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コロナ 社会問題

新型コロナを”戦争”に例えた国ほど、封じ込めで悪戦苦闘している納得の理由

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2021/8/19(木) 9:16 PRESIDENT ONLINE

世界的なパンデミックで、各国のリーダーはさまざまな「言葉」を国民に投げかけてきた。では日本の政治家の言葉はどうか。ジャーナリストの池上彰さんは「日本のリーダーには、言葉に力がある人が少ない」と指摘する。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院長の上田紀行さんと、東京工業大学未来の人類研究センター長の伊藤亜紗さんとの鼎談をお届けしよう――。 【この記事の画像を見る】  ※本稿は、池上彰・上田紀行・伊藤亜紗『とがったリーダーを育てる 東工大「リベラルアーツ教育」10年の軌跡』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。 ■理系の学生にこそ「言葉で伝える」経験が必要  【上田】新型コロナウイルスの流行という未曾有の事態に、各国のリーダーはそれぞれ対応を迫られました。言葉の力で国民の共感を醸成した人がいたいっぽうで、はたして指導力を発揮できているのかと厳しい視線が向けられている人も見受けられます。いまこそリーダーの真価が問われていますが、その評価はさまざまです。  これからの時代のリーダー像を考える上で、これまでの議論をふまえ、意見交換の場を持つことが重要だと気がつきました。  【伊藤】本日はよろしくお願いします。私は池上さんが、「言葉の力」を理系の学生にこそ知ってもらいたいと書かれたことに注目しました。あらゆることを数式で表現しようとする東工大生に、「言葉で伝える」という経験が必要なのだと。そこに大切なことがあるように思います。  東工大では、新入生全員がスタートとなる科目が「立志プロジェクト」です。まさに、受験勉強に明け暮れた新1年生を入学直後に容赦なく言葉の世界に飛び込ませる科目だと思います。  そもそも「立志」とは聞きなれない言葉ですが、すごく面白い。「立志」とは、一見すると主語は「自分」で、「自分が志を立てるんだ」というふうに聞こえます。でも、実際に立志プロジェクトの授業を受けると、主語は決して自分ではないことに気がつきます。社会にとって必要なことは何か、人間のみならず生命界全体を考えたときにどうすべきか、数百年後の地球を考えたときにいま自分がすべきことは何かと、他者の視点から問うことが求められるからです。 ■リーダーたちが使った「戦争」というメタファー  【伊藤】そうすると、「立志」の主語は「自分」から、「自分ではないもの、自分のまわりの大きな世界」に替わる。この主語の転換は、学生らにとってインパクトは大きいようです。それまでどっぷりと漬かってきた受験という自己本位の発想から、周囲の世界に自分を向ける発想へと、視点の転換が行われる。「立志」には、じつはこんなスイッチが仕込まれているのだと、面白いなと思いました。  【池上】それは、自分中心ではない、新たな視点の獲得でもありますね。  【伊藤】はい。そんなところから、リーダーと言葉の力について考えてみました。いま私は、指導者たちがさまざまな場面で使うメタファーが気になっています。言葉の力というとき、このメタファーの力は大きく、重要だと思うのです。  たとえば今回の新型コロナで、リーダーたちが使ったメタファーでもっとも頻繁に聞こえてきたのは「戦争」という言葉でした。「これはコロナとの戦争である」と。そこから戦略を立て、戦術を考え、コントロールしていこうとする。そんなリーダーが多かったのですが、そのメタファーは正しかったのか。そもそも新型コロナウイルスとは、人類が戦うべき敵なのかということです。

■コロナは「戦争」なのか、「難民」なのか  【池上】マッチョな政治家ほど「戦争」と言いたがりましたね。アメリカのトランプ前大統領は「戦時大統領(wartime president)」と名乗り、フランスのマクロン大統領は「我々は戦争状態にある」と言いました。中国の習近平国家主席はこの闘いを「人民戦争」と称しました。  「戦争」をメタファーにした途端、「戦争には犠牲がつきものである」という話になる。そうなると「死者が出ても仕方がない」といった意識が出てくる。感染して亡くなった人は「戦死」、感染してしまった人は「敵方の捕虜」のように思われて、感染者に罪はないのに「ごめんなさい」と謝ったり、周囲から差別を受けたりする。これらはみな、「戦争」のメタファーによって喚起される意識や感覚です。  【伊藤】イタリアの小説家、パオロ・ジョルダーノは『コロナの時代の僕ら』(早川書房、2020年)の中で、コロナは結局のところ「難民」なのだと言っています。コロナにかぎらずウイルスはみな、自分たちの本来の住(す)み処(か)――たとえばコウモリやハクビシンの体――があるのですが、人間の環境破壊によって宿主の動物も本来の場所に住みつづけることができなくなって、新しい住み処を探すうちに人間の生活圏にどんどん進出してきているというのです。コロナもそうやって行き場を探している「難民」なんだと。だから今回のパンデミックも、「難民が引っ越しをしているんだ」と彼は言うわけです。 ■NZ首相にとってのコロナ対応は「思いやり」だった  【伊藤】コロナを「戦争」の敵と捉えるのと、住み処をなくした「難民」と捉えるのとでは、対応は大きく変わるはずです。そう考えたとき、世界のリーダーたちが示した「戦争」のメタファーは、はたして正しかったのか、大いに疑問です。  目の前の状況をリーダーがメタファーで語ることとは、世界観を提示することにほかなりません。そのことにリーダーはもっと自覚的であってほしいし、私たちもその使用に慎重に向き合わなければならないと思います。  【池上】そのいっぽうで、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相は、「私たちに必要なのは思いやりです。みなさんにお願いしたいのは助け合うことです」と言いました。彼女にとってコロナへの対応は、戦争や闘いではなく、「思いやり」や「助け合い」によってなしうることだったのですね。これは大きな違いです。  「男は」とか「女は」とか言うつもりはありませんが、世界を見渡すと、マッチョなリーダーが戦闘モードを打ち出したところでは、コロナ対策はあまりうまくいかなかったように見えます。それに対してニュージーランドや台湾など女性がリーダーのところでは、比較的うまくいっている傾向があるのではないでしょうか。「戦争」というメタファーで表現した先に、何か綻びが生じるのではないかと私も思います。

