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コロナで症状出る人と出ない人の違いは? 帯津医師、免疫力に注目

https://dot.asahi.com/wa/2020052900005.html?page=1

帯津良一2020.6.1 07:00週刊朝日

 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。老化に身を任せながら、よりよく老いる「ナイス・エイジング」を説く。今回のテーマは「自然免疫」。

【写真】免疫学の大家だった安保徹さん

*  *  *
【ポイント】
(1)自然免疫が見直されるようになってきた
(2)中医学はずっと自然免疫に注目してきた
(3)自分の生き方を見直して自然免疫を高めよう

 コロナ騒動が起きてから、免疫力への関心が高まっています。免疫とは「疫病」から「免」れるということですから、注目されるのは当然といえます。コロナに同じように感染しても、症状が出る人と出ない人がいます。その違いは免疫力にあるのではないかというのが、気になるところではないでしょうか。

 免疫に関する研究は近年、急速に進んでいて、いろいろなことがわかってきています。その一つは、「自然免疫」と「獲得免疫」の役割についてです。

 これまでにも書いてきましたが、自然免疫は生まれつき備わっている仕組みです。細菌、ウイルスといった外敵が体内に入ってくると、マクロファージ、樹状細胞、ナチュラルキラー細胞などが、それらに対抗して活躍します。マクロファージは「大食い」という意味を持っていて、外敵を丸呑みします。

 もう一つの免疫の仕組みである獲得免疫は、外敵との戦いによって身につけていく能力で、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、B細胞などが担当します。

 西洋医学ではこの獲得免疫が注目されてきました。特定の病原体に対して、画期的な戦い方をするからです。天然痘をはじめとする各種ワクチンは、人工的に獲得免疫をもたらす方法です。それによって救われた命は計り知れません。

 ただ、近年は自然免疫が見直されるようになってきています。マクロファージにしても、樹状細胞にしても、外敵に見境なく飛びかかるのではなく、精巧な病原体センサーを何種類も備え、相手の正体を正確に把握しているのです。

 そのうえで、その病原体の断片をヘルパーT細胞などに提示します。そこで獲得免疫が動き出すのです。つまり自然免疫は獲得免疫にとって、欠かすことのできない役割を担っているのです。

 私たちが「免疫力を高めよう」といったときは自然免疫のこと。もともと持っている免疫の力を高めよう、ということなのです。しかも、それが獲得免疫も含めた全体の免疫力を高めることにつながるのです。

 私はコロナに感染して症状が出る人と、出ない人の違いはこのへんにあるのではないかと思っています。

 中医学の世界では免疫という考え方がありません。病原体(病邪)に対抗するのは「気」の働きです。気は中医学の中心的な概念ですが、日本人にはわかりにくいかもしれません。気の力が低下した状態を「気虚」と呼んで、それを改善させるのが「補気」です。漢方薬でいえば、四君子湯、六君子湯、補中益気湯などがその役割をします。

 中医学は4千年の歴史を通して自然免疫に注目してきました。補気とはつまり、自然免疫を高めることなのです。

 免疫学の大家、故・安保徹さんは「自然の摂理に反した生き方をしていれば、免疫力が落ちてしまう」とおっしゃっていました。コロナに負けないためには、まずは自分の生き方を見直し、自然免疫を高めることが大切なのかもしれません。

