窟」は過去の話

確かに、飲食店がコロナ感染のハブになったという報告は多い。たとえば、10月13日、米バーモント大学の研究チームは、『プロス・ワン』誌で「ソーシャル・ディスタンス対策の中でも、特に飲食店の営業を規制することが、コロナ患者の増加を抑制した」というモデル研究の結果を報告しているし、11月20日、香港理工大学の研究チームは『建築と環境』誌で「飲食店の数がコロナ感染者数に影響する」と報告している。政府や専門家は、このような研究結果をエビデンスと見なしているのだろうか。 注意すべきは、いずれの研究も第一波と第二波を対象としていることだ。たとえば、香港理工大学の研究チームの報告は1~8月、バーモント大学の研究は3~5月の感染データを用いている。第一波、第二波での状況が、そのまま第三波に通用するかわからない。それは、この間にコロナに関する研究が進み、対策が強化されたからだ。 飲食店対策もアップデイトされている。現在、飲食店における感染は、リスクに応じた個別対応が標準だ。米疾病管理センター(CDC)は「レストランおよびバーの運営者に関する注意事項」 (https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/community/organizations/business-employers/bars-restaurants.html?fbclid=IwAR0pXWzNCJc6_F18u5eVreSeqVFPa6Dxok2SkJBAT303TI0sk-HBX-nrBHg) を公表している。 そのなかで、飲食店の感染リスクを4つのグループに分け、ドライブスルーを「もっとも低いリスク」、屋外席を「より多くのリスク」、屋内で座席を減らし、6フィート(1.8メートル)離す場合を「より高いリスク」、屋内で座席数を減らさず、6フィート空けない場合を「もっとも高いリスク」としている。 彼らは「コロナは、ほとんどの場合、人々が感染者と物理的に近い(6フィート以内)か、その人と直接接触しているときに広がる」と述べる一方、「入手可能なデータによると、コロナに感染している人との密接な接触による拡散が、空気感染よりもはるかに一般的」とエアロゾルによる空気感染のリスクを重視していない。彼らは、飲食店の営業が「より高いリスク」以下なら、大きな問題とならない可能性が高いと考えている。

利用者の激減…意図せず「密」を回避できている実態

では、実態はどうなのだろうか。コロナ流行以降、飲食店の利用者が激減している。多くの飲食店は、意図せず、6フィート以上の距離が確保されている。このような飲食店での感染リスクは高くない。 ところが、飲食店のコロナ対策が変化した秋以降、この問題を検討した論文は少ない。私が調べた範囲で、このことに言及しているのは『ネイチャー』11月10日号に掲載された「レストランがCOVID感染を引き起こすのを防ぐ方法」という論考だけで、その中には、以下のような記載がある。 「レストランはどこでもホットスポットではないかもしれない。英国オックスフォード大学で感染症をモデル化しているMoritz Kraemerは、『ドイツのコンタクトトレーシングデータによると、飲食店はその国の主要な感染源ではなかった』と述べている」 コンタクトトレーシングを用いた手法に限界があるのかもしれないが、第三波で飲食店が感染のハブになるか否かは結論がでていない。

「飲食店の規制」が愚策と言える、これだけの理由

では、日本ではどうなのだろうか。日本は感染症法に基づき、感染者が全例報告される。クラスター対策にも膨大なカネと人が投入されている。秋以降の感染者のうち、どの程度が飲食店で感染したかわかるはずだ。 12月18日に国立感染症研究所が発表した「新型コロナウイルス感染症の直近の感染状況等(2020年12月10日現在)」によれば、首都圏の感染者の6割は感染経路不明だ。つまり、飲食店が特に怪しいという訳ではない。管総理は1月4日の記者会見で、「経路不明の感染原因の多くは、飲食によるものと専門家が指摘をしております」と説明している。政府の根拠は、この程度だ。 感染経路が判明しているケースの内訳を国立感染症研究所は公開していないが、東京都によると、11月10日から11月16日までの一週間で、感染経路が判明者のうち、飲食店での会食が占める割合は8%に過ぎなかった。これは、7月28日から8月3日までの一週間の14%より大幅に低下している。多かったのは家庭内42%、施設内16%だ。 この状況で飲食店に自粛を要請するのは合理的でない。いや危険だ。家庭内感染や施設内感染には効果がなく、感染が拡大してしまうからだ。家庭内や施設内感染を防ぐには、PCR検査を増やし、無症状感染者を隔離するしかない。このままでは、飲食店経営者には無用な被害を与えることになる。第一波では夜の街がスケープゴートになったが、第三波では飲食店がそうなるだけだ。 日本のコロナ対策は、このような出鱈目が多い。だからこそ、東アジアで唯一、国内全域のコロナの蔓延を許し、人口当たりの死者数、経済ダメージももっとも酷い。緊急事態宣言をするなら、もっとエビデンスにもとづき、合理的にすべきだ。コロナは感染しても無症状の人が多い。彼らが周囲にうつすのだから、感染者を減らすには、無症状者への検査数を増やし、正確な流行状態を把握し、流行地域に的確に介入しなければならない。緊急事態宣言の名の元、闇雲に飲食店に営業を自粛させても、おそらく効果は限定的だ。コロナ対策はゼロベースでの見直しが必要だ。 上 昌広 内科医/医療ガバナンス研究所理事長

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対策

ノーベル賞の日本薬「イベルメクチン」、新型コロナ致死率80%減少効果=英国・韓国報道

https://news.yahoo.co.jp/articles/4939e4329f7e8a7853526489b0c4b0802a88d789

2021/1/5(火) 11:15 WOW KOREA

ノーベル賞の日本の抗寄生虫薬「イベルメクチン」が新型コロナウイルス致死率を最大80%まで減少させるとの主張が提起された。 【関連写真】この記事の写真をもっと見る  4日(以下、現地時間)英国「デイリーメール」によると英国リバプール大学のウイルス専門学者アンドリュー・ヒル博士が全体臨床試験資料を総合分析した結果、イベルメクチンが投与された患者573人の中では8人、プラセボ(偽薬)が投与された患者510人の中では44人が死亡したことがわかった。  イベルメクチンは1970年代に開発された駆虫剤として、頭ジラミなどの寄生虫感染治療に広く使用されている。  イベルメクチンを新型コロナウイルス治療薬として研究している科学者らは、この薬が新型コロナウイルスのライフサイクルを妨害するものと見ている。  同件についてヒル博士は「イベルメクチンは患者の身体で新型コロナウイルスが除去されるのにかかる時間を大きく短縮させることがわかった」と説明した。  このような臨床試験はエジプトでも行われているが、症状が軽症の患者200人のうちイベルメクチンが投与された100人は5日で新型コロナウイルスが消えた反面、プラセボが投与された100人は10日かかったという。  重症患者200人を対象に進行された臨床試験では、イベルメクチンが投与された100人は6日間、プラセボが投与された100人はウイルスが消えるのに12日間を要したことがわかった。  臨床試験で使用されたイベルメクチンの容量は大部分が0.2~0.6mg/kgだったが、12mgの高容量が投与された臨床試験も1件あった。今回の臨床試験は世界保健機構(WHO)が依頼したもので、主に開発途上国でおこなわれた。  これを前に、イベルメクチン効果については昨年4月、オーストラリア・モナーシュ大学研究チームが発表していた。  現在、計7100人の新型コロナウイルス患者が参加している他のイベルメクチン臨床試験結果も今後数か月以内に発表されるものとみられる。  しかし、医学界の一部では臨床試験が大部分の参加者数が少なく、使用されたイベルメクチンの容量がそれぞれ異なり、さらに他の薬と並行して投与されたケースもあるとして、結果に疑問を投げかけている。  イベルメクチンは他の薬と並行して投与された場合、急激な血圧低下、肝臓の損傷、嘔吐、下痢、腹痛、めまいなどを引き起こす可能性があると伝えられた。  なお、イベルメクチンは2015年ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智氏が1970年代に静岡県で採取した土壌から発見した「放線菌」と呼ばれる新種の細菌で開発した寄生虫感染症の治療薬として世界的に知られている。