■今こそ「人間的な深み」が求められる  【上田】ほんとうにそのとおりですね。「戦争」や「敵」というメタファーは、「敵と私とはまったく別物」とか「敵のせいで私は不利益を受けている」という、分断線に基づく表現ですよね。ところが人類史を振り返ってみれば、私たち人類の遺伝子にはウイルス由来のものが多いわけです。そしてその遺伝子がなければ人類が人類となっていないものもたくさんあります。例えば、人の胎盤にある特殊な膜のおかげで母親と胎児の血液型が異なっていても母子は共存できるんですが、その膜の遺伝子がウイルス由来のものだと最近分かったんです。となると、ウイルスに感染していなければ哺乳類も人類も生まれていなかったということになります。われわれは実はウイルス由来なんですよ。ウイルスはわれわれの外に存在しているとともに、既に我々の中にある。我々自身の一部でもあるわけです。  もちろんコロナウイルスの感染の予防、治療対策は重要です。しかしそもそもウイルスとは何かという生物学的な素養や、私とは何か、どこまでが私なのか、私の中にある他者も私なのではないかといった哲学的な深みのある教養があれば、単純な戦争や敵のメタファーには陥っていかないのではないか。こういう時だからこそ、私たちには人間的な深みといったものが求められているように思います。 ■「同調圧力」を利用して自粛を呼びかける政治家たち  【伊藤】日本でも、「戦争」のメタファーは使われてはいませんでしたが、お互いを監視する雰囲気や、感染者を攻撃するような空気を強く感じました。感染した人から「感染した自分が悪い」とみずからを責める言葉が出てくるのを聞くたびに、それほど思いやりのない扱いを受けているのかと、気持ちが沈みました。  【池上】自粛警察が出てきて、戦時下の隣組や江戸時代の五人組のような互いの監視が行われました。国の方針に従わないと非国民と謗(そし)る、あるいは他県ナンバーの車が入ってくると石を投げたり傷をつけたり、太平洋戦争中の日本での「非国民」を思わせる行為もショックでしたね。  麻生太郎副総理は、日本は他国に比べて民度のレベルが違うのでロックダウンしなくても感染拡大を防げるのだと言いましたが、それは要するに自粛しない者は非国民だという社会の空気によって、皆が行動を規制し合うことで結果的に感染拡大がなんとか抑えられているということが背景にあります。日本の政治家たちは、そうした同調圧力を前提にして、むしろそれを利用して自粛を呼びかけている、そういう面が次第に顕わになっていきました。

■日本のリーダーには言葉に力がある人が少ない  【上田】そうですね。東工大のリベラルアーツ教育が「自由にする技」を強調するのは、まさに日本社会の同調圧力が我々から自由を奪っているという、強い認識がありますよね。空気を読んでそれに従うだけでは「志」なんかいらないわけです。むしろ「志」なんか邪魔ですよね。そして自分の言葉を持つこともまったく要らなくなってしまいます。  【池上】日本のリーダーには、言葉に力がある人が少ないと思いませんか。菅義偉総理の会見を見ても、言葉で人を説得しようとか寄り添おうとか、そういうことが感じられません。官僚が書いた原稿を棒読みするだけです。菅総理だけではありません。日本の政治家のなかに、言葉に魂を込めて人を奮い立たせて、いろいろな困難を乗り越えていこうといった熱量をもった人は本当に見当たらない。なんとなく空気を読んで、阿(あ)吽(うん)の呼吸で渡ってきた人が多いからです。 ■失言を生み出す、“わきまえて”黙っている空気  【池上】政治家の失言を見ていると、周囲の人が何も言わず皆“わきまえて”黙っている空気の中から半ば自然と失言が生まれてくるものだとわかります。日本ではこれまで、リーダーがみずからの言葉の力を磨くことがおこなわれてこなかった、そういう場もなかったのだと私は考えています。  これからのリーダーはそれでは務まりません。海外のリーダーと対話もできない。西欧のリーダーが言葉を武器にする背景には、ギリシャ・ローマ時代からのリベラルアーツの伝統があり、多様な人種、多様なバックグラウンドや主義主張を持つ人々を説得し動かすには言葉を駆使するしかないという歴史の積み重ねがあります。日本では、これまでは多くを語らずとも伝わるという暗黙の了解が成立していたかもしれませんが、時代は変わり、そんな了解は通用しなくなりました。インターネットとグローバリズムによって社会が分極化し、負の側面をさらけ出していますが、社会がバラバラになり、人々の興味関心もどんどん多様になるほど、言葉の運用力が求められるのです。