週刊朝日  2020年6月5日号

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コロナを「99.99%」不活化 殺菌用LEDを量産へ

https://news.yahoo.co.jp/articles/a50b7b840e306c0ad077e38d14daa91a717accf6

2020/12/23(水) 11:06 朝日新聞デジタル

発光ダイオ―ド(LED)大手の日亜化学工業(徳島県阿南市)は、LEDで紫外線を照射して新型コロナウイルスを不活化して殺菌にも利用できる装置を開発したと発表した。一定の条件下で99・99%の不活化効果があると実証され量産体制を整えたという。 【写真】「もう元には戻れない」コロナ感染、住吉美紀アナが流した涙  同社によると、LEDで光の波長の短い深紫外線を新型コロナウイルスに照射することで、ウイルスのRNA(リボ核酸)にダメージを与え、遺伝情報(ゲノム)を複製する働きを弱める効果がある。  260ナノメートル(ナノは10億分の1)の波長が最も効果があるとされているが、光出力を高めることで280ナノメートルの波長でも同程度の効果が得られることが分かった。  深紫外線LEDは波長が265ナノメートルのものは推定寿命が約2千時間とされる。一方、280ナノメートルにすると約2万時間と寿命が10倍になる利点もあり、需要が高まることが見込める。  同社は深紫外線LEDを12個直列に並べた試作機を作り、ウイルス学が専門の野間口雅子・徳島大大学院教授らに実験してもらった。その結果、波長280ナノメートルの試作機で30秒間照射すると、新型コロナを99・99%不活化することが実証されたという。  流水で手洗いをした場合や消毒用アルコールでも同程度の不活化効果があるとされるが、試作機の距離を殺菌対象から数ミリまで近づければ一瞬で同じ効果が得られる。このため、空気清浄機やエアコンなど家電の内部に取り付けたり、紙類などの消毒に活用できたりする可能性がある。ただし人体への影響を考慮すると、肌に直接照射することは困難という。  17日に徳島市内で記者会見した同社の鎌田広専務取締役は「業界最高レベルの製品として量産化の体制も整っている。年明けにも、試作機のハンディー照射器を徳島大学や県に寄贈したい」と話した。(雨宮徹)

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「コップに菌いたらイヤ」 口つけずうがい、小5の発明

https://news.yahoo.co.jp/articles/84e60468c1818ecb820f7a5ea068f06a525e186d

2020/12/29(火) 9:31 朝日新聞デジタル

 今年の三重県発明くふう展で、鈴鹿市立鼓ケ浦小学校5年の川崎海空(みく)さん(10)が最高位の知事賞に選ばれた。新型コロナ禍の中、「コップに口をつけずにうがいができないかな」と考えた作品だ。末松則子市長を11日に表敬訪問して成績を報告した。 【写真】知事賞になった「うがい安心水キャッチ」 「く」の字に曲がったストローを水が通る  作品名は「うがい安心水キャッチ」。タピオカドリンクを飲む時に使うような太めのストローを熱で「く」の字に曲げ、手に持てるよう、穴を開けたペットボトルのふたにつけた。  一方を水道の蛇口にあてると、水がストローを通って、無理な姿勢をとらなくても口に入る。歯ブラシにストローをつけたものと、家から近い海岸で拾った流木で作ったスタンドとセットになっている。  「コップに菌がついていたらいやだなと思ったのがきっかけで、苦労したのはストローを曲げる方法。何十回も失敗した」と川崎さん。熱のあて具合で溶けたり折れたりの連続だったという。  サーフィンと空手と、何か新しいものをつくることが好きな川崎さん。両親によると「次は何をつくろうか」と毎日考えているような少年だという。双子の女の子、海美(みう)さんも発明好きで、ライバルでもある。  県発明くふう展は今年で49回目。167点の応募があったという。(中根勉)

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見えない飛沫、正しく回避 スパコン「富岳」で可視化

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9289d342f5bb2a299f914e1b97aab165f0a930b