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社会問題

また緊急事態…「ゼロ・コロナ戦略」を取らなかった日本政府の「根本的な大失敗」

https://news.yahoo.co.jp/articles/0e81761c2681cc507042d5f30c227ae9d5754df8

2021/1/6(水) 6:31 現代ビジネス

 再びの緊急事態宣言。が、場当たり的な対策である印象は拭えない。日本政府の対策には、根本的な方向転換が必要なのではないか。ハーバード大学公衆衛生大学院などで学び、現在は群星沖縄臨床研修センター長を務める徳田安春氏に、ジャーナリストの山岡淳一郎氏が聞いた。 【写真】 新型コロナ、日本の満員電車で「クラスター」が起きない「意外なワケ」

いつまで同じことをくりかえすのか

〔PHOTO〕Gettyimages

 一都三県に新型コロナ対策の切り札ともいえる「緊急事態宣言」が再発出されることとなった。昨年4月の宣言発出に比べれば、学校の一斉休校は回避され、飲食店の夜間営業の時短と外出自粛に的を絞った限定的なものになりそうだが、「いつまで同じことをくりかえすのだろう」と多くの国民は先行きに不安を募らせている。  こうした状況に直面して感じるのは、政府の基本的な方針が間違っているのではないだろうかということだ。根本的な軌道修正が求められているのではないか。  とにかく首都圏の感染拡大に歯止めがかからない。一日の新規感染者数が1000人を超えるようになった東京都では、確保したコロナ病床3500床のうち、85%の2995床が入院患者で埋まった(1月4日21時)。人工呼吸器やエクモ(体外複膜式人工肺)が必要な重症患者は108人でICU(集中治療室)の確保病床の49%を占める。  コロナ重症患者の治療には他の疾病の2倍以上の医師、看護師、臨床工学技士らの人手が必要なので、通常のICU治療にかかわるマンパワーのほぼ10割が投入されていると考えられる。  どの患者を優先的に治療するかという「生命の選別(トリアージ)」が医療現場にのしかかっており、精神的負担も多い。一刻も早く、感染者数を減らさなくてはいけない。だから緊急事態宣言の再発出が必要だということは理解できる。  しかしながら、コロナウイルスは低気温、低湿度の冬に活動性が高まることは知られていた。昨年6~8月に南米のペルー、ブラジル、チリ、オーストラリアなどで感染拡大し、医療関係者たちは日本の年末年始から厳冬期に大きな波がくると口々に予想していた。にもかかわらず、第一波、二波の「経験」は生かされず、感染は拡大する一方なのだ。  これは、判断が遅れた政府に大きな責任があるにしても、そもそも「3密」の回避、手洗い、うがいの励行、飲食店の営業自粛といった「感染経路の伝播抑制」に偏った対策が限界にきているからではないか。もちろん3密回避などは重要だが、個人の努力によりかかるだけでなく、打つ手は他にもあるはずだ。もう一度、感染対策の基本原則に立ち返ってみよう。  感染予防の基本原則は、(1)感染源対策(病原体の除去。感染者の早期発見・隔離・治療など)、(2)感染経路対策(3密回避、マスク、手洗いなど)、(3)感受性者対策(ワクチン接種など)である。日本の根本策は(2)に偏り、(3)のワクチン接種は海外メーカー頼みだ。では、(1)の感染源対策はどうか。これが不十分だから同じことをくりかえすのではないか。

「ゼロ・コロナ」戦略

ニュージーランドのアーダーン首相〔PHOTO〕Gettyimages

 そこで臨床疫学の専門家(医学博士)の群星沖縄臨床研修センター長・徳田安春氏に「もう一つの選択肢」について話を聞いた。徳田氏は、沖縄県立中部病院で総合診療に携わり、ハーバード大学公衆衛生大学院で臨床疫学を修め、聖路加・ライフサイエンス研究所臨床疫学センター副センター長、筑波大学大学院医療医学系教授、地域医療機能推進機構本部研修センター長などを歴任している。  第一波の到来時から「感染源対策」としての大規模PCR検査と感染者の早期保護隔離、接触者の追跡による「ゼロ・コロナ」戦略を提唱し、日本政府の基本方針である「ウィズ・コロナ」戦略からの脱却を説いてきた。  徳田氏は、こう指摘する。  「日本は、ウィズ・コロナ戦略で、コロナとの共生、ある程度、市中流行を容認する立場なのですが、これを選んだ欧米、日本を含む多くの国が感染の抑制に失敗しています。この戦略では使えるツールは感染が拡大したら流行カーブの山を自粛要請などで叩いて下げる、いわゆる『ハンマー&ダンス』くらいです。  これは感染の抑制を個人の努力に帰着させる方法で、経済社会的損失はずるずると続き、かえってダメージが大きくなる。  このリスクは、昨春頃からわかっていたのですが、政府も専門家と称する人たちも、きちんと説明をせず、あたかもこれが唯一の戦略であるかのように唱え、続けてきた責任は大きいと思います」  徳田氏は、「ゼロ・コロナ」に目標を設定し直せ、と言う。  「世界で封じ込めに成功している国々、中国や台湾、東南アジア諸国、西太平洋地域のニュージーランド、オーストラリア、欧州のアイスランドなどの感染対策の基本は、感染源を封じるゼロ・コロナ戦略です。積極的に防疫目的の大規模検査を行って、感染者を早期保護隔離し、追跡を徹底しています。  日本は、クラスター対策で集団感染が起きると後ろ向きに調べて感染者を隔離していますが、根本的な予防対策になっていない。新型コロナウイルスが厄介なのは、発症前の人、無症状の感染者から感染、伝播することです。その人たちを見つけて保護するには大規模検査しかない。成功している国から学ぶべきで、失敗している国の情報に頼っていたらミスリードしてしまいます」

日本は努力を怠った

昨年4月、緊急事態宣言で人通りがなくなった銀座の街〔PHOTO〕Gettyimages

 確かにクラスター対策はもはや限界にきているように見える。感染経路不明の患者が激増しているのを見れば明らかだろう。ただ、大規模検査=早期保護隔離を行うには、PCR検査のキャパシティを劇的に増やさなくてはならない。第一波の頃に比べればPCR検査は増えたとはいえ、封じ込めに成功している国々に比べると日本の検査数は極めて少ない。徳田氏が続ける。  「昨春以降、PCR検査の大幅拡充が国際的コンセンサスになりましたが、日本はその努力を怠った。厚生労働省は、文部科学省に対して、大学の医療機関、研究機関における積極的な検査拡充の協力要請をしていない。一つの試験管に複数の検体を入れるプール方式を導入すれば短時間に多くの検体を分析できてコストも下がるので、世界中の国々が導入しているが、厚生労働省はまだ認めていない。  このような消極的な態度は、ウィズ・コロナというゴールセッティングに起因しているんです。やる気がないんですね。だから目標をゼロ・コロナに変えて大幅拡充に導く必要がある」  しかしながら、PCR抑制主義は一種のドグマのように厚労省や専門家の間に根づいている。転換できるのか。  「検査拡大の突破口は、迅速抗原検査です。これをPCR検査と組み合わせるのです。迅速抗原検査の利点はコストが安く、15~30分で結果が判明することです。しかしPCRに比べると感度が落ちる。ですから検査頻度を多くし、陽性者はPCR検査で確認をする。たびたび抗原検査を行い、順次、保護隔離を行う。  必要時にのみ、ホットスポットとなっている感染密度の高い地域に限定して『サーキットブレーカー方式』のロックダウン――日本では緊急事態宣言の発出――で外出自粛を要請するのです」  サーキットブレーカー方式によるロックダウンとは、どのような手法なのか。  「建物には許容量以上の電力が流れたらスイッチがオフになるブレーカーが付いていますね。あのように実効再生産数などの指標となる数値を超えたエリアだけ徹底介入する戦術です。日本では法的に都市封鎖はできませんから、ある地域に緊急事態宣言を出して不要不急の外出自粛を要請することになる。一都三県の緊急事態宣言の再発出だけでなく、他の道府県でも感染密度の高い地域に、細かく外出自粛の網をかぶせる。  大切なのは、そのあとなのです。外出自粛で感染密度を下げたときに大規模検査を行って保護隔離を徹底する。封じ込めに成功した国々は、そうやってゼロ・コロナに目標を定め、実践しています」  間もなく、首都圏では緊急事態宣言が再発出される。外出自粛のハンマーで流行曲線のピークが叩かれ、感染数は下がると期待されている。  勝負は、そのあとだ。下がった時点でさらに大規模検査を行い、ゼロ・コロナをめざして保護隔離を徹底し、感染源を断つ。そのための感染者の受け皿に必要なマンパワー、宿泊療養施設やコロナ専用病床の確保に財政資金をどっと投入する。  その政治的決断が求められている。どこかでコロナと訣別する方向へ根本策を転じなければ、憂鬱なハンマー&ダンスが続きそうだ。