———- 池上 彰(いけがみ・あきら) ジャーナリスト 1950年長野県生まれ。慶應義塾大学卒業後、NHK入局。報道記者として事件、災害、教育問題を担当し、94年から「週刊こどもニュース」で活躍。2005年からフリーになり、テレビ出演や書籍執筆など幅広く活躍。現在、名城大学教授・東京工業大学特命教授など。計9大学で教える。『池上彰のやさしい経済学』『池上彰の18歳からの教養講座』など著書多数。 ———-

———- 上田 紀行(うえだ・のりゆき) 東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院長 1958年東京都生まれ。文化人類学者。東京工業大学教授リベラルアーツ研究教育院長。東京大学大学院博士課程修了(医学博士)。東工大学内においては、学生による授業評価が全学1200人の教員中1位となり、2004年に「東工大教育賞・最優秀賞」(ベスト・ティーチャー・アワード)を学長より授与された。 ———-

———- 伊藤 亜紗(いとう・あさ) 東京工業大学 未来の人類研究センター長 1979年東京都生まれ。東京工業大学 科学技術創成研究院 未来の人類研究センター長、リベラルアーツ研究教育院教授。東京大学大学院博士課程修了(文学博士)。専門は美学。著書に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』『どもる体』など。『記憶する体』はサントリー学芸賞を受賞。 ———-

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コロナ マスク 社会問題

テレ朝「モーニングショー」マスク未着用で乗車拒否された男が運転手暴行映像…玉川徹氏「運転手さん大変」

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2021/8/20(金) 8:57 スポーツ報知

 テレビ朝日玉川徹氏が20日、コメンテーターを務める同局系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)にリモート生出演した。  番組では、18日午前5時過ぎ、東京・六本木交差点付近でマスクの着用をしていない男性3人組のタクシーへの乗車を運転手が拒否し、男性が運転手を小突くなど暴行した映像を放送した。  映像では運転手が乗り込もうとする3人組を「マスクないとダメです」と断ると、1人の男性が車を蹴り、運転手が降車し3人組へ抗議した。その後、男性に小突かれた運転手が警察へ通報。警官が駆けつけ、運転手と男性3人組は麻布警察署で事情を聴かれたという。  タクシーについては運送約款が変更され、昨年11月国交省に申請し認可されれば、正当な理由なくマスク着用に応じない客の乗車拒否が可能になった。被害にあったタクシーも断ることができる事業者のひとつで窓にシールを貼り着用を呼びかけていた。  番組の取材に被害を受けた運転手は弁護士に相談し来週にも警察に被害届を提出する方針で、車を蹴られた修理費用は20万円にのぼるという。  玉川氏は今回の問題に「六本木で夜中に飲んでいる人にマナーとか言っても通じないんでしょうね。六本木でそんなことが分かっている人間が…今、外で酒飲むわけないじゃないですか外で」とした上で「運転手さんは稼ぐためには、夜こそ一番の稼ぎ時なんでしょうからね。リスクは分かっているけど、行かざるを得ないっていう、運転手さんたちのつらい立場を一番感じました」とコメントした。  その上で「運転手さんたち大変だな、頭下がるなという感じです」と繰り返していた。

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コロナ ワクチン 社会問題

香港、韓国のワクチン接種証明書を認めず…米国・日本など36カ国は認定

https://news.yahoo.co.jp/articles/d7f00a4cdda839183b433e9d1396c6d0613dceb8

2021/8/20(金) 8:59 朝鮮日報

 香港政府が20日からの規定強化に伴い、韓国で発行する新型コロナワクチン接種証明書を認めないことを決めた。 ■韓国はコロナ時代に住みやすい国5位…TOP10は?