2020/10/18(日) 23:28 産経新聞

 理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」で新型コロナウイルス対策の評価を進める同研究所などのチームが発表した飛沫(ひまつ)に関するシミュレーション結果。マスクによる感染予防効果や飲食店のテーブルでどこに座ると飛沫を受けるリスクが高いかなどを分析した。見えない飛沫が可視化されていることで、日常生活を送る上でも参考になりそうだ。理研の坪倉誠チームリーダー(神戸大教授)は「感染リスクがどこにあるのか、それに対してどういう対策を取ればいいのか啓発したい」と話している。 【イラスト】飲食店のテーブルで感染者(手前)の正面に座った人が浴びる飛沫のシミュレーション  ■20分会話で咳1回分  会話しているときと歌っているとき、そして、せきをしたときでは、飛沫の飛び方はどう違うのか。  会話をしたときなどに飛ぶ飛沫には、床や机などにすぐ落下する比較的大きな飛沫と、粒の大きさが5マイクロメートル(1マイクロは千分の1ミリ)程度以下で空気中を長時間漂うエアロゾルがある。  会話では1分間に約900個の飛沫、エアロゾルが飛び、歌の場合は1分間に約2500個飛ぶ。一方、強いせきを2回すると、合計で3万個ほどが飛ぶことが分かった。  20分程度の会話をすると、せき1回と同じ程度の量が発生。歌唱しているときには会話と比較して数倍が、より遠くまで飛び、カラオケ1曲ほどに当たるおよそ5分でせき1回分が飛散するという。  また、歌唱時を想定し、マスクやフェイスシールド、マウスガードでどの程度飛沫の飛散を防げるのかについてもシミュレーションを実施。フェイスシールドやマウスガードはマスクと比べ、相当量のエアロゾルが漏れ出ていた。  坪倉氏は「いずれにしてもエアロゾルは漏れてしまう。大きな飛沫への対策とは別に、小さな飛沫への対策を考える習慣が大事だ」とし、マスクなどの装着と換気をあわせて行う必要があるとしている。  ■隣席が最も危険  感染拡大を防ぐため、営業時間や酒類の提供時間短縮などが求められてきた飲食店。「密」になりやすく、言葉を交わす機会も多い状況で、感染リスクも高い。  シミュレーションでは、飲食店でテーブル(縦60センチ、横120センチ)を4人で囲み、うち1人の感染者が、正面、はす向かい、隣の相席者に向かって1分間程度の会話をしたケースを想定。座る場所によって届く飛沫の数がどう違うかを調べた。  その結果、飛沫は話しかけた相手に対してまっすぐに飛ぶ性質が強いことから、話しかけた人以外にはほとんど到達しないことや、感染者が相席者に均等に話しかけた場合には隣席にもっとも多く届き、次いで正面、はす向かいの順になった。隣は正面に比べて5倍の飛沫が届き、はす向かいは正面の4分の1程度に減ることが判明した。  ウイルスを想定した「新しい生活様式」として、「食事は対面ではなく横並びで座ろう」と推奨されてきたが、状況に応じた対策が必要となりそうだ。  坪倉氏は「隣の人との間にパーティションを立て、前方への飛沫はマウスガードなどで抑えるといった対策が有効ではないか」としている。  ■マスクは鼻も覆って  他人に飛沫を飛ばさない点から着用が求められ、罰則付きで義務化している国もあるマスク。その防御効果についてもシミュレーションが行われた。  6秒間かけて深呼吸をしたときに、体内に取り込まれる飛沫やエアロゾルの量を評価したところ、マスクをしていると上気道(鼻腔から咽頭)に入る飛沫数を3分の1まで低減できることが分かった。とりわけ大きな飛沫についてはブロックする効果が高いという。 坪倉氏は「自分を守るためにも、マスクは鼻も覆ってしっかりつけてほしい」と注意を促した。  ただ、エアロゾルに対しての効果は限定的で、マスクをしていない場合とほぼ同じ数の飛沫が気管の奥にまで達するという。  マスクと顔の隙間からの侵入を阻止することは難しいといい、感染を防ぐには換気などの対策との併用が重要だとしている。  一方、フェイスシールドでもシミュレーションを実施。大きな飛沫の防御効果は高いが、エアロゾルについては隙間からの侵入が避けられず、自分が発した飛沫でもエアロゾルが大量に漏れ出すことが示された。  「フェイスシールドは着け方で飛沫の飛び方が変わる」といい、正しく装着するよう気を付ける必要があるとした上で、可能な限り、マスクを着用するように呼びかけている。  ■合唱は交互に並んで  年末が近づき、ベートーベンの合唱付き交響曲「第九」のシーズンとなり、合唱などが今年はどうなるか、気にかけている向きもありそうだ。こうしたことも念頭に、シミュレーションではコーラスの際のリスクについても評価した。  機械式の換気設備が行き届いているコンサートホールなどを会場に、コーラスで全ての人が歌っている状態の中に、1人の感染者がいることを想定。距離をとることや人数を絞ること、マウスガードの効果などをみた。  コーラスでは多くの人が同時に発声することから、その気流の影響もあり、前方への飛沫の飛散が強まるという。ただ、人を少なくすることで、直接飛沫を受けるリスクは下がり、互い違いに並ぶことによっても前列へのリスクは低減された。  マウスガードを着用して合唱した場合のシミュレーションでは、前方への流れが抑制されることで、一定のリスク低減効果があることも示された。ただ、「マウスガードよよりマスクの方が防御効果は高い」(坪倉氏)ため、可能な限りマスクを使用し、特に換気設備が整わない場で合唱の練習をする際などは、感染予防の各種ガイドラインを参照するよう求めた。