山岡 淳一郎(ノンフィクション作家)

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社会問題

2021年、日本が決めるべき「コロナ対策」は、単純明快だった…!

https://news.yahoo.co.jp/articles/4ce1c7915e45f1ea6372d07ea468bf90562c22e7

2021/1/4(月) 5:01 現代ビジネス

重苦しい一年の幕開けで…

写真:現代ビジネス

 なんとも重苦しい新年だ。大晦日、東京都では過去最高の1337人もの新規感染者を記録し、新年はじめのお参りも自粛ムードだ。 【写真】死ぬ瞬間はこんな感じです。死ぬのはこんなに怖い  新年早々の1月2日、東京都の小池百合子知事や神奈川県の黒岩祐治知事、埼玉県の大野元裕知事、千葉県の森田健作知事の首都圏1都3県の各知事が、政府に緊急事態宣言発令の検討を要請した。西村康稔経済財政・再生相は「国として要請を受け止め、検討していく」と語った。  筆者は例年通りに元旦の早朝にお参りした。その時間は、連年でもお参りする人は少ない時間帯だ。いつも以上に少なかったが、それでもソーシャルディスタンスを保ってお参りした。今年こそはコロナが終息することをお祈りせざるを得なかった。  政府は、昨年12月14日に年末28日からのGoToトラベルの一律一時停止を発表して以来、繰り返し「静かな年末年始を」と呼びかけてきたが、相変わらず新規感染者は増加の一途だ。  国民の願いは、新型コロナの押さえ込みと政府による説明だ。GoToトラベルによる移動者は、日本全体から見ればごくわずかにすぎない。  国土交通省の鉄道輸送統計と航空輸送統計によれば、GoToトラベルの行われていた8~10月の旅客輸送数は50億人弱だ。一方、同じく国土交通省によるGoToトラベル事業における利用実績は、7/22~10/31で3976万人だ。  これは鉄道・航空輸送の1%程度しかない。このGoToトラベルを停止したところで、人の移動に対する影響はたいしたことがないのは明らかだろう。政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長もエビデンスはないと公言しているほどだ。

逆の批判に…

写真:現代ビジネス

 それでも、マスコミはGoToトラベルをやり玉に挙げて政府を批判し、政府は一律一時停止を決めると、マッチポンプのように手のひらを消して、旅行飲食事業者はどうするかとの逆の批判に転じた。  こうした時には、政府による筋の通った上で、丁寧かつ責任ある説明が必要だった。GoToトラベルの一律一時停止について、筆者は「よくわからないけど、止めてみる」と考えた。政府の説明はちょっと歯切れが悪かった。  新型コロナの世界の現状を見てみよう。  これと同じ図は、昨年の11月16日付け本コラムでは以下の通りだ。  2つを比べると、各国の位置関係は驚くほど似ていて、横軸が右に伸びているのがわかる。つまり、世界各国で似たように感染拡大になっているのだ。  これらの国の対応は様々だ。新型コロナ感染拡大を抑え込むことに比較的成功している世界の国々は、水際対策の早期強化(オーストラリア)、感染初期に政府権限や罰則等のガバナンス強化(中国)を行っている。  日本の感染症対応体制は、1897年に制定された旧伝染病予防法以来120年の間、地方行政だった。1937年の旧保健所法からは、知事の下の保健所中心の法制だった。1994年には、県型保健所は、政令指定都市・特別区・中核市などの市型保健所へ移管されていった。  その上で、今の新型コロナ特別措置法は、国は緊急事態宣言発出、基本方針策定、都道府県の総合調整を行い、都道府県知事は団体・個人への協力要請、緊急事態時に外出自粛、休業の要請・指示を行うとされている。

一貫した考えとして

 知事の権限は比較的強化されているが、休業要請どまりであり、財政余力がない地方自治体では休業補償しにくいので休業要請の実効性が出ない。そのうえ、国は地方にカネをださないが、口を出す。  筆者は、新型コロナ対策のようなものは「戦時体制」に準じたものと考えている。であれば、国は地方に口を出さないまでもカネは十分に出していいと思っている。これは、新型コロナが発生したときから、筆者の一貫した考え方である。  本物の「戦時」であれば、生産拠点がやられて生産力が落ちるので、国によるカネを刷って有効需要を作る財政政策と金融政策の同時発動(マネー・プリンティング政策)は悪性のインフレを発生させる可能性があるが、コロナ対策では幸いにして生産力は落ちずに需要蒸発のような状態なので、悪性インフレのおそれは少ない。実際、こうした筆者の見通しは外れていない。  新型コロナの場合、他の事例での死者数など例示しいくら致死率が低いと説明しても、ワクチンと新薬が開発されるまで人びとの不安は、そう簡単に解消するものではない。ワクチンは既に欧米では接種が開始されており、日本でも早ければ2月下旬から接種が開始される。  それまでの間、新型コロナへの不安は、一般的な各種の消費需要を減退させる。例えば飲食業の中でもデリバリーなど一部のニッチなビジネスは儲かっているが、飲食業全体としてみると消費需要は落ち込んでいるという状態だ。  しかも、ビジネスを推進しようとすると、新型コロナ防止策にマイナスの影響もあり、かえって景気回復が遅れる。その場合、ビジネスを最低限で支え、新型コロナ防止策を優先すべきだ。というわけで、筆者は休業補償について前向きなのだ。  さらに国は、財政政策と金融政策の同時発動を発動すれば、同時に通貨発行益を享受できる。これは、将来世代の負担を考慮することなく、財源が作れるので、これを交付税交付金として地方に配分し、地方は自由にそれを使えばいい。この地方政府にはない国の通貨発行益を利用すべきだ。

特措法にも規定すべきでは?

 実際、新型コロナ対策の臨時交付金が1、2次補正予算で3兆円計上されているが、発行国債は日銀が買い受けるために将来世代の負担はない。3次補正や新年度予算でも予備費が10兆円計上されているが、こうした国と日銀の連合軍によって、新型コロナ対策の臨時交付金として地方自治体へ交付できるようになる。  また、地方自治体が地方債を発行し、それを日銀が買取対象にすることも考えられる。地方自治体は日銀に利払いをしなければいけないが、それは政府に対する税外収入の納付金になるので、政府はそれを臨時交付金として地方に還元するのもいい。こうした仕組みにより、地方自治体は地方債の利払い負担を考慮せずに地方債を発行できるようになる。  こうした観点から、都道府県知事の休業権限と、国から地方への休業補償のためのカネを十分に交付することを、新型コロナ特措法にも規定すべきである。  幸いにも、政府の中にも、新型コロナ対策として私権制限、行政罰の導入とともに、地方自治体の休業補償に対する国の財政支援の規定も盛り込んだ新型コロナ特措法の改正の機運が出ている。これらは、全国知事会も政府に要請していた事柄でもある。  その上、冒頭に述べたように、2日の首都圏1都3県の各知事が、政府に緊急事態宣言発令の検討の要請もある。これは、4日に霞ヶ関は仕事はじめだが、それこそ正月気分なしですぐに回答が求められている。  それは、上に述べたように、新型コロナ特措法改正を事実上先取りしていくことになるだろう。  そのために、カネのことだけは心配要らないように、3次補正と新年度予算で10兆円の予備費を積んだのだ。  1、2次補正でも10兆円の予備費を計上したが、一部野党とマスコミは予備費が大きすぎると批判した。その結果、予備費の消化が十分にできなかった。主として厚労省関係で「予算の目詰まり」があったともいわれている。  本来であれば、予備費は、医療崩壊を防ぐために使われているべきだったが、欧米と比べて日本は新型コロナ感染の程度は低いのに、医療崩壊というのは情けない。今度も、一部野党とマスコミはまた予備費が大きいという批判をするのだろうか。