 駐香港大韓民国総領事館は19日、「香港政府が新型コロナワクチン接種証明書の認定基準を強化すると発表した」「強化された規定に基づき、20日0時から韓国で発行されたワクチン接種証明書は認められなくなる」と明らかにした。  観光客など香港に居住していない人々は韓国でワクチンを接種していても入国のため必ずビザを取得しなければならない。ビザを所持していないと入国が禁止される。入国後も3週間、香港政府が指定したホテルで隔離されることになる。  香港政府はデルタ変異株を遮断するため20日から入国制限措置を強化、香港・中国・マカオと世界保健機関(WHO)が認定する先進規制機関国家36カ国で発行された新型コロナワクチン接種証明書のみを認めることにした。  WHOが認める先進規制機関国家とは、オーストラリア・オーストリア・カナダ・ドイツ・日本・スイス・米国・ノルウェーなどだ。先進規制機関国家36カ国はWHO事務局と「エイズ、結核、およびマラリア撲滅のためのグローバル基金」が医薬品調達決定を案内するため開発された基準だ。選定基準は製薬関連の国家能力などで、新型コロナ流行が拡大しているかどうかやワクチン接種率などはあまり関係ない。  これを反映するかのように、香港政府は今回の強化措置でハイリスク国15カ国を新たに分類したが、これに韓国は含まれていなかった。逆に、先進規制機関国家の米国・フランス・スペインなどはハイリスク国に分類された。  韓国外交部関係者は「香港が一方的に韓国のワクチン接種者の隔離を免除していたのに、撤回したケースだ」「当初から香港でワクチンを接種した人々は韓国では隔離対象ではなかった」と説明した。

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コロナ 社会問題

中等症患者が切望しても入院できず…本誌記者が覚悟した「コロナ在宅死」

https://news.yahoo.co.jp/articles/86b75a6d79e99475fba84e0646d509c25996b447

2021/8/20(金) 6:02 FLASH

 8月13日現在、新型コロナウイルス感染症の入院患者が東京都で3700人を超え、自宅療養者も2万人を上回り、過去最多となった。小池百合子都知事は、日本列島を襲っている記録的大雨と同じくコロナ禍も「災害」だと表現し、感染拡大による医療崩壊は新たな段階へ達した。 【写真あり】本誌記者が自宅で使用中の酸素濃縮器 「都内で受入れ先が見つからない患者は、埼玉県内の病院へ搬送されるケースもあり、五輪前とは状況が明らかに違います。基礎疾患がなく、大きな病気に罹ったこともない40代~50代の人が重症化するなど、これまで見たことのない次元に入ったともいわれています」(社会部記者)  8月5日に政府が示した患者療養の新方針では、入院は重症患者、中等症患者で酸素吸入が必要な人、重症化リスクがある人に限られ、それ以外は自宅療養が基本となった。  しかし現実は、今すぐに入院を必要とする患者の多くが自宅療養を余儀なくされ、医療の機能不全が露呈している。  8月7日に陽性が判明し、医師からは「中等症IとIIの間」と診断された本誌記者は現在、自宅療養中。当初は自宅に運び込まれた酸素濃縮器が手放せず入院を切望していたが、ついに病床は見つからなかった。幸い、現在体温は平熱近くまで下がっている。 「8月5日の昼から咳が出はじめ、なんとなく調子が悪いという程度だったので、放っておいたら、6日の夜にかけて発熱。咳と喉の痛みが半端ない状態になりました。体温はこのときが38.0度と最高で、平均37.5度くらい。7日の昼に病院で検査したら陽性でした。熱はその後10日くらいまで下がりませんでした。咳が止まらず血中酸素濃度がどんどん下がって……。(住んでいる)区の保健所は、とにかく入院させたくないように感じました」  自宅療養を続けさせたいとしか思えない保健所の対応。本誌記者は療養期間中、保健所や病院からの電話だけの「診察」を受けたという。 「パルスオキシメーターも酸素濃縮器も、連絡してから2時間くらいで家に届き、あとは電話診察をするというスタンスでした。あまりにしんどくて、入院したいと言っても『手続き中』『お待ちください』の繰り返しなんです。そのうちに治るか死ぬかするだろう、と思っているように感じました。  呼吸ができず、頭もまわらないのでどうすればいいのか途方に暮れました。保健所、医師からそれぞれ電話がくるので面倒くさいし、両者間で情報共有ができていないんです。何度も体温、酸素濃度を尋ねられ、言ったはずの症状すら伝わってない。  保健所の職員も区役所から臨時で来ているのか、前にこちらが話した症状をちゃんとメモしてるのか? と感じました。なぜかパルスオキシメーターが2個も届けられました。これも保健所と医師との連絡が徹底していないからでしょう。  最初の3日は、保健所から夜も電話がきましたが、今は朝9時ごろに1回だけ。内容は相変わらず体温と酸素濃度を聞いて、『入院手続き中です』と言って切るだけです」  一方、軽症患者の場合は自宅療養が原則だが、同居者がいればホテル療養になることもある。都内に住む20代男性は、自治体からホテルに入るように指示されたという。 「8月2日に体調悪化、3日にPCR検査をして5日に陽性判定。区にすすめられるまま8日からホテル療養を開始し、12日まで滞在しました。私の場合は同居者に迷惑をかけたくなかったので、ラッキーだったかもしれません」  入院を求めながら自宅で苦しむ中等症患者がいる一方、簡単にホテルに入れる軽症患者もいる。一概に両者を比較できないが、今の施策が本当に適切か考えさせられる。  このまま自宅療養者が増え続ければ、「在宅死」が広がりかねない、まさに緊急事態だ。