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インフル感染後はコロナにもかかりやすい? 「ダブル感染」リスクを減らすには

https://news.yahoo.co.jp/articles/c44b2c84e2c134515e15e2128b607602d88d24de

2020/10/17(土) 8:00配信 AERA dot.

 新型コロナインフルエンザの「ダブル流行」はこない、といった見方を示す専門家が実は結構いる。南半球で流行がなかったことや、体内でのウイルスの生存競争など、さまざまな説がある。とはいえ、感染のリスクが消えたわけではないので、常に最新の情報を知って備えたい。 【比較表】症状、重症度、治療法…インフルエンザと新型コロナの違いは?

 新型コロナとインフルエンザの“ダブル感染”のリスクはどうか。  東京都健康長寿医療センター呼吸器内科の山本寛部長は、「あくまでも一般論」とした上で、 「インフルエンザへの感染が起こると、そのあと3週間ぐらいは気道の防御機能が落ちます。そのときに二次性の感染症が起こることはわかっています。それを踏まえると、インフルエンザの感染後は、新型コロナにも感染しやすくなるので、注意が必要でしょう」  との考えだ。重症化のリスクについては、水野医師がこう指摘する。 「今、新型コロナでは長引く症状が問題になっています。回復した後でも肺が大きなダメージを受けていることがあります。そう考えると、症状が残っている人がインフルエンザにかかると、重症化する可能性があります」  これからの時期、手洗いやマスク以外にしておきたい対策は、「やはりインフルエンザの予防接種です。特に高齢者と持病がある人は受けたほうがいい」と岡部所長。 「インフルエンザの予防接種の有効性は100%ではなく、接種してもかかる人が少なからずいます。ですが、症状を軽くするとか、肺炎になりにくく死亡を防ぐとか、そういう効果は期待できます。10月に接種すると、インフルエンザ流行の兆しがみえる11月以降の感染リスクを下げることができます」  今年、国が用意したワクチンの供給量は、最大約6300万人分。65歳以上の高齢者などへの優先接種を10月1日から始めている。「流行が始まってから接種しても間に合わない」(岡部所長)というから、高齢者や持病がある人は後回しにせず、早めに済ませておきたい。  なお、高齢者らへの優先接種は10月25日まで。早めにかかりつけ医や近くの医療機関に問い合わせておきたい。