いろいろなメッセージが…

 ただし、今になって4、5月の1、2次補正の予備費問題をぶり返しても意味がない。今できることは、東京などで飲食店などで営業時間の短縮などを要請し、それに対する補償・協力金を支給することくらいだ。これで、新型コロナの感染拡大を抑え込むのがいい。  最後に、新型コロナ特措法の改正では、新型コロナ対策の意思決定も見直したらいい。今は、新型コロナ対応にあたる政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(尾身茂会長)がいろいろなメッセージを出すが、政府の方針と地方自治体の対応とスムーズに連携していない。  豪州では、今年の3月から「National Cabinet」と称し、新型コロナ対策関係閣僚に8人の州知事全員を加えた新たな国家の意思決定機関を立ち上げ、コロナ対策は全てここで決定している。もちろん、そこへの専門家のアドバイスもある。政府も、その例を参考にして、新型コロナ対策の意思決定を国民に見えるようにしたほうがいいだろう。

髙橋 洋一(経済学者)

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岡田晴恵教授、新型コロナの感染拡大に「このまま放っておくと、もっと大きな流行になってしまう可能性がある」

https://news.yahoo.co.jp/articles/412eae828592b5226169a55c66c4f1aa74ef87dd

2021/1/4(月) 9:13 スポーツ報知

 白鴎大の岡田晴恵教授が4日放送のテレビ朝日羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)にリモート生出演した。  番組では、3日の全国の新型コロナウイルス新規感染者が3158人、重症者数は過去2番目多い714人となったことを報じた。  岡田氏は現在の感染状況を「冬も流行もこれからだと思うんです。このまま放っておくと1月、2月にもっと大きな流行になってしまう可能性があるわけなんです」と指摘した。  その上で感染拡大を抑制するためには「若い人に行動変容を促すことだと思うんです。無症状とか軽症で高齢者にうつすとか社会に広げるとか、これが今、大きな問題となってきていますので、若い人にどうか社会のために行動を抑制していただきたい」と呼びかけた。  一方でテレビを見ない若者が多いことを指摘し「そういう人に行動変容をお願いする、と。これができない限りは冬もっと大きな流行になってしまう」とコメントした。

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“平時”に最適化しすぎたシステムと医師会が背景に? 他国より少ない患者数で医療崩壊が起きるワケ

https://times.abema.tv/news-article/8640974

2021.01.07 13:13

 全国の新規感染者数、重症者が再び過去最多を記録した6日。緊急事態宣言の発出を前に、日本医師会の中川俊男会長は「必要なときに医療が提供できない、医療を受けることができないという状態でないから医療崩壊ではない、というのは誤解だ。現実はすでに医療崩壊だ」と訴えた。

 同日のABEMA『ABEMA Prime』に出演した自治医科大学附属さいたま医療センター(埼玉県さいたま市)の讃井將満・副センター長も「まさに医療崩壊が起きていると言っていいと思う。病床使用率をそのまま信用していいかというと、そういうわけではない。県の調整本部と日々連絡を取り合いながら患者さんの受け入れを決めているが、非常に遠方の病院にしかベッドが見つからない、という状況になってきている」と話す。

 「軽症・中等症でも2週間が入院の目安になっているし、重症の場合には入院が3カ月に及ぶ方もいる。また、脳卒中や心臓病など、コロナ以外の患者さんにもベッドは提供しなければならない。加えて院内感染が起きれば、受け入れ自体をストップせざるを得ない。本来であれば隔離し、重症化した際にはすぐに対応できるよう、高リスクの患者さんについては入院していただいた方がいい。しかし人工呼吸器が必要な患者さんが軽症・中等症向けの病院にも増えてきたことで、そういう方々が自宅待機やホテル待機になってしまっているケースもあると思う。いわばバケツに溜まっていっていた水が少しずつ溢れているような状況だ」(讃井氏)。

 厚生労働省からの要請を受けてダイヤモンド・プリンセス号に救急車を派遣して以来、コロナ患者の搬送を担ってきた民間救急サービスのフィール(東京都日野市)の齊藤学代表も、「第1波、第2波の頃は軽症・無症状の方の搬送も実施していたが、最近では医療体制がひっ迫してきているせいか、病状が悪化された患者様が多く、多摩地域から23区の医療機関へ移送する、というケースも増えている」と明かす。

 また、このタイミングでの緊急事態宣言の再発出について、「最終的には強制力がなければ人の動きを完全に止めることはできない。今回は一都三県だけに発出されることになるが、人の動きがあれば感染は広がるし、首都圏に比べて地方は医療体制が脆弱だ。日本人には公共心があるし真面目だといっても、やはり自粛はもう嫌だという思いもあると思う。ここは早めに手を打っていただいた方がいいと思う。もっと言えば、昨年11月の段階で発出していれば、ステージがより低い段階で抑えることができ、皆さんも疲れずに済んだのではないか」と話す讃井氏。

 その上で、「他国に比べ日本の病床数そのものは多いが、その内訳は私立・中小の病院が非常に多く、いわばパワーが分散されてしまっている。この医療モデルのおかげで、例えば風邪でもすぐに病院にかかれるという、諸外国ではあり得ないアクセスの良さも生まれていた。しかし、有事になった場合はこれをガラっと変えられるような仕組み作りや準備が必要だったと思う。結果として、コロナ患者を診る病院は一部だけとなり、対応できる医療従事者も、そこで働いている人に限られてしまっている。国も各都道府県も頑張っているとは思うが、インフルエンザ等の経験から、この構造的な問題は分かっていたはずだし、医療が逼迫した自治体に都道府県をまたいで医療従事者を移動させるような政策をもっとしっかりやってもらいたかった。また、私立病院に対してはお願いをすることしかできないが、これも補助金や空床補償をした上でしっかり病床を確保する、そして感染対策のトレーニングも普段からやっておく、そういうことも必要だったと思う」と指摘した。

 また、齊藤氏が「民間救急の事業者に関しては“福祉の限定”という位置づけがあり、第一線で患者様と接していたとしても医療従事者の方々に対する手当や補助のようなものはない」と明かすと、讃井氏は「医療は医師や看護師が中心的な役割を担っているが、看護助手さんや医療廃棄物の処理を行う方など、様々な職種の方が感染リスクもある中で活動することで成り立っている。そういう方々に対しても、十分な対策を取っていただきたい。また、医療従事者が子どもを幼稚園に連れて行けなくなるような風評被害の問題もある。ここも法制度で対応できることはやっていただきたいし、海外のように感染された方や医療従事者の方に“よく帰ってきたね”という雰囲気が社会に出てくればいい」と訴えた。