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コロナ ワクチン

「助かる命も助からない」ワクチン未接種の若年層“重症化”の現場を見た

https://news.yahoo.co.jp/articles/33eefd51adccf4150aa5a38387af7765f8db497c

2021/8/19(木) 12:31 FNNプライムオンライン

集中治療室にいたのは20代女性 基礎疾患なし

FNNプライムオンライン

今回、FNNでは、新型コロナウイルスの重症患者を治療する、日本医科大学付属病院(東京・文京区)の集中治療室の様子を取材した。 【画像】10件の救急搬送受け入れを断らざるを得ない事態に 8月13日、治療を受けていたのは、20代の女性。8月初めに陽性と判明し、基礎疾患はなかったが、重症化。入院中に症状が悪化したため、『最後の砦』ともいわれるECMO=人工肺を装着する治療を受けていた。治療後、女性は回復の傾向にあるという。 若い年代や働き盛り世代で増える重症患者。ECMOや人工呼吸器の装着を必要とする人も多い。 日本医科大学付属病院・高度救命救急センター 横堀將司センター長: 第5波の特徴は、重症化のスピードが速いということと、30代から50代までの、まだワクチンを打っていない人が、多く重症化している。 第3波では60代以上が重症患者の8割を占めた東京都。しかし現在の感染拡大では、ワクチン接種が行き届いていない50代以下がおよそ7割を占めている。30代以下の重症患者でいえば、17日時点で、10代が1人、20代が5人、30代が21人で合わせて27にのぼっている。 日本医科大学付属病院では、8月初めに9床だった重症病床を13床に増やして対応に当たっているが、満床の状態が続いていて、取材した日も10件の救急搬送の受け入れを断らざるを得なかった。 日本医科大学付属病院・高度救命救急センター 横堀將司センター長: 医療の中で起こっているひっ迫の度合いを、果たしてどれだけの人が認識して、危機感を持っているか。今や医療のキャパシティを完全に超えているような状況にある。 また、重症患者の増加を受けて、医師や看護師などの医療従事者が不足している中、病床を増やすことは簡単ではないという。 日本医科大学付属病院・高度救命救急センター 横堀將司センター長: ベッドを増やせば済むだろうという話ではなくて、そこには『人』がいないとダメ。重症患者を診るスキルがしっかりとしている医療従事者を確保しなければいけない。感染者を減らさない限り、ずっとこれが続くし、先が見えない。助かる命が助からなくなる。本当にそこを強く訴えたい。

フジテレビ社会部・コロナ取材班 小河内澪

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コロナ ワクチン 社会問題

ワクチン接種に関するチチパスの持論、母国ギリシャ政府が怒り

https://news.yahoo.co.jp/articles/b1a8199b833d244bacb15ece9da5f090eac9a499

2021/8/20(金) 10:08 JIJI.COM AFP BB news

【AFP=時事】ギリシャ政府は19日、同国を代表する男子テニス選手のステファノス・チチパスStefanos Tsitsipas)が、新型コロナウイルスのワクチンを接種するのはツアーで義務化された場合のみと発言したことについて批判した。 【写真特集】コートの外のテニス選手~試合中とは違う表情  世界ランキング3位のスター選手であるチチパスについて、ギリシャの政府報道官は記者会見で「彼にはワクチン接種に関する選択肢を自分で構築するための知識もなければ、学習やリサーチなどの作業もしていない」と指摘すると、「彼は偉大なアスリートだ。しかしながら、ワクチンの必要性やワクチンが臨床試験に十分な時間をかけていることを評価する能力に関しては危うい」との認識を示した。  米シンシナティ(Cincinnati)で今週開幕したウェスタン&サザンオープン(Western & Southern Open 2021)に出場しているチチパスは先日、まだ新型コロナワクチンを打っていないと明かし、「ワクチン接種が必須事項とは誰からも言われていない。いずれ打たなければならないのは十分に承知の上だが、これまでのところツアーに出場する上では義務化されていないから、まだ打っていない」と語った。  また「自分は若く、25歳以下のカテゴリーだ。ワクチンの臨床試験はまだ十分ではなく、未知のものだと思っている。副反応も出ている」としつつ、「知り合いで打った人も何人かいるのは分かっていて、別に反対してはいない。ただ、自分たちの年代としては、接種の必要がある理由は何も見当たらない」と主張。  そして、誰も打つことを強制されるべきではないと付け加え、「自分としては、改良型のワクチンが製造され、リスクを上回るメリットをもたらしてくれるのを望んでいる」と話した。  今年の全仏オープン(French Open 2021)で準優勝を果たしたチチパスのこうした発言を受け、報道官は「他の分野においても優れた存在感やパフォーマンスを発揮することができ、幅広いソーシャルグループにとって考え方の基準になるような人物が、このような見解を示すときには二重の注意を払うべきだ」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News