 対策として“うがい”を提案するのは山本部長。 「インフルエンザウイルスが増殖する際、『ノイラミニダーゼ』という酵素が必要になります。この酵素は歯周病菌が作り出し、口腔内や咽頭(いんとう)の粘膜に多く存在するので、こまめにうがいをすることでこの酵素を減らせます。手洗いをするときに一緒にするとよいでしょう」  うがいは、うがい薬を使わず、水道水で。うがい薬に含まれている成分が粘膜を傷つけてしまうことがあるためだ。  予防といえば、新型コロナのワクチンの状況も気になる。政府は全国民に行き渡る量のワクチンの確保を目指し、国内外の製薬会社と基本合意を済ませた。最終段階の臨床試験を実施しているワクチン候補は、米・ファイザー社や英・アストラゼネカ社などの10種類ほど。  WHOは、年末までにワクチンが準備できる見込みを示したが、岡部所長は、「世界レベルでのワクチンの確保は来年後半になるだろう」と慎重な姿勢を見せる。 「しかも、これは臨床試験が適切に進んで、結果が順調だった場合の話。ワクチンが早期に使えるようになることは望ましいですが、焦らないほうがいい。どんなワクチンも割合は低くても副反応は起こります。あとで不備が見つかって信頼が揺らげば、ワクチン接種をちゅうちょする人たちも出てきます」 (本誌・山内リカ、亀井洋志) ※週刊朝日  2020年10月23日号より抜粋

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『飛沫量』を大学が計測…大声で歌うと普通の会話の11倍 カラオケ店を想定した飲食伴う場合は14倍に

https://news.yahoo.co.jp/articles/38357916491b8ee81ad66939a4a2e62a56db5bac

2020/10/15(木) 17:26配信 東海テレビ

 新型コロナウイルスの感染予防に必要なものは、なんといってもマスク。これは飛沫が広がることを防ぐためですが、15日、愛知県の豊橋技術科学大学が「歌うと飛沫はどれくらい増えるのか」という実験の結果を公表しました。 豊橋技術科学大学の飯田教授: 「学生さんに歌を歌ってもらったり喋ってもらって、声の大きさが大きくなると、どのくらい空気の速度が上がるかを調べてみました」  豊橋技術科学大学で流体力学の研究を専門とする飯田明由教授。15日午前の記者発表で、学生とともに行った実験の結果を報告しました。  今年4月から「マスクを着用すると飛沫をどれくらい防げるのか」についての研究を進め、高性能の不織布マスクで飛沫を80%程度抑制できることなどをまとめました。  新型コロナウイルスの感染予防対策に大きく貢献する実験と分析。中でも学生が体を張って行ったのが、歌った時の飛沫量の計測です。  実験室でマイクではなく測定機に向かって歌を歌い、普通に話した時と歌った時の飛沫量を比較しました。その結果…。 飯田教授: 「学生さんに歌ってもらうと、普通の声で歌ってもらうと4倍くらいになって、大声で歌うと11倍でした」  さらに、飲食を伴うカラオケ店を想定し、モノを食べて口の中に唾がたまっているような状態で歌を歌ってもらう実験も。そうすると…。 飯田教授: 「通常我々が普通に喋っている時に比べると、14倍くらいたくさん飛沫が出ます」  飲んで、食べて、歌って…。カラオケを想定した実験では飛沫量が14倍になるという実験結果に。  飯田教授は今回の実験結果をもとに、感染リスクの高い場所での換気の方法や、感染を防ぐ人の配置などについて、研究を進めていくことにしています。

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吸い込むウイルス3分の1に抑制、マスクの重要性を再認識

https://news.yahoo.co.jp/articles/0a0240cacead1a950b8027ad79b6835d541b932f

2020/10/14(水) 19:04配信 TBS NEWS

 スーパーコンピューター「富岳」を使ったシミュレーションで、マスクをすれば呼吸で吸い込むウイルスを3分の1程度に抑えられるという研究結果が報告されました。  神戸市の理化学研究所などの研究チームは、スーパーコンピューター「富岳」を使ったシミュレーションで、マスクを着用すると、していないときに比べて息を吸ったときに体内に取り込まれる飛沫などを3分の1程度に抑えられると報告しました。  「トータルとしては3分の1にすることができるということは、ざっくり言うと、感染リスクも3分の1に下げられる。マスクは自分を守るためにもつけてほしい」(理研チームリーダー 坪倉誠神戸大教授)  この結果について街の人に聞いてみると・・・  「すごい効果やね。82歳のおばあちゃんになると、うつすのもうつるのも嫌」  「これだけ不便に生活してるのに3分の1なんやって思いました。結局、手っ取り早く、楽さと防げるかを考えたらそんなものなのかな」  また、フェイスシールドについては、他人の飛沫から自分を守る効果は高いものの、自分が発する飛沫についてはマスクほど軽減させることはできないということです。理研は、「今後の対策に役立ててほしい」としています。(14日17:21)

