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五輪選手団の濃厚接触者、空港で特定へ 政府、方針一転

https://news.yahoo.co.jp/articles/b810be0ea1c2b97630eb47b55b42771a1e6abb8e

2021/6/26(土) 21:00 朝日新聞デジタル

 東京五輪・パラリンピック選手団の入国について、政府や大会組織委員会は、空港検疫で新型コロナ陽性者が判明した場合、濃厚接触の疑いがある同行者を速やかに空港内で特定する対応をとる方向で調整していることがわかった。 【画像】「お気持ち表明」の前例ある 宮内庁長官の発言、識者の考えるその意図  政府はこれまで、空港検疫で陽性者が確認された際の対応について「ホストタウンの受け入れ責任者が、責任を持って保健所と連携し、濃厚接触者に関する調査をする」(加藤勝信官房長官)などと説明していた。  実際、陽性者が出たウガンダ選手団は、濃厚接触者にあたるかどうかの調査を受けないままホストタウンの大阪府泉佐野市へ移動。そうした政府の対応には批判が集まっていた。  大会関係者によると、今後は空港検疫で陽性者が判明した場合、新たに設置する担当者が搭乗中の機内の座席状況などを確認し、濃厚接触の疑いがある同行者を特定する。特定された同行者は、新たな感染者や濃厚接触者を増やさぬよう滞在先まで専用バスで移動させる。その後、宿泊施設で隔離され、自治体の保健所が濃厚接触者かどうかを最終判断するという。  このほか、濃厚接触の疑いがある同行者を滞在予定の自治体には移動させず、組織委などが指定した宿泊施設で経過観察する案も検討されている。

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対策

1回で安心できず? コロナワクチン、効果はいつから? マスクなしに戻るのは…

https://news.yahoo.co.jp/articles/90d36fadc72ff2166c6c2597f115a919d1ae3306?page=1

2021/6/26(土) 6:10 大人んサー

 新型コロナウイルスワクチンの職域接種が6月21日から本格化し、医療従事者や高齢者だけでなく、若者や壮年層でも、1回目のワクチン接種を受けた人が増えてきています。日本で使用されているワクチンは一定期間を空けて2回目を打ち、しばらくしたら効き目があるとされるものですが、1回目のワクチンを打っただけで「もう、マスクなしで飲み会ができる!」と勘違いする人もいるようです。 【表】新型コロナウイルス用ワクチンの特徴  ワクチンの効果が出る時期や、マスクなしの生活に戻れる時期などの疑問について、医療ジャーナリストの森まどかさんに聞きました。

1回で十分な抗体できず

Q.日本で接種が進む2種類の新型コロナ用ワクチンについて、改めて教えてください。 森さん「日本では、ファイザー・ビオンテック社製(以下、ファイザー製)とモデルナ社製のワクチン接種が進んでいますが、どちらも『mRNAワクチン』といわれるものです。新型コロナウイルスの表面にある『スパイクタンパク質』の“設計図”のようなものを投与することで、体内でこのタンパク質が合成されて免疫反応を起こし、ウイルスに対する中和抗体が作られるという仕組みです。 2社のワクチンはどちらも筋肉注射で、一定の間隔を空けて2回、同じ製造元のワクチンを接種します。効能、効果、安全性についてはほぼ同様といえます。2回接種後に一定期間を経た後、発症を抑える効果は海外の臨床試験でファイザー製95%、モデルナ製94%とどちらも高い効果を示しました。イスラエル、アメリカなどでは一般への接種でも、発症を抑える効果が9割以上と報告されています。 主な副反応は接種部位の痛みや腫れ、発熱などですが数日で回復しています。重い副反応としてアナフィラキシーがあり、アメリカで2月に発表された論文では、ファイザー製で100万回につき4.7回と報告されていますが、治療によって全例が回復しています。また、ファイザー製の接種後に心筋炎などの症状が6月13日までに11例確認されたことが、厚生労働省から報告されました。アメリカでも少数ながら、同様の報告があります。現在、因果関係などを評価するための情報収集、調査が続けられています」 Q.1回目のワクチンを打っただけで安心してしまう人もいるようです。2回目を打って、その後、一定期間を経過した人もですが、マスクを外して会食してもよいのでしょうか。 森さん「日本でもワクチン接種が進んできましたが、接種した人でもしばらくは、基本的な感染対策を続ける必要があると考えられています。個人に対するワクチンの効果という点では、先述した高い効果は『2回接種が完了してから一定期間が経過した人』でのデータであり、1回だけでは、個人差はあるものの、十分な抗体ができないと考えられています。 医学雑誌『ランセット』掲載のイスラエルの報告では、1回接種のみでのワクチンの有効性は発症、感染、重症化のすべてで2回接種より劣るそうです。1回でも接種することで心理的な負担が軽減する人は多いと思いますが、その時点では十分な予防効果が得られていないと認識することが重要です。 また、『マスクを外しての会食』が可能になるには、個人だけでなく、社会全体にワクチン接種の効果が表れる必要があります。6月23日現在、日本で2回接種が完了した人の割合は8.66%で、完了していない人の方が圧倒的に多い状況です。 『接種しない』という選択をする人もいますし、既往歴などで接種できない人もいます。さまざまな人が集まり接触する場所では、接種した、しないにかかわらず、引き続き感染対策が求められます。なぜなら、ワクチンは高い感染抑制効果が報告されてはいますが100%ではないため、ワクチン接種後も感染する可能性はありますし、接種後に感染して、無症状や軽症で自覚症状がない人が感染を広げる恐れもあるからです。 さらに、ワクチンの効果がどのくらいの期間続くかも正確には分かっていません。変異ウイルス(変異株)に対して効果が低下する可能性もあるため、コロナ禍以前のように『マスクなしで、大人数で気兼ねなく会食』が可能になるにはもう少し時間がかかりそうです」 Q.2回目のワクチン接種から20日ほど経過していた香川県の男性が感染したとの報道もありました。 森さん「ワクチン2回接種後も発症するケースはあります。もともと、ワクチンで『100%』防げることはないため、20日後に感染することも考えられるのです。また、接種時期に感染していて無症状の場合、気付かずに接種して、数日後に感染が判明することもあり得ます。接種から抗体ができるまでには1週間から2週間かかると考えられており、接種直後、抗体ができる前に感染するということも考えられます」

「ノーマスクには2~3年」説も

Q.「ワクチンを打っても、マスクをしたり、飲み会をしてはいけなかったりするなら、副反応も怖いし、ワクチンは打たない」と思う人もいるようです。ワクチンを打つ意味は。 森さん「ワクチン接種の効果とリスクをどう捉えるかは個々の価値観ですし、誰かに強要されるものでもありません。ただ、“意味”を考える前提として知っておく必要があるのは、今回のワクチン接種は『感染症のまん延予防の観点から、緊急に実施するもの』であるという点です。予防接種法の『臨時接種の特例』に位置付けられ、接種を受けるよう努めなければならない『努力義務』があるとされています。 一般的に打つ“意味”はいろいろあります。感染した場合の隔離や、身近な人への影響をなるべく避けたいとワクチン接種の意味を感じる人もいるでしょう。重症化のリスクが高い高齢者は、ワクチンを打つことが『命を守る』ことに直結するともいえます。 社会全体では、接種率が高まることで社会・経済活動の制限緩和につながり、少しずつでも日常生活が正常化することが期待できますし、発症や重症化を抑えることで医療現場の負担を軽減し、新型コロナ以外の手術や検査、入院が延期されるといった、通常医療への悪影響がなくなることも大きな意味を持つと思います」 Q.「変異ウイルス(変異株)によってはワクチンの効き目が薄れる可能性がある」と国立国際医療研究センターのチームが発表しました。仮にワクチンの効果が低くなったとしても、打った方がよいのでしょうか。 森さん「現在、東京で流行の主体とされる『アルファ株(イギリスで最初に確認された変異ウイルス)』は、ファイザー製ワクチンの有効性に大きな低下はないと考えられています。感染力が強く、日本でも確認数が増え警戒されている『デルタ株(インドで最初に確認された変異ウイルス)』には、効果が若干低下するものの、2回の接種完了によって有効と確認されています。 南アフリカで最初に確認された『ベータ株』やブラジルで最初に確認された『ガンマ株』も効果の低下が指摘されていますが、ある程度の予防効果は保てるのではないかと考えられています。こうした報告を総合的に見ると、現在確認されている変異ウイルスを理由に接種を取りやめる必要はないと思います」 Q.マスクなしで暮らせるのはどういう条件が整ったときで、どのくらい先になりそうでしょうか。 森さん「『屋内でも屋外でも完全にマスクを着用しなくてよい』という状況は、どのくらいの人が免疫を持つ状態になるかに委ねられています。『2~3年かかる』という見解を示す専門家もいます。海外の状況を見ると、ワクチン接種率が40%を超えたあたりで流行が沈静化しています。日本は欧米より感染者の割合が低く、現時点で国民の約0.6%であることを考えれば、ワクチン接種率が50%くらいになれば流行が沈静化し、屋外ではマスクなしで暮らせるようになるかと思います。 日本でのワクチン希望者の数にもよりますが、年内には希望者への接種が一通り完了するのではないかと予想しています。免疫を持つ人が60%から70%を超えれば、いわゆる『集団免疫』の獲得を期待できると言われていますが、集団免疫の効果がどれほどか、まだ分かっていませんし、若い世代の接種率は高齢者ほどではないと予想されていて、集団免疫によってマスクを完全に外せるほどの高いワクチン接種率を達成するのは少々、ハードルが高いと思います。 とはいえ、高齢の家族がワクチンを接種していれば、年末年始の帰省や親戚の集まり、少人数での会食などは問題ないといえる状況にはなっているかと思います。まずは、不特定多数の人が交わる場所でのマスク着用、手洗い、換気などの基本的な感染対策をしていれば、ある程度制限なく生活できるという状況が年内に戻ってくることを願っています」

オトナンサー編集部

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社会問題

「私はファイザーだった!」声高に喜ぶ人の心理とは?イタリアでなぜ「アストラゼネカ」が不人気なのか

https://news.yahoo.co.jp/articles/61ce0191bcf9d09bf15637f9285ebcab850b3150

2021/6/25(金) 15:01 東洋経済オンライン

 イタリアで今、ワクチン接種がどんどん進んでいる。  人に会ったときの挨拶は、ちょっと前までの「今日って、何色ゾーンだっけ?」から「ワクチンした?」「ファイザー?  モデルナ?」に変わった。感染状況によって各地を赤、オレンジ、黄色のゾーンに分け、行動規制がしかれていたつらい日々は過去になりつつある。 【写真】ダウンロードした接種票と当日会場でもらった番号札  6月21日からはイタリアのほぼ全土がホワイトゾーンになり、夜間の外出禁止も、レストラン等の営業時間規制も解除された。

 そんな中、私もワクチンの第1回接種を受けた。外国人である私がイタリアで16カ月に及ぶコロナ禍を過ごし、ロックダウンを切り抜け、そして今、イタリア人たちに混ざって接種を受けたことは、なんとなく感慨深いものがある。 ■突然、接種スピードが上がった  今からほぼ半年前の12月28日、EU加盟諸国で一斉に始まったワクチン接種だが、イタリアでは4月になってもワクチンの入荷遅れや接種スタッフ不足、連絡ミスなどが連発し、接種は遅々として進まなかった。オックスフォード大学Our World In Dataによると、4月16日のデータでは二度の接種を「完了」していたのはイタリア全国民のたった7%というお粗末さで、EUを離脱したばかりのイギリスやイスラエルから大きく遅れをとっていた。

 ところが4月後半ごろ、ある日突然、という感じで接種スピードがアップし始めた。政府は1日50万人接種という目標を掲げながらずっと到達できず、メディアから散々たたかれていたが、その数字も5月26日にクリア、6月10日には58万5639人まで増大した。1回目の接種を受けた人は国民の50%を超え、接種を完了した人(2回接種済み、または1回接種タイプのワクチンを接種)は6月22日の時点で26.27%までになった(オックスフォード大学Our World In Data)。

 集団免疫が作れるという8割にはまだ遠いが、感染者数も重症者、入院者、死者ともにどんどん減少し、6月21日には1日の感染者数がついに495人に。これは去年の8月以来の低い記録となった。各地でOPEN DAYなどが企画され、予約なしでも接種が受けられたり、12歳以上~18歳までの子どもたちもどんどんワクチンが打てる体制になってきている。  私はといえば、超高齢者の予約が一段落した後にスタートした一般予約開始日に、ピエモンテ州の予約専用サイトを軽い気分でのぞいてみた。モノは試しと名前、生年月日などの必要データを入力してみたら、拍子抜けするほど簡単に予約ができてしまった。

 イタリアでは、公的な手続き関係は複雑で一筋縄ではいかないことがとても多いから、ワクチンのネット予約もさぞかし複雑だろうと覚悟していたのだが、始めてからものの5分ほどで手続き終了。「あなたの予約を受け付けました」という予約番号とともに、「接種当日に必要な書類」「接種会場までの公共交通機関の無料バウチャー」がダウンロードできるようになっていた。  本当のことを言えば、絶対に安全かどうかわからないものを身体に入れていいのか、という不安がないとは言い切れない。予約できちゃったのか、じゃあ、行こうかな。そんなのが正直な気持ちだった。いい加減と言われるかもしれないが、考えても、どんなに調べても、科学者でもない私には本当のところはわからない。ただわかっているのは、今はワクチンをしなければ前に進んでいけないこと、それだけだ。

 それから10日後、スマホに予約日時を知らせるSMSが届いた。6月14日18時10分、会場は自宅から車で20分ほどのところにある、トリノの老舗コーヒー・メーカー「ラヴァッツァ」本社とのこと。 ■アストラゼネカの恐怖 イタリアには「NO VAX」というワクチン絶対拒否派が国民の7.5%ほどいるそうだが、絶対拒否ではなくとも、できれば接種したくないという人はもっとたくさんいるだろう。  イタリアで使用されているワクチンは、ファイザー、モデルナ、アストラゼネカ、そしてジョンソン&ジョンソンの4種類(日本はファイザー、モデルナ、アストラゼネカの3種類が薬事承認されているが、アストラゼネカについては審議中)だが、毎日のように報道される、ワクチン接種による副反応や死亡事故のニュースを見聞きすれば、不安になり、接種をためらうのは当たり前だ。

 そんな不安の中でも、ダントツはアストラゼネカ製のワクチンに関するものだ。イタリアでアストラゼネカが承認され使用が開始された直後は、高齢者の治験データがないから55歳以上には使用しないということだった。  ところが40~50代の接種者であいついで血栓症が起き、死者も出た。すると今度は60歳以上の人にのみ使用すると180度方針が変わった。だが接種スピードが増していくにつれて、いつのまにか60歳以下も使用OKとなった。二転三転するワクチン政策、そして「ワクチンをして得られる安心と、ごく稀にしか起こらないワクチンによる被害を天秤にかけて考えてください」などという一か八か的な説明に、政府やEUに不信感を抱く人がどんどん増えていった。ごく稀だって、それが自分に起きないとは限らない。

 値段が安いこと、ファイザーやモデルナに比べて効果が低いこと、そして1回目と2回目のインターバルが28日以上84日以内と長すぎる(ファイザーは21日、モデルナは28日)のもアストラゼネカの不人気に拍車をかけていた。ワクチン接種に行ってアストラゼネカとわかると拒否して帰ってしまう人、自分の予約日が近づくにつれ、「アストラゼネカと言われたらどうしよう」と悩む人が私の周りにもたくさんいた。  イタリアでは基本的に接種当日、会場に行くまで何を接種されるかはわからないし、自分で選ぶこともできない。だからファイザーやモデルナの接種を受けられた人たちは、まるでブランド物を自慢するように「私はファイザーだった!」と声高に喜んでいた。

 そんなとき、アストラゼネカのワクチンを接種した女性が血栓症で死亡するという事故が起きた。健康体の18歳だったことを重く見た政府は、即座にアストラゼネカの使用をストップ。60歳以下への接種には今後アストラゼネカを使用しないと即時決定した。まだ一度も接種を受けていなかった60歳以下の人たちはホッとしたかもしれないが、すでに一度目の接種をアストラゼネカで済ませている人たちはどうするのだという大議論が巻き起こった。今のところ、違うワクチンを混ぜたくないという人にはアストラゼネカを許可し、そうでなければファイザー、またはモデルナで、ということに一応落ち着いている。

■そして私の接種日がやってきた  私は花粉やハウスダスト、犬猫の毛などにアレルギーがあって、喘息気味である。それで一応ホームドクターに相談してみると、「喘息があるなら接種24時間前と1時間前、接種後4日間抗ヒスタミン薬を飲みなさい」と指示された。とても忘れっぽい私は、前日からアラームをセットしてキッチリ服用した。だが接種前の問診で「アレルギーは薬品アレルギーのみ気をつける必要があるんです。花粉や犬猫は関係ないですね」と医師から言われがっかりすると同時に、ホームドクターへの情報の不徹底にあきれることになった。

 接種会場のLavazza(ラヴァッツァ)は、1895年にトリノで創業したコーヒー・メーカー。会社のイベントスペースを接種会場として提供したようだ。広い敷地に到着してみると、「入口」と「出口」に分かれていて、人の流れが交差しないようになっているのは、もはやコロナ時代の常識。  入口へ行くと数人が並んでいたが、10分もしないうちに建物の入り口に到着。そこで必要書類を持っているか、すでに記入してあるかのチェックを受けてから、受付ブースに案内される。待つことなく番号札をもらい、いよいよ待合室へ。

 距離を開けて40~50人ほどが座って待っている。ファイザーだと思い込んでいるけど、本当にそうだろうか?  アストラゼネカと言われたらどうする? という不安が一瞬頭をよぎる。  15分ほどで順番が回ってきた。ブースに入ると、年配の女性医師と若い女性アシスタントのような人が「大変お待たせして申し訳ありません、どうぞおかけください」と、とてもにこやかだ。イタリアの病院といえば、医療スタッフはみんな無愛想で、時には意地悪とも言えるほど雑な対応なことが多い。普段とのあまりの違いにびっくりすると同時に、緊張がすっとほぐれる。そして「シニョーラ(奥さん)は日本のどちら出身ですか?  へー、東京なんですね。死ぬまでにぜひ一度行かなきゃいけないと思っているところですよ」なんておしゃべりしながら、簡単な問診が始まった。

 そして「ファイザーを接種しますね」というドクターの一言。ファイザーだからといって副反応がないわけではないが、やっぱり肩の荷が少し軽くなった気分だ。注射はまったく痛くなく、さっと終わった。別の出口から接種後の待機室に案内される。15分待つ間に次回の予約表と、ラヴァッツァのコーヒーチケットをくれた。最近バールも普通に営業が再開されたから、帰りに一杯飲んで行こうかな、などと考えていたら、私の後ろに座っていた若い女性が具合が悪くなり、床に倒れこんだ。やっぱり何か起こる人には起こるんだな、と少し焦るが、私はなんともなく、15分後、無事帰途についた。

 翌朝、注射されたあたりがとても痛くて腕が上がらないが、それ以外は普通に元気に目がさめた。だが接種からちょうど24時間経った頃から、なんだか頭がふわふわし始めた。インフルエンザで高熱が出たのを解熱剤で無理やり下げている、そんな感じに似ただるさと力の入らない感じが丸2日間続き、そしてそれも消えた。 ■屋外でのマスク着用義務が解除される  6月に入り、真夏のような気温が続いている最近のイタリアで、ついに6月28日からは屋外でのマスク着用義務が解除されることになった(ただし密が発生する場所では屋外でも引き続きマスク着用義務)。

暑い時期のマスクはつらい。特に、もともとマスクをする習慣のない欧米人たちがマスクを早く外したいと思う気持ちは理解できるが、ワクチンを済ませてもすぐにマスクを外してはダメ、と専門家たちが口を酸っぱくして言っていたのを思い出す。ワクチンは発症と重症化を防ぐが、感染を防ぐかどうかははっきりわかっていない。他人に感染させることはありうるし、そもそも発症を防ぐのも100%ではないからと言っていたはずだ。今、増えつつあるデルタ変異株(インド株)に至ってはファイザーで79%、アストラゼネカなら60%まで効果が下がってしまうという(イルジョルノ紙)。

 せっかくワクチン接種を受けたのに、ちょっと先を急いだせいで再びパンデミック再燃なんて、絶対やめてほしい。

宮本 さやか :フードライター

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対策 社会問題

ワクチン接種が成功しているところは民間のサポートがうまく行っている~新しい公共を考える

https://news.yahoo.co.jp/articles/dbf4a25e8b02918fa0a68a19f60f27f8083f0f67

2021/6/25(金) 17:35 ニッポン放送

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(6月25日放送)に元内閣官房副長官で慶應義塾大学教授の松井孝治が出演。「新しい公共」について解説した。

「新しい公共」とは何か

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」

この時間はコメンテーターの松井孝治氏に、「新しい公共」というテーマについて訊く。 飯田)松井さんは、PHPから刊行されている「Voice」7月号に寄稿されていますが、このコロナ禍でさまざまな面が浮き彫りになりました。行政がどういう仕事をするべきなのか、あるいは我々にとって、どういう位置づけなのかということも議論になっています。そのなかで、政治家との関係等々でも疲弊している官僚の方々の苦境などが伝わって来ました。そこで「全体をどう変えて行くべきなのか」ということが議論されて来ましたが、松井さんは民主党が政権を担っていた時代、その前の野党側から政策を提言されていたころも含めて、ずっとこの問題に関わっていらっしゃいます。 松井)阪神淡路大震災のときに私は官邸に勤務していたのですけれど、初動が悪くて、皆さん一生懸命やるのだけれど、うまく立ち行かない。そのとき、学生がリュックを背負って来て、長靴を履いて現地に入り、救命救援活動を一生懸命やってくれたのです。反社会的勢力の方々ですら炊き出しをしていました。 飯田)そうでした。 松井)そのとき、私は官邸という権力の中枢にいて思ったのですけれど、国民の生命や財産を守るのは政治の役割だと言います。しかし、それですら人々の力を借りた方がいいし、人々は自分の行動が世の中の役に立っていると、しんどいけれども生き生きするのです。震災対応や災害ボランティアもそうですけれど、それだけではないですよね。 松井)学校の教育でコミュニティ・スクールというものがあります。学校と地域の人たちが、一定の権限を持って運営に参加するものですが、「先生方や教育委員会、文科省が悪い」と言っているだけではなくて、学校教育に自分たちができることで協力して行く。親御さんだけではなく、自分の子どもはとっくの昔に卒業してしまったというおじいちゃん、おばあちゃんもそうだし、若い夫婦でまだ子どもがいないという人もいらっしゃいます。そういうところで総合学習の手伝いをする。あるいは防犯ネットワークをつくって見守りをして、警察官のパトロールを補助するなど、自分たちができることをやろうとする動きが全国的にあるのです。 飯田)防犯のネットワーク。 松井)今回のワクチンもそうです。もちろん医師会の先生方は公共的な仕事ですが、うまく行っているところは、自衛官のご家族の方々が大規模接種会場の整備にボランティアで参加されるなどしています。官だけが社会のために役立つということではなく、人々は、「あるときは支えてもらうけれども、あるときは支える側に回る」ということを上手にオーガナイズできているところが、町で言うと栄えている。行政サービスや公共サービスが豊かになっているのです。 松井)行政や公務員だけが行政サービスや公共サービスをつくるということではなく、公共輸送も株式会社、または地域の第三セクターなどが一生懸命やっているわけですから、それを少し捉えなおす。「人の役に立つということが、自分のある種の充足感になるような社会をどうつくって行くか」。それがうまく行っている学校などは、進学成績までよくなっているのです。うまく行っている地域では、荒れている部分がなくなって行くのです。 飯田)人の役に立つということが。 松井)私がそうでしたけれど、22歳で大学を卒業して試験に受かった公務員の人たちが、一生支えるということではなく、一部の野党議員がしているように、その人たちだけに重しを全部被せていじめるということではなく、もっと民間の知恵のようなものをサポートして行く。そのような社会における公務員のあり方も、変えて行かなければいけない時期に来ているのだと思います。 松井)フルタイムの公務員だけがお役所仕事をやるのではなく、ワクチン接種がうまく行っている自治体のように、いろいろな方々が協力して「何ができるのか」を考えて行く。行政を提供する側と受ける側の垣根をなくすことが必要なのです。受ける側は提供する側に文句ばかり言っているのではなく、自分たちに何ができるかを考える。そして行政マンは、謙虚になって自分たちの仲間として受け入れて行く。 飯田)垣根をなくす。 松井)そこの感覚を変えて行くべきなのです。役人だけを叩いたり、一生懸命汗をかいている方を叩くだけではなくて、「自分たちに何ができるのか」という、ケネディ大統領の話と一緒ですよ。 飯田)まさにそれを思いました。自分たちに何ができるのか、してもらうのではなくてという。 松井)アメリカで、ドラッグストアの人などが集中的に研修を受けてワクチンを打つ側に回っているのは、彼らのよさがあるわけです。我々もいま、うまく回り始めているのはいいことですから