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コロナ 社会問題

コロナワクチンの健康被害で初救済 29人、因果関係否定できず

https://news.yahoo.co.jp/articles/78b7a29b2fb7ca9640a5a0360881a7658996474a

2021/8/19(木) 20:48 毎日新聞

 厚生労働省の審査分科会は19日、新型コロナウイルスワクチンの接種後に健康被害を訴えた29人について、接種との因果関係が否定できないとして予防接種法に基づき医療費と医療手当の支給を決めた。新型コロナワクチンでの患者の救済決定は初めてとなる。 【国産ワクチン開発の現状と見通し】  予防接種法に基づく接種で健康被害があれば、国が治療費や障害年金などを補償する「予防接種健康被害救済制度」がある。市町村に申請し、外部有識者からなる厚労省の疾病・障害認定審査会が因果関係を認定すれば給付が受けられる。  新型コロナワクチンも対象に含まれ、19日の分科会で、申請があった計41件を審査した。18~83歳の女性37人、男性4人で、いずれも通院や入院に要した医療費・医療手当を請求。重い副反応の一つのアレルギー反応「アナフィラキシー」や急性アレルギー反応、アナフィラキシー様症状の健康被害があった。死亡一時金の申請はなかった。このうち29件を認定し、12件は判断を保留した。否認はなかった。  厚労省によると、新型コロナワクチンを接種後、アナフィラキシーと診断されたのは、7月25日までに米ファイザー製は約7413万回接種のうち360件、米モデルナ製は約358万回接種のうち8件あった。死亡は7月末までに計919人で、副反応について検討する専門部会は接種との因果関係は評価できないとしている。【矢澤秀範】

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コロナ 社会問題

ワクチン拒否し夫の2週間後に死亡した4児の母親「子供たちにはワクチンを…」

https://news.yahoo.co.jp/articles/7d2badbdd6bd9f91ec9ca1a34f90cb15647c1356

2021/8/20(金) 7:30 COURRIER

「子供たちにワクチンを受けさせて」──そう言い残して4人の子供を持つ母親は息を引き取った。彼女は、家族全員が感染するそのときまでワクチンを打つつもりはなかった。 【画像】コロナで亡くなった夫妻と残された4人の子供たち 数週間前、リディア・ロドリゲス(42)はワクチンを打たなくても新型コロナウイルスに打ち勝てると思っていた。 しかし、1週間にわたる教会のキャンプから帰宅後、自分や家族の陽性がつぎつぎに確認されると、彼女は気を変えてワクチン接種を希望したが、そのときには「すでに手遅れだった」と主治医は言う。彼女を待っていたのは人工呼吸器だった。彼女のいとこ、ドッティ・ジョーンズが米「ワシントン・ポスト」の取材に答えた。 米テキサス州ガルベストンに暮らし、ピアノ教師をしていたロドリゲスには4人の子供がいた。いよいよ打つ手がなくなったとき、彼女は最後の電話で姉妹にこう頼んだ。「どうか子供たちにワクチンを受けさせて」と。 彼女は8月16日に息を引き取った。夫のローレンス・ロドリゲス(49)が同じく新型コロナウイルスで命を落としてから2週間後のことだった。 結婚して21年になるロドリゲス夫妻は、アメリカに何千万人といるワクチン未接種者の一部だ。現在、アメリカでは12歳以上であれば無料でワクチンが提供されており、当局はワクチン接種が重症化や死亡率を大幅に下げると訴えている。それにもかかわらず、いまも多くの子供たちがこの病気で親を亡くし、孤児になっている。 ロドリゲス夫妻もまた、他の患者と同様に挿管される直前にワクチンの投与を医師に懇願した。 「リディアはワクチンを信じていませんでした」。ジョーンズは言う。「彼女は、薬に頼らず自分でなんとかできると思っていたのです」 新生児看護師だったジョーンズは、勤務先の病院で新型コロナウイルスがいかに母子に深刻な影響を与えるかを見てきた。彼女は、何週間も人工呼吸器につながれたまま症状が改善しない患者のことをロドリゲスに話した。 何度ジョーンズがその危険性を訴えても、いとこは沈黙を保ったままだった。それがすべてを物語っていた、と彼女は振り返る。「リディアはワクチンを打つ気はまったくありませんでした。とても心配でした」