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コロナ禍のいまこそ、インフルエンザの予防接種を受けるべき「3つの理由」

https://news.yahoo.co.jp/articles/95a050ee0d7332afa31a24f3ddecba506842084e

2020/10/13(火) 12:26配信 wired

毎年、秋から冬にかけて流行する季節性インフルエンザは、特に子どもや高齢者、免疫力の低下している人が気管支炎や肺炎、脳症などの合併症を起こしやすいことで知られている。世界保健機関(WHO)の推計によると、世界では毎年インフルエンザでの死亡数が29万から65万人に達する。特に心疾患や呼吸器疾患などの基礎疾患をひとつ以上抱えている人々を中心に、あらゆる年齢層の人たちの死因のトップ10に挙げられている。 新型コロナウイルスのワクチンが完成したら、いったい誰に優先的に接種することが「正しい」のか? 今年は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、インフルエンザの予防接種が例年以上に重要とされている。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とインフルエンザの同時流行や、それに伴う医療現場の逼迫(ひっぱく)が懸念されるからだ。 インフルエンザ予防接種の対象年齢は、生後6カ月以上のすべての人となる。ワクチンによる免疫反応は時間の経過とともに薄れてしまうことから、ほとんどの人にとって10月がワクチンを接種するタイミングとして理想的とされる。 ここで、素朴な疑問が生まれる。わたしたちが今年インフルエンザの予防接種をすることで、新型コロナウイルス感染症による公衆衛生上の脅威には何らかのかたちで対抗できるのだろうか? 人々がすでにソーシャル・ディスタンス(社会的な距離)を保ち、手洗いや消毒、マスクを徹底している現在、インフルエンザの予防接種は本当に必要なのだろうか? 考えられる疑問に答えていこう。

1.インフルエンザの予防接種は医療機関への負荷を減らす

インフルエンザによって毎年、多くの入院患者や死亡者が出る。今年はCOVID-19の患者がその数に追加されることで、医療関係者、病院、老人福祉施設などが二重の意味で大きな影響を受ける可能性があると予測されている。COVID-19のワクチンがいまだ開発中であることを考慮すると、各機関の潜在的な負担を少しでも減らす最善の方法が、一方の感染症をある程度は予防できるインフルエンザの予防接種というわけだ。 「インフルエンザにはかなり効果的なワクチンがあります。ICU(集中治療室)を、予防接種を受けていないインフルエンザ患者で埋め尽くす理由はありません」と、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の疫学者ジョージ・ラザフォードは説明する。 COVID-19とインフルエンザの初期症状には似ている点があることから、不安に駆られた多くの患者が病院に押し寄せる可能性がある。COVID-19と比べてインフルエンザの致死率は約10分の1と低いとされるものの、感染・重症化を予防できるワクチンが存在するなら、予防接種をしない理由はない。医療機関も、引き続き蔓延することが予想されるCOVID-19のために、事前に予防できるインフルエンザ病床分の余裕が欲しいところだろう。 重要なことは、過去数年のうちにインフルエンザに罹患して免疫があると思いこんでいる人たちも、1年前に予防接種を受けた人たちも、また新たに予防接種をする必要があるという点である。

変異し続けるインフルエンザに効果はあるのか?