  政府のコロナ対策の特命タスクフォースに参加した経験もある慶應義塾大学の夏野剛・特別招聘教授は「日本の医療は“平時”に最適化されてきた。結果、医師の比率は開業医が3割以上で、実際にはもっと多いと考えられる。一方、今回のような“非常時”には個人開業医ができることはほとんどなく、病院の勤務医たちが対応することになる。確かに日本の病床数は世界ナンバーワンだ。しかし他国に比べて一桁、二桁少ない感染者数で医療崩壊が起きてしまうということが、そのことを証明していると思う。医学部の新設も、既存の医師たちの反対で認められにくい。医師会は勤務医よりも平均年収の高い開業医が主体なので、なかなか改革を受け入れにくいと思うし、短期的にはコロナ対策の議論が重要だが、落ち着いた後は長期的な視点に立った医療制度の問題も考えた方がいい」と話していた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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「国や医師会に憤りを感じる。このままでは医療崩壊だけでなく“居酒屋崩壊”だ」緊急事態宣言の再発出を前に、厚労省の元医系技官が訴え

https://news.yahoo.co.jp/articles/c6a75455e109c13f602ebd06626a622021d41996

2021/1/6(水) 12:44 ABEMA TIMES

 首都圏の1都3県を対象とした緊急事態宣言の発出があすにも決定される。  飲食店への営業時間の短縮要請が午後8時に前倒しされるほか、要請に応じない店の名前を公表できるよう関係政令が改正される方針だ。また、罰則規定が盛り込まれるかが焦点となっている特措法改正案について、政府は来月初旬の成立を目指している。 【映像】木村医師による解説  5日のABEMA『ABEMA Prime』では、緊急事態宣言の課題について、元厚生労働省医系技官で作家の木村盛世医師に話を聞いた。

■「国や医師会に憤りを感じる」「“地域間搬送”と“高齢者対策”を」

感染者数の推移

 木村医師はまず、「私が最も言いたいこと」として「感染者数が増えたことで皆さんも非常に不安になっておられると思うが、国民ひとりひとりが本当に頑張って感染防止に努めてきたおかげで、日本はG7の中の優等生だ。第1波、第2波、第3波と言っているが、これらも欧米に比べれば“さざ波”みたいなものだ。ただし、さざ波であっても重症者数は増える。昨年の春以降、国や医師会は国民の頑張りに応えて、医療を総力戦の体制にしておくべきだった。私は厚生労働省にいたし、医師でもあるので、非常に憤りを感じている」と指摘する。居酒屋「有薫酒蔵」の松永洋子さんは…

 「そもそも日本には世界で最も多い160万の病床がある。しかし、新型コロナウイルスに対応できる病床数はわずか3万、つまり2%に過ぎなかった。他の国々は日本の100倍の感染者数を抱えながらも医療崩壊を起こしていない。10兆円程度の真水のお金もあるわけだから、医師が足りないのであれば、監督官庁である厚労省は基金を作るといった努力をすべきだった。あるいは現場が回るよう、呼吸器を使える開業医が数ヶ月間クリニックを留守にしても大丈夫なような手当てをすべきだった。冬になれば再び感染者数が増えるということは3月から分かっていたのに、こういう宿題をやるのを怠ってきた。そのツケは国民が払わなくてはならないし、厚労省と日本医師会は謝罪してしかるべきだ。そして、最も困るのが飲食業や旅行業者だ。休業要請というのは、何か悪いことをした人に対して行われるもの。何もしていないのに強制的に自粛させられるというのは非常に辛いことだ。ぜひとも手厚い補償をしていただきたい」。

 その上で木村医師は緊急事態宣言の再発出について「出してほしくはない。しかし、残念ながら病床数を増やすことも、呼吸器を扱える医師を増やすことも簡単にはできない。それでもワクチンができてくる春まで、なんとか乗り越えないといけない。やはりそのためには国民は自粛をしなければならないということだ」と話し、発出後に考えられる施策として、「地域間搬送」と「高齢者対策」を挙げる。  「例えば北海道や大阪府では医療が逼迫しているが、そうでない地域もある。昨年春にイタリアが医療崩壊を起こした時には、ドイツが重症者を引き受けた。最近でも、スウェーデンの重症者をノルウェーが引き受けようとしているという話もある。日本においても近隣の自治体同士では行われているが、遠くになれば自衛隊のヘリを使わなければならなってくる。そこは早急に考えなければならない。また、高齢者に重症化リスクがあることは明らかなので、なるべく外に出ないようにしてもらわなければならない。我慢を強いることになる以上、国や地方自治体は宅配サービスの充実や、体力が落ちてしまわないようなトレーニングの提供など、対策を講じてほしい。そのためのアイデアは、懸賞金を出してでも募るべきだ」。

■「ウイルスから完全に逃げきることはできない」

佐々木氏

 私権の制限に繋がる性格を有する「営業時短要請」や「外出自粛要請」、そして緊急事態宣言を求める声が、いわゆる「リベラル」派や「リベラル」政党から上っていることに対する疑問の声も根強い  ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「“感染が広がってきたから再び緊急事態宣言を出せ”と騒ぐのは、幼稚園児でもできる。ここまで我々は強制力を伴わない形でなんとかやってきたし、この民間の力、国民の力を信じるべきだ。それでも、いわゆる“パターナリズム”、つまり、“お上が何かやってくれるから、それに従っていれば助かる”という発想が日本には常に存在している。確かにヨーロッパのようなロックダウンをかければ効果は大きいだろうが、今以上の強制力を伴う施策を受け入れてしまうのは、日本の民主主義の根幹にも関わることになる」と指摘。  「『BuzzFeed Japan』の岩永直子記者による、京都大学の西浦博教授のインタビュー記事を読むと、飲食店への対策だけでは、R(=実効再生産数、1人の感染者が平均で何人に感染させるか)の値が十分には下がらず、1程度にとどまるというシミュレーション結果になっているという。つまり、今より増えはしないが、感染そのものは続くということだ。徹底的にやろうとするなら、韓国、中国、台湾のような東アジアの国々のように、個人の移動情報を追跡するといったことも考えられる。しかし、それは民主主義国家ではない。一方、フランスやイタリアなど普遍的なリベラリズムが根付いたヨーロッパの国々では、人々が“基本的人権である個人の自由を奪うな”と主張した結果、感染爆発が起き、ロックダウンによってそれを奪われるという矛盾した状況も起きている。では、日本はいかに“第三の道”を行くのか。そこまで視野を広げて議論してほしい」。

 木村医師は「いわゆる第1波といわれた春、夏の頃は人々の行動を抑えることで感染者数は減った。しかしウイルスの感染力が強まる冬になると、行動を抑えても陽性者数が減ってきていない。今回の緊急事態宣言によって一時的に減ったり、春、夏にかけてウイルスの感染力が弱まったりしても、ウイルスそのものが簡単に消えるわけではないし、感染はまた広がってくる。早期発見・早期封じ込めをすればウイルスがなくなると思っている方もいるようだが、それは違う。感染症というのは、逃げれば逃げるほど襲ってくるものだし、完全に逃げきることはできない。実際、あれだけの監視社会である中国であっても広がってきている。  大切なのは、ここから医療体制を立て直していくことだ。こういうことを何度も繰り返していれば、医療崩壊だけでなく“居酒屋崩壊”が起き、社会経済活動が立ち行かなくなってしまう。そうなれば失業者、自殺者も増えるだろうし、社会不安が増大する。緊急事態宣言や自粛というのは、そういうところまで考えなければならないものだ」と訴えた。(ABEMA/『ABEMA Prime』より)

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コロナ危機で、じつは日本企業で「終身雇用」が大復活するかもしれない「意外なワケ」

https://news.yahoo.co.jp/articles/bed2600acfd3e5bf95ac22f24961cfb98e3a1c04

2021/1/4(月) 7:31 現代ビジネス

西洋医学はパンデミックに「役立った」のか…?

写真:現代ビジネス

 現在世界的に広がるパンデミックの脅威に人々がおびえている。日本における現状は2020年3月26日の記事で述べたように「心配しすぎ」と思えるが、世界的に見れば感染者が1億人に迫る感染症が大きな猛威をふるっているのは確かだ。 【写真】コロナ危機で、じつは日本が「世界で一人勝ち」する時代がきそうなワケ  さて、この感染症に対して近代以降「抗生物質の発見」など目覚ましい発展を遂げた「西洋医学」はどれほど役に立つのだろうか?   例えばワクチン云々が話題になる。無毒化・弱毒化しているとはいえ「病原体(から製造された薬品)」を注射するリスクは別にして、騒がれているワクチンで新型肺炎を本当に退治できるのだろうか?   その可能性は極めて低いと考えられる。第1次世界大戦末期にはやり始めた「スペイン風邪(中国起源説も根強い)」の大規模な流行は1918~20年の間とされるが、なぜ収束したのかはっきりとは分かっていない。変異して普通のインフルエンザになったのだとも考えられる。実際、インフルエンザも高齢者などが重症化した場合の死亡率はかなり高い。  つまり現代医学は「パンデミック」の収束に対してほとんど何も貢献しなかったといえる(対症療法で死者を減らすとか症状を緩和するという貢献はしている)。  むしろ、感染症対策としては、手洗い、うがいなど古代から続く衛生習慣が有効であるし、マスクも「口を覆う布」と考えれば近代西洋医学以前から存在する「ローテク」だ。  また、インフルエンザの予防接種をしても、インフルエンザに罹患することが多々あることを我々は経験的によく知っている。  これはインフルエンザの予防接種のワクチンは「その年に流行する型を事前に予想する」必要があるからだ。予想が外れればワクチンはあまり意味をなさないし、もし予想の型が流行しても、同時多発的に発生するそれ以外の型に罹患する可能性はかなりある。

「合理主義」の限界

 結局、ウイルスも自分を守るために進化する(念のためウイルスは「生物」とは定義しないのが一般的だが、無生物も「進化」すると考えられている)から、対症療法では堂々巡りにしかならない。  この世を物質中心にとらえ、物質による対症療法によって対処する方法には限界が来ているのは明らかだ。だから、「1人の人間」としてとらえ、その人間が病気に打ち勝つ基本能力(免疫力)を高めようとする漢方や中国医学に注目が集まるのは当然とも言える。  同様に、西洋医学と同じ「物質中心の対症療法」の西洋的経営は(西洋医学と同様に)特定領域で目覚ましい成果を上げたが、全体として大きな「感染症(広範囲に広がる危機)」に無力であることが分かった。  つまり、経営・ビジネスの世界でも、特にバブル崩壊以降諸悪の根源のように批判されてきた「人間中心主義」の(東洋的)日本型経営を再評価すべき時がやってきていると考えられるのだ。

「合理主義」の限界

 結局、ウイルスも自分を守るために進化する(念のためウイルスは「生物」とは定義しないのが一般的だが、無生物も「進化」すると考えられている)から、対症療法では堂々巡りにしかならない。  この世を物質中心にとらえ、物質による対症療法によって対処する方法には限界が来ているのは明らかだ。だから、「1人の人間」としてとらえ、その人間が病気に打ち勝つ基本能力(免疫力)を高めようとする漢方や中国医学に注目が集まるのは当然とも言える。  同様に、西洋医学と同じ「物質中心の対症療法」の西洋的経営は(西洋医学と同様に)特定領域で目覚ましい成果を上げたが、全体として大きな「感染症(広範囲に広がる危機)」に無力であることが分かった。  つまり、経営・ビジネスの世界でも、特にバブル崩壊以降諸悪の根源のように批判されてきた「人間中心主義」の(東洋的)日本型経営を再評価すべき時がやってきていると考えられるのだ。

物の支配

 そもそも、欧州のルネサンスは、現代の北朝鮮よりもひどい、将軍様ならぬ神(の代理人=聖職者)が支配した「中世暗黒時代」へのレジスタンス(抵抗運動)としての側面が非常に強い。  自称神の代理人(聖職者)が好き勝手に無実の人々を火あぶりにするなどの横暴に対抗するためのレジスタンス側の武器が「科学」であり「論理」である。横暴から身を守るための盾であったとも言える。  ところが、「(西洋)科学」や「論理」が勝利した現代では、「神の専制支配」から脱出する武器の一つであったはずの(科学や論理を背景とした)「唯物論」が、逆に人々を支配している。  象徴的なものが、近代経済学で言うところの「合理的経済人」=「金で動く人間」である。このような人々が、社会、経済の中枢で大手を振って歩いていることが、現代社会の病の根源である。  この問題について、経済学のあるべき姿を中心に論じたのが、筆者の研究調査レポート「経済学ルネサンス・人間経済科学登場」だ。  結局、神から人間性を取り戻したはずなのに、いつの間にか物質に支配されているのが今の世の中だと言える。資本主義、共産主義にかかわらず「唯物論」が現代社会の最大の病原菌と言えるのかもしれない。

日本人が口下手なのは中身が濃いからだ

 よく、日本人は「自己アピール力」、「表現力」が弱いと言われる。全くその通りだと思う。しかし、決してそれが悪いというわけではない。むしろ誇るべきなのである。  日本人のアピール力が弱いのは「中身の品質を重視する」という最大の長所と表裏一体だからだ。  西洋型経営、特に現代米国の経営の特徴は、「包装紙や外箱に費用と労力を費やす」ことである。  例えば「TEDカラオケ」なるものがある。熱弁をふるう有名人の画像にアテレコで適当な話を吹き替えるのだが、これが意外にうまくいく。  つまり、表現力云々の代表格とも言えるプレゼンテ―ションで人々が見ているのは、外見=「箱・包装紙」なのである。プレゼンでは中身が重要ではないから、表現力の高い「見掛け倒し」の人間が活躍できるわけである。ディべートも同様だ。  そもそも、アドルフ・ヒットラーが歴史に残る演説の名手であったことは有名だし、同じくスピーチのうまさで評価されたバラク・オバマ氏は米国民へのアンケート調査で「戦後最悪の大統領」と名指しされている。  我々が、最先端のファッションに身を包んで弁舌巧みな中身が空っぽの人間と、見てくれはぱっとしないがぼくとつで中身の濃い人間のどちらを目指すべきなのかあえて述べる必要はないだろう。  もちろん、親しく付き合うべきなのも後者である。

信頼は密な人間関係からしか生まれない

 「科学」「合理性」「論理」さらには「見かけ」を否定するわけではない。しかし、それらは「人間性」や「中身」と両輪を成してこそ初めて意味を持つのだ。  日本型経営の最大の特徴の1つとされる「終身雇用」は、まさに「人間性」や「中身」に着目した手法だ。  西洋的合理主義で言えば、必要な時に必要な人材をそろえる「オン・ディマンド」が正しい経営ということなる。もちろん、人間が物であれば、オン・ディマンドで無機的に扱われても何も感じない。しかし、人間には「心」がある。  つまり、リストラを繰り返している会社は、目先で得をしているように見えても「心の無い」人々を呼び寄せることによって、長期的に企業組織を破壊するという大損をしているに過ぎない。  日本型経営の特徴は他にも色々あるが、それらの基盤は「長期的信頼関係」であり、その信頼関係は、「外箱・包装紙」や付け焼刃の「対症療法」では築くことができない。  「信頼」は、「中身の濃い人間同士」の「人間的コミュ二ケーション」からしか生まれないのだ。そのために、定年まで会社に在籍できることが保証(少なくとも企業がその努力を行う)される「終身雇用」は極めて有効なツールだ。

パンデミックのような危機に対応するには……

 日本において(世界の他の国々と比べて)パンデミックの被害が極めて限定的であったのは、政府の政策や医療業界の対症療法のおかげではない。むしろそれらは、日本でも諸外国同様(あるいはそれ以下)でしかなかった。  日本がパンデミック対策で成功したのは、(他国が簡単にまねできない)長年の歴史に培われた日本人の衛生意識の高さのおかげだ。  同じように、「日本型経営」も長年の日本の歴史に支えられている。一時期もてはやされた「日本型経営」が欧米などで忘れ去られたのは、彼らが日本型経営を活用できるだけの文化基盤を持たなかったからに過ぎない。  「中身の濃い」日本型経営は、西洋流で外箱や包装紙だけをコピーしても役に立たないのだ。長年にわたる「人間関係」による「信頼」が本質なのである。我々は、西洋流の「見てくれ」に騙されて、「濃い中身」という本質を忘れてはならない。  パンデミックのような大きな危機がやってくれば、果たしてどちらが正しい選択なのかがよくわかる。

日本型経営を「復活」させるべきワケ

 日本が低迷しているのは、西洋流に追いついていないからではない。日本型経営を忘れてしまったからだ。  目先の対症療法に踊らされず「濃い中身」を構築することを怠ったことが、日本低迷の最大原因だ。  「箱」や「包装紙」は見ればすぐわかるが、「中身」や「本質」を知るのは簡単ではない。  バブル崩壊後、「一時的にうまくいかない罪」を「日本型経営」になすりつけたことが最大の失敗だ。  むしろ、バブル崩壊後の苦しい時期にこそ「歯を食いしばって明るい未来への準備のために中身を充実させる」べきであった。いまさら言っても仕方が無いが、まだ間に合う。  今からでも、西洋流の小手先経営はやめて「日本型経営」を復活させるべきなのだ。

大原 浩(国際投資アナリスト)

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新型コロナ、日本の満員電車で「クラスター」が起きない「意外なワケ」

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77140?utm_source=yahoonews&utm_medium=related&utm_campaign=link&utm_content=related

2021/11/30 村上和巳

新型コロナウイルス感染症が1月に日本に流入してからすでに丸10ヵ月が経過し、いま再び第3波と言えるような事態が起きている。この間、コロナウイルスについては様々な研究結果が発表されているものの、その量はあまりにも膨大なうえ、報道などで伝えられるのはその一部で、その一部すら日々追えていない人がほとんどだろう。

そこで、この感染症治療の最前線にいる国立国際医療研究センターの国際感染症センター国際感染症対策室医長で感染症専門医の忽那賢志氏へ緊急インタビュー。新型コロナについて現在まで分かっていること、わかっていないことを整理したうえ、第3波ともいわれる状況下にあって、いま「知っておくべきこと」を掘り下げた(本インタビューは11月18日時点までに行われたものであり、その時点での知見に基づいている)。
コロナ「第3波」がやってきた photo/gettyimages

「気温の低下」は大きい

―日本国内での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行については、3~5月の感染者急増と緊急事態宣言が発令期間を第1波、そして6月下旬から再び感染者報告が増えてきて8月をピークにした第2波、そして11月に入ってからは第3波ともいわれる感染者の報告が急増していますが。

夏にかけての第2波は8月をピークに徐々に収束に向かいつつあったものの、なかなか収束し切れずにくすぶっていました。いわば感染者が減少する要因と増加する要因が拮抗する綱引きのような状態だったわけですが、ここにきてそれが増加する方に大きくバランスが崩れてしまったようです。

この原因は今のところ明確ではありませんが、寒さが増したという気候的要因や感染症対策に関するちょっとした油断などが重なってしまったのだと思います。

「日本全国」で警戒すべし

第1波と第2波を比べた場合、検査体制の充実により比較的軽症の段階から感染者を発見できるようになったことや治療体制の整備で、第2波の重症者の報告は第1波と比べてかなり減少し、医療機関にかかる負担も当時ほどではありませんでした。

ところが今回の第3波は1日当たりの感染者数が第2波よりも多く、しかも若年世代の感染者の割合が多かった第2波当初と比べ、感染者に占める高齢者、つまり重症化リスクが高い感染者の割合が多くなった第2波後期の状態のまま、全国での感染者が増加しています。実際、私たちの病院でも重症者が入院するペースが第2波より早く、緊張感が漂い始めています。

―北海道で感染者が増えていますね。

気温低下についてウイルス感染症は蔓延しやすいという方向もありますし、当然ながら寒さゆえに換気もままならないという事情も関係している可能性もあります。今後気温の低下とともに日本全国で警戒が必要と言えるでしょう。気温の低下とともに日本全国で警戒が必要になってきた photo/gettyimages

―感染経路として第1波、第2波と比べ、家庭内感染が増えているようですが。

確かに現在は家庭内感染が一番多いのですが、それも元はと言えば家庭外で感染して持ち込まれているものです。その意味で、手洗い励行、3密回避、屋内でのマスク着用などの基本的対策を徹底することが何よりも重要です。

屋内での接触時は「無症状」でもマスク着用が基本

―その意味では、これまで一般的に感染症ではマスクの予防効果は懐疑的な報告が多かったと思いますが、今回はマスクの効果が強調され始めています。

もっともよく知られている呼吸器感染症であるインフルエンザの場合、他人への感染性が最も高い時期は発症直後です。このことを念頭に従来、私たち感染症専門医や世界保健機関(WHO)は症状がある、すなわち咳をしている人たちへマスク着用を推奨し、それがマスク着用の常識でした。

ところが新型コロナの感染性のピークは発症前、詳しい解析では発症の約3日前からと報告されています。しかも、二次感染が発生するのは、発症後よりも発症前の方が多いとも推定されています。

具体例を挙げると、1月にドイツで初めて確認された新型コロナの感染例です。この例はドイツを訪問した中国人が帰国後に新型コロナを発症。後にその中国人と同じ会議に出席していたドイツ人2人も感染が判明し、さらにこのうちの第1例目のドイツ人と接触があった別のドイツ人2人も後に感染が確認されました。

最初の中国人とドイツ人2人の接触期間、第1例目のドイツ人と接触したドイツ人2人の接触期間では、誰も発症していませんでした。つまり互いに症状がない時期に接触し、その後発症しています。

また、台湾で新型コロナの感染が確定した100人とその濃厚接触者2761人を調査した結果から、濃厚接触者のうち後に発症した22人はいずれも感染確定者の発症前、あるいは発症から5日目までに接触した人で、発症から1週間以上経った人と接触した人では感染は確認されていません。

これまでの研究結果からも二次感染が起こるレベルの感染性は概ね発症3日前から発症5日後ぐらいまで、重症患者の5%程度からは発症から約15日後まで、最大で約20日後で、それ以上経た感染者から感染すること基本的にほぼないと言えます。20日以降でも感染者に対するPCR検査で陽性が続く事例は数多くありますが、この場合は感染性があるわけではありません。

いずれにせよ症状がない感染者も会話で飛沫を飛ばし、感染を広げていることが明らかであるため、症状が無くとも屋内で他人と接触する際は全員がマスクを着用しようという「ユニバーサルマスク」という考えが提唱されています。

日本の満員電車でクラスターが起きないワケ

―実際のマスクの効果はどの程度なのでしょうか?

アメリカの事例ですが、ある美容室で働く美容師2人が新型コロナに感染していたという、正直そんな美容室には絶対行きたくないと思うような事例に関して興味深い報告があります。この美容師2人、お客さんともに全員マスクを着用していたため、2人と15分以上会話をした濃厚接触者と定義できるお客さん139人のなかで感染者はいませんでした。

また、アメリカでの医療機関からの報告では、病院の医療従事者全員にマスク着用を義務付け、後には来院する患者全員にマスク着用を義務付けた結果、徐々に院内の医療従事者の感染が減少したことも報告されています。

今回の新型コロナに関する「ユニバーサル・マスク」とは感染性のピークが発症前であるため、理論的にマスク着用が望ましいと言われていたのですが、現在はそのエビデンスがこのように出てきているわけです。

―また、ニューノーマルとして盛んに提唱されているのがいわゆる「3密の回避」ですが、その経緯を改めて教えてください。

新型コロナウイルス厚生労働省対策本部クラスター対策班が、2月26日までの国内感染事例110例の分析から、このうち8割は他人に感染させていないにもかかわらず、2割の人が二次感染を引き起こしていると発表しました。

この二次感染を起こしている2割の人が置かれていた環境が(1)換気が悪い密閉空間(2)多数が集まる密集場所(3)間近で発声や会話をする密接場面、という3つの「密」が重なるケースでした。このためこの環境を避けることが非常に重要になると強調されています。

韓国では新興宗教団体・新天地イエス教会の礼拝所を起点に5000人を超える感染者が発生したメガクラスターが報告されています。この教会の礼拝の写真を見ると、あまり換気がされていないだろうと思われる密閉空間で、多数の人がマスクを着用せずに密集している様子がうかがえます。また礼拝では、長時間にわたり声を出したり、歌ったりということが想定されます。このような環境では大変なことが起こるわけです。photo by iStock

