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コロナ感染再拡大で夏休み前倒しも 学校現場が対応苦慮

https://news.yahoo.co.jp/articles/95fedb5ba5dc7c5ec22e01bce6ababe62f771388

7/28(火) 18:36配信 産経新聞

 新型コロナウイルスの感染状況が再び各地で拡大傾向にあることを受け、学校現場が休校するか否か対応に追われている。夏休みの開始日を前倒しして事実上の休校措置をとるケースもあるが、休校が長期化した東京などの地域では、ようやく再開した学校活動を維持したいとの思いがにじむ。不安に駆られて休校を求める保護者への説明にも苦慮しているようだ。  「やはりリアル(対面授業)の方がいいと思って、なるべく続けてあげたかったが、366人というのはちょっと大きかった」  東京都文京区の東洋大学京北中学高等学校の担当者は、23日に都内の感染者数が最多となる366人に上ったため、夏休み開始の繰り上げを判断したと明かした。中高とも夏休み前の登校日は31日までの予定だったが、中学は25日、高校は28日で切り上げた。  休校中の5月にオンライン授業を始めたものの、6月の学校再開後は「(授業の質などで)リアルには勝てない」(担当者)と、教員や生徒同士が顔を合わせることの良さを再確認した。だが、感染の再拡大で「保護者の同意が得られない」と事実上の休校を決めた。  区立小で今月5日に児童の感染が判明した世田谷区では、区教育委員会が校内で濃厚接触者が確認されなかったことから、保健所と相談の上、休校は3日間で解除した。しかし保護者らから「休校期間を延ばすべきだ」「区内の学校全てを休校にした方がいい」といった声が次々と寄せられ、インターネット上などで当該の学校や児童を特定しようとする動きもあり、対応に苦慮したという。  市立小中学校で感染例が相次いださいたま市でも、同様に校内の濃厚接触者が確認されなかった事例で「濃厚接触者がいないはずはない」などと追加の対応を求める声が寄せられた。市教委の担当者は「濃厚接触者の有無を判断するのは保健所であり、その判断基準もこちらでは分からない。説明するのが難しい」と漏らした。  一方、26日に隣接する地域の中学校で感染者が確認された神戸市立上野中の校長は「学校というより、どこにでもウイルスは潜んでいる。今まで通りの対応を続ける」と冷静だ。同校では夏休みを8月1~17日に短縮するなどし、年度内に予定している授業内容を終えるめどがついた。「学校で独自の対応はとらない。今は可能な範囲で授業を進めるしかない」と話す。