毎年インフルエンザを引き起こすウイルスのほとんどはA型かB型株だが、特にA型株は変異しやすいウイルスとして知られている。どちらも多くの株が宿主を変えて感染を繰りかえすうちに絶えず変化し、遺伝子の変異が蓄積される。ところが、変異が十分に蓄積されると、わたしたちの免疫システムがウイルスを認識しなくなってしまう。このため、一度インフルエンザの特定の株に罹患したからといって、必ずしも次回その株から身を守れるとは限らないのだ。 そこで米疾病管理予防管理センター(CDC)は、世界中で変化し続けるインフルエンザの抗原変異株を常に監視している。このデータを利用してCDCは、インフルエンザのシーズンが始まる数カ月前に流行する可能性の高いものをいくつか予測し、不活性化したA型・B型株の数種類を混ぜ合わせてワクチンをつくるというわけだ。 その年に流行するウイルスはデータから予測しなくてはならないので、ミスマッチが起こる可能性もある。このためワクチンの有効率は、100パーセントにはならない。だが、CDCによると、毎年おおむね40~60パーセントほどの発症予防、または重症化予防効果があることがわかっている。 例えば2014年の調査では、インフルエンザの予防接種は子どもの重症化(ICUへの入院)リスクを約74パーセント予防、18年の調査では成人がICUに入院するリスクを82パーセントも予防したと推定されている。昨年アメリカで約50万人がインフルエンザで入院したことを考えると、コロナ禍におけるインフルエンザの予防接種は理にかなったものと言えるだろう。 それでも2018/19年のインフルエンザシーズンに、米国では34,000人もの人々がインフルエンザで命を落としている。子どもの63パーセント、成人の45パーセントが予防接種をしたにもかかわらずだ。ちなみに日本では、平均して年間約3,000人もの人々がインフルエンザで亡くなっている。

2.予防接種はインフルエンザとCOVID-19の重複感染の予防になる

インフルエンザCOVID-19の同時感染については、医学ジャーナル誌『THE LANCET』で4人の症例と、米国でも1例が報告されている。これらのケーススタディにおいては人工呼吸器を使用した患者もいたとはいえ、二重感染でもCOVID-19の症状や治癒の過程とさほど変わりがなかったことが報告されている。しかし、症例が極めて少数なので、重複感染が重症化を引き起こすかどうかはさらなる調査が必要である。 それでもインフルエンザは、COVID-19に限らず、ほかの病原体(細菌、その他のコロナウイルスによる風邪など)に対して感受性を高めることが知られている。重複感染はしばしば起きることから、一方を避ける意味でもインフルエンザの予防接種は重要といえる。

3.インフルエンザのワクチンはCOVID-19の心血管系疾患にも予防効果がある?

「COVID-19とほかの呼吸器ウイルス感染症は、急性心筋梗塞やほかの心血管系の症例に関連づけられています。インフルエンザのワクチンが、心血管リスク低減のための最適な選択肢であるという証拠もあります」と、トロント大学の循環器科医ジェイコブ・ウデルは説明する。 「いくつかの観察と小規模なランダム化臨床試験では、インフルエンザの予防接種は危険な心血管系疾患の予防として役立つ可能性があることを示しています」 「Journal of the American College of Cardiology」に掲載された最新のレヴューによると、インフルエンザのワクチンが心血管疾患リスクを低下させることを示した6つの小規模な研究結果と4つの観察結果を、より大きなランダム化比較試験により実証しようと試みている。 この大規模な臨床試験の結果はいまだわからないままだが、心血管疾患を基礎疾患にもつ人々にインフルエンザワクチンを接種することで、少なくともCOVID-19における心血管系の重症化に対する予防効果が期待されている。

季節性インフルエンザが流行しない可能性も

ちなみに2020年半ば、南半球の冬に季節性インフルエンザの流行は訪れなかった。理由は新型コロナウイルス対策として人々がソーシャル・ディスタンスを保ち、手洗いやマスクなどの安全対策を徹底したからだと考えられている。同じように人々が用心深くしているうちは、北半球でもインフルエンザシーズンが来ない可能性が大いにある。 だが、安全対策を徹底していても、感染力の強い新型コロナウイルス感染症はいまだ収束の兆しが見えないままだ。いずれにせよパンデミックのさなかであるだけに、公衆衛生の向上に役立つのであれば、インフルエンザの予防接種を受けておくにこしたことはないと言っていいだろう。

SANAE AKIYAMA

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インフルワクチン、大阪府が全額補助検討 高齢者ら対象

https://www.asahi.com/articles/ASN8W6GS5N8WPTIL019.html

2020年8月28日 3時00分 朝日新聞デジタル

 新型コロナウイルスインフルエンザが今冬に同時流行することを避けようと、大阪府は高齢者らに対するインフルエンザワクチンの接種費用を、市町村の補助に上乗せして全額補助する方向で検討に入った。インフルエンザによる重症患者をなるべく減らすことで、コロナに対応する医療機関の負担を減らす狙いがある。

 複数の府幹部が明らかにした。対象はコロナの重症化リスクの高い65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人を検討。府と市町村が費用を折半するなどして負担する方向で調整している。府内の65歳以上は約240万人。府民全員への補助も検討したが、ワクチンを確保するのが難しいという。

 インフルエンザの流行期に入る秋以降は、コロナとの同時流行が懸念されている。厚生労働省インフルエンザワクチン接種について、例年通り10月1日を開始予定としている。ワクチンの供給量は当面限られており、10月前半は定期接種の対象となる65歳以上の高齢者を優先する方針だ。

 定期接種の費用は大阪市の場合、個人負担は1人1500円(生活保護受給者や市民税非課税世帯は無料)となっている。(多鹿ちなみ)

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罰則付き休業要請「あり得る」 西村再生相インタビュー

https://news.yahoo.co.jp/articles/a15d12791bf208ece7a2861777717e85c2610417

8/2(日) 7:13配信 時事通信社

 西村康稔経済再生担当相は1日までに時事通信のインタビューに応じた。  新型コロナウイルス対策の特別措置法改正に関し、休業要請・指示に従わない場合の措置として「命令や罰則の新設はあり得る」と明言した。主なやりとりは次の通り。 【グラフ】主な産業の休業者数  ―特措法に基づく調整で苦労した点は。  この法律は初めて使ったため、国と自治体の役割をどう当てはめるか相場がなかった。4月に東京都が検討していた休業要請は「ロックダウン」の言葉通り、幅広い業種を対象にしていたが、生活に必要な業種もあるので時間をかけて調整した。  小池知事は「社長と思っていたら天の声が聞こえた」と言ったが、私からすれば「法律の声」だ。休業要請は私権制限を伴うことを頭に置き、執行の責任者として対応してきた。  緊急事態宣言の発令や解除は私に説明責任がある。休業要請をどの業種に出すかは知事の権限なので、説明責任をしっかり果たしてほしい。  ―特措法などの改正を検討するか。  内閣法制局とも話している。早い方がいいものもあれば、落ち着いて議論すべきものもある。(別種の感染症が将来流行した場合にも)特措法を使える道があっていい。落ち着いて検討すべきだ。  他方、休業命令や罰則は検討を急ぎ、改正するかどうか考えたい。  国と自治体の関係も整理すれば、相当いろんな議論になる。今やれば余計に混乱する。各知事が適切に判断できるようにするのが私の仕事だ。  ―休業要請と補償のセットは。  実態から言えば、事実上の補償は既にやっている。持続化給付金や雇用調整助成金、地方創生臨時交付金でかなりの部分をカバーできている。(法律に明記するのは)技術的に難しいし、世界の主要国でも例がない。  ―感染症対策の「司令塔」の必要は。  最高司令官は安倍晋三首相で、その下の連絡会議に私と加藤勝信厚生労働相、菅義偉官房長官が出席している。意思疎通は図れている。米疾病対策センター(CDC)の日本版創設という議論もあるが、米国の対策が本当にうまくいっているのか。国立感染症研究所の強化は大きな課題だ。  世界に冠たる日本の保健所で予算や人員が不十分になっている。思い切って拡充し、リアルタイムで国と都道府県、市区町村が情報共有できる仕組みをつくることは待ったなしだ。