ちなみに日本国内の満員の通勤電車などを指して「3密なのになぜクラスターが起きないのでしょうか?」と疑問を寄せられることがありますが、これはおそらく電車内で皆さんがあまりしゃべらないからだと思います。

クラスターが発生しているケースの多くは、合唱している、カラオケをしているとなど大声を出しているところです。これに加えて最近は電車内でも多くの乗客がマスクを着用し、換気されていることも影響していると思われます。

マスクは感染リスクに応じてつけるべき

―一方でマスクについては逆に頻用し過ぎとの指摘もあるようですが。

私も含め感染症専門医は屋外かつ常にマスクを着用すべきとは言っていません屋外で近距離で他人に接することがない場合、屋内でも自分以外に誰もいない場合にマスクを着用する意味はありません。マスクは感染リスクに応じてメリハリをつけて使用することが望ましいと言えるでしょう。

また、基礎疾患として心不全、呼吸不全があり、マスクを着用すると酸素飽和度が保てないケースや正しい着用ができない小児などは敢えてマスクを着用しなくてもよいかとは思います。

―新型コロナ対策では、スウェーデンのような強制的な政策は行わないことで緩やかな集団免疫の獲得を目指す政策の是非もしばしば議論になります。

現在のスウェーデンは一時期よりかなり感染者は減っていますが、人口当たりの死者数は今のところ日本よりはるかに多くなっています。そして集団免疫が獲得できるほどの感染率にはまだまだ到達していません。

そもそも「人口の〇割が感染すれば、流行がなくなる」という集団免疫の考え方は、一度感染すれば再感染がほとんど起こらないことを前提としています。

ところが、新型コロナの場合は既に再感染事例が報告されているので、集団免疫については無理とまでは断言しませんが、少なくとも実現の可能性は遠のいたと思いますね。

その意味ではスウェーデンの戦略はやや危険とも思えますし、少なくとも私個人は日本が真似すべきと考えません。

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コロナワクチン「3つの副反応」リスクに免疫学の第一人者が警鐘

https://news.yahoo.co.jp/articles/62f38bf3edf082801680a145d086ebbf76b37bc1

2021/1/11(月) 6:01 DIAMOND ONLINE

 新型コロナウイルス対策の切り札とされるワクチン。英米など海外では接種も始まった。特集『総予測2021』(全79回)の#61では、免疫学の第一人者である宮坂昌之氏が、新型コロナワクチンはどこまで期待していいのか、心すべきは何なのかを語る。(ダイヤモンド編集部 小栗正嗣【この記事の画像を見る】週刊ダイヤモンド」2020年12月26日・2021年1月2日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。 ● ワクチン接種がより広まって 初めて見えてくる副反応リスク  新型コロナウイルスのワクチンに注目が集まっています。  日本政府が供給を受けることで合意している、あるいは契約を結んでいるのは、米ファイザーと米モデルナのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、それから英アストラゼネカのウイルスベクター(アデノウイルス)ワクチンの三つがあります。  ファイザーと独ビオンテックが開発したワクチンが95%の有効性とうたうのをはじめ、いずれも90%以上の有効率があるとします。  普通のワクチンの有効率は、例えばインフルエンザでは30%から良くても60%ぐらいですから、この数字はすこぶる高い。  ただし、分析データを見てみると、注意する必要があることが分かります。問題は安全性です。

 ワクチンの場合は副作用ではなくて副反応という言葉を使います。ワクチンによる健康被害の多くは、免疫反応そのものによって起きるものだからです。  その副反応には大きく分けると3種類ある。一つ目は即時に、接種して数日以内に出てくるもの、二つ目は2週間から4週間たってから出てくるもの、三つ目はワクチン接種者が感染した場合に出てくるものです。  一つ目の早い方の典型は「アナフィラキシー」という、全身に現れるひどいアレルギーです。海産物などの食べ物でも引き起こされるので、よくご存じでしょう。  当初、皮膚がかゆい、目まいがするといった症状から始まって、さらに血圧が低下して意識障害、失神に至り、命を落とすこともあります。  ただし、ワクチンによるアナフィラキシーの頻度は、これまで開発されたワクチンでは100万回に数回というレベルでした。  例えば、ファイザーは第3相臨床試験に4万3000人を超える人が参加したとしていますが、ワクチン接種群とプラセボ(偽薬)接種群がそれぞれ何人感染、発症したかを見ているので、実は半数の2万1000人超しかワクチンを接種していません。  100万回に数回しか現れないような副反応は、2万人超では見えない可能性があるのです。この点で少し心配なのは、英国で接種開始直後に、すでに2例のアナフィラキシーショック様の症状が見られていることです。このリスクについてはもっと時間がたたないと分からないと思いますが、慎重な判断が必要です。  二つ目の遅い方の副反応の典型は、脳炎などの神経障害、それから末梢神経がまひするギランバレー症候群などがあります。  例えば脳炎については、おたふくかぜのワクチンだと、100万回の接種に対して10回ぐらい起こる可能性があるといわれている。

 重篤な副反応の頻度は 100万回に数回程度  多いように感じられますが、おたふくかぜのウイルスに感染すると、その約10倍の頻度で脳炎が起こり得る。ワクチンによって脳炎にかかるリスクを下げるわけですから、リスクがあっても接種した方がいいということになります。今回のワクチンでは2回目接種の2カ月後ぐらいまでは調べていて、脳炎、神経障害などは見られていないようです。  三つ目の副反応はADE(抗体依存性感染増強)と呼ばれ、ワクチン接種後に抗体ができ、その抗体のために新型コロナ感染症が悪化するというものです。  せっかく獲得した抗体が、再び感染した際に悪く作用し、重篤化につながってしまう。  今回の臨床試験では、ワクチン接種群で10人以内の感染者しか出ていないので、ADEのリスクを判断するのは困難です。この現象は感染の拡大、ワクチン接種の増加によって初めて見えてくるものなのです。  ワクチンによる重篤な副反応の頻度は100万回に数回程度。現段階ではそのリスクについて早計に判断すべきではありません。  ワクチンについてまだ分かっていないことは結構あります。  そもそもウイルス疾患と免疫の関係は非常に複雑です。例えば、おたふくかぜやはしかは、2回ワクチンを接種するか、一度病気にかかれば20年、30年と免疫が続く。それに対して、インフルエンザなどは4カ月ぐらいしか免疫が持続しません。  なぜそのような違いが出てくるのか。本当のところはまだ分かっておらず、この謎を解いたらノーベル賞級です。

● ワクチンはおそらく 毎年接種せざるを得ない  新型コロナに関しては、免疫学者から見ると、さまざまなことがインフルエンザと似通っている。ワクチンができても、インフルエンザ程度の期間しか免疫が持続しない可能性もあります。少なくとも20年、30年続くタイプではありません。おそらく半年とか1年ではないかという気がしています。  インフルエンザのように毎年違う型が出現するわけではないにしても、おそらく毎年ワクチンを接種せざるを得ないでしょう。そうすると、やはり心配は副反応になります。  日本の感染状況では、東京や大阪などの新規感染者数は10万人当たり20人から50人くらいです。しかもその中で、他の人にうつすのは1割から2割といわれている。要は、私たちが他人にうつす感染者と出会う確率は、1万人に1回あるかないかです。  一方で、ワクチンを接種して重篤な副反応が現れる頻度は100万回に数回です。私たちは、ワクチンのメリットとリスクを天秤にかけて判断しないといけません。  ワクチンは治療薬と違い、健康な人が予防効果のために接種するものです。高い安全性が求められます。ワクチン接種が始まるのは2021年半ば以降と見込まれますが、拙速に動くべきではありません。  また、ワクチンは皆が接種を受けないといけないと迫るべきものではありません。個人の自由、個人の意思の下に受けるなら受け、受けたくない人は無理に受けなくていいとすべきものなのです。  Key Visual by Kanako Onda