家族全員が感染

夫のローレンスも妻とともにワクチン接種を拒否していた。4人の子供のうち3人はすでに接種対象年齢だが、彼らもまた、一度も接種していなかったという。 7月初旬、ロドリゲスと子供たちが教会のキャンプから戻ってきた数日後、ジョーンズの懸念が現実のものになった。仕事の都合でキャンプには参加しなかった夫を含め、家族が一人ずつ陽性を示したのだ。 息切れが始まったロドリゲスを夫が病院に連れて行くまで、彼女は誰にも家族の感染のことを話さなかった。彼女はICUに入り、夫も別病棟に入院した。 そのときには4人の子供たちも全員感染していたが、一番下の子供だけに軽い症状が出たものの、他の3人は無症状だったという。 夫のローレンスは一時、病状が改善したように見えた。しかし、入院の数日後にはICUに移された。人工呼吸器につながれる直前になって彼もワクチンの接種を希望した。遅すぎた。彼は8月2日に亡くなった。 その頃、妻リディアは完全に酸素マスクに依存していたため、電話をかけてくる子供たちと話すことすらできなかった。 「あなたのために祈っているわ。子供たちの面倒も見ているから」とジョーンズは彼女が亡くなる当日も話しかけたという。そしてその後、ジョーンズは病院のスタッフから彼女の訃報を受けた。 ジョーンズによると、ロドリゲスの最期の願いは18歳の双子の子供たちに伝えられ、16歳の息子と11歳の娘も可能になればすぐにワクチンを接種する予定だという。 親族は子供たちを支援するため、オンラインで寄付金を募り始めた。 8月18日、ロドリゲスは43歳の誕生日を迎えるはずだった。

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コロナ 社会問題

武漢研究所が“証拠隠滅”米下院報告 検査通知の数時間後…病原体データが突然消失、「疑惑の日」2019年9月12日に河添恵子氏が迫る

https://news.yahoo.co.jp/articles/1f1c2b092230451adb8221e9ab0966c89ab05355

2021/8/19(木) 16:56 夕刊フジ

 日本で1万5000人以上、世界全体で435万人以上もの犠牲者を出した新型コロナウイルスの「起源」について、ジョー・バイデン米大統領は情報機関に対し、今月末までに追加調査の報告を指示している。これに先立ち、欧米の議会や研究者、メディアが、中国・武漢にある「中国科学院武漢ウイルス研究所」からの流出説を強める発信を続けている。「疑惑の日」として浮上した2019年9月12日と、習近平国家主席率いる中国共産党政府の責任とは。ノンフィクション作家河添恵子氏が最新情報に迫った。 【写真】疑惑の目が向けられている武漢ウイルス研究所  「新型コロナウイルスの『患者ゼロ号』は、武漢ウイルス研究所の職員の可能性がある。研究現場で感染したというのが有力説の1つだ」  WHO(世界保健機関)の新型コロナウイルス起源調査団を率いた医師のピーター・ベン・エンバレク氏は12日、地元・デンマークの国営テレビ2のドキュメンタリー番組でこう語った。  「新型コロナの宿主とみられている種類のコウモリは、武漢地域に野生で生息していない」ことや、「中国の専門家らと研究所流出説についての議論をすることが困難で、報告書に入れる同意が得られなかった」ことも暴露された。  米下院外交委員会のマイケル・マッコール(共和党)筆頭理事らも、1日に新型コロナの起源に関する84ページの報告書を公表し、「武漢ウイルス研究所から流出」との結論を導き出した。エンバレク氏の説と一致しているのは、「研究所を起源」と見定めた点であり、すなわち中共政府が発生当初から大々的に喧伝した「海鮮市場からの流行説」の否定である。  ウイルス発生の時期について、共和党の米下院による同報告書は2019年8~9月ごろとした。  そして、“疑惑の日”として浮上したのが同年9月12日だ。同日午前2時から午前3時にかけて、武漢ウイルス研究所が収集した2万2000以上のコウモリとネズミの病原体サンプルと遺伝子情報が収録されていたデータベースが突然、消えたのだ。  調査報道で知られるフランスのニュースサイト「メディアパルト」が先月15日に発表した「武漢ウイルス研究所の伝説 中国当局による1年半の隠蔽」によると、「データベースが消えた」のは、武漢大学から「検査の通知」があった数時間後だった。同研究所から近い武漢大学は、同年6月より(国の)科学技術部の専門委員会による検査対象になっていた…。  「中共政府は嘘をつき続けてきた」と非難するメディアパルトの同記事には、米報告書と同じ、「19年9月に武漢にコロナウイルスが存在していた、と専門家グループが説明」と記されている。  ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)も今月8日、最も危険なウイルスを扱うP4レベルのプロジェクトにおいて、有害な医療廃棄物が適切に処理されておらず、19年9月9日に廃水処理プラントを閉鎖させ、隣接する江夏工場に処理を移転させたこと、P4実験室の稼働から2年足らずで、廃棄物処理システムや空調設備の「通常はあり得ない」大規模な改修をしている事実を報じた。  フランスは、SARS(重症急性呼吸器症候群)流行後の03年、中共政府と協定を締結。技術と資金の提供を含め、武漢P4実験室(=通称『新しいラボ』)の建設に関わった。当時から、「中国のP3実験室はすべて人民解放軍が制御している」「フランス軍と情報機関は、ラボの建設技術が軍事に転用されることを懸念」などと報じられていた。  「中国当局が、16年に実験室で働くために必要な防護服の数十枚をフランス当局に要求したが、機密機器の輸出を担当するデュアルユース委員会が、彼らの要求を拒否」「中国共産党が軍事研究を行うか、軍事手段のための第2のP4実験室を開設しようとしていると、フランス国防省内が懸念を強めた」ことを、フランス紙「チャレンジ」(20年4月30日)が暴露している。  前出の共和党米下院による報告書にも、「武漢研究所は16年初めから、修正の痕跡を残さずに新型コロナウイルスを遺伝的に変換させられる能力を持っていた」と記されている。5年前のこの時期も“分岐点”となっていることが素人でも分かる。  そして同報告書は、19年9月に武漢に存在したウイルスについて、同年10月18日、世界109カ国の計9308人の選手が武漢に集まって開催された「軍人世界ゲーム(2019 Military World Games)」を機に世界に広がったと結論づけた。  米国、フランス、そして世界の「正義と良識を持った」科学者や専門家で、もはや「人工説」を疑う者はいないようだ。習政権も「自然発生説」で押し切れないからこそ、「架空の学者」をしつらえ官製メディアやSNSを使って意図的にデマ論説を垂れ流して抵抗を続けている。  まさか、これでも日本政府は「陰謀論」だと考えるのだろうか。  

■ 河添恵子(かわそえ・けいこ) ノンフィクション作家。1963年、千葉県生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、86年より北京外国語学院、遼寧師範大学へ留学。2020年、アパ日本再興財団が主催する、第13回「真の近現代史観」懸賞論文の最優秀藤誠志賞を受賞。著書・共著に『トランプが中国の夢を終わらせる』(ワニブックス)、『覇権・監視国家-世界は「習近平中国」の崩壊を望んでいる』(ワック)、『習近平が隠蔽したコロナの正体』(同)など多数。

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なぜ社長は表に出てこない…テレ朝社員の宴会・転落問題 五輪に“ブーメラン競技”あったら金メダル確実

https://news.yahoo.co.jp/articles/c0e86f265de7851093274e95331650db75604071

2021/8/19 16:56 夕刊フジ

桂春蝶の蝶々発止。】  テレビ朝日スポーツ局社員ら10人が9日未明、緊急事態宣言下の東京都内のカラオケ店で、東京五輪の打ち上げと称して飲酒を伴う宴会を開き、女性社員が2階から転落するという、とんでもない事実が発覚しました。 【写真】テレ朝社員が転落したカラオケ店の外観  これまで散々、コロナの恐怖を煽り続け、大衆に「自粛」を徹底させ、一部ワイドショーなどで東京五輪にあれだけ反対してきたテレビ朝日のこの始末。五輪に「ブーメラン」という競技があったら、同局が金メダルを獲得するのは間違いないでしょう(笑)。  火消しよろしく、ニュース番組やワイドショーでキャスターが謝罪をする姿を見ても、もう滑稽すぎて…。このコーナーで書くことすらアホらしくなってきますな。  ここまで来たら、こういううがった見方をしたくもなる。実は皆さん、この東京五輪で儲けたのって、「テレビ局」だというのを、ご存じですか? これは業界関係者から聞いた話です。  最近、大手広告代理店が1000億円を超える黒字だという報道が出ましたが、実は広告代理店はそんなに儲かっていないんですって。東京五輪について、広告代理店は事前作業などをかなりやってきたが、事態が右往左往しすぎて作業量が倍増。人件費も相当かかってしまったそうです。  一方、テレビ局は日本選手の大活躍で視聴率がアップしました。大半が「無観客」開催なので、みんなテレビにかじり付きましたよね? 企業もテレビCMをうちまくった。あと、渋谷の交差点みたいな普段人がたくさん行き交う場所に出ている広告も、在宅増加でテレビ広告に移行しているとか。結局、独り勝ちなのは「テレビ局」だったそうです。  あれだけコロナ報道をやりまくって、「無観客」開催を徹底させたのも、「五輪特需」を狙っていたのではないかと思いたくもなります。万が一、そうだとしたら、私たちの生活ってテレビに転がされてるというか、「蹂躙(じゅうりん)されている」と言いたくもなりますわ。  テレビ朝日の社員らの始末も、その「特需」にわいて、テンションが爆上げになっていたんじゃないですか? 文春オンラインによると、「一次会は焼き肉、二次会はカラオケ。テキーラ付き」だったそうですが、緊急事態宣言中に考えられません。何で、社長は表に出てこないのですか?  ワイドショーやニュース番組がつくり出す空気の中で、飲食店が次々と閉店し、鬱病の方も増え、自殺者が多くなっている…。今回の「打ち上げ」の報道を聞いたら、それくらい言いたくもなりますよ、本当に。  

■桂春蝶(かつら・しゅんちょう) 1975年、大阪府生まれ。父、二代目桂春蝶の死をきっかけに、落語家になることを決意。94年、三代目桂春団治に入門。2009年「三代目桂春蝶」襲名。明るく華のある芸風で人気。人情噺(ばなし)の古典から、新作までこなす。14年、大阪市の「咲くやこの花賞」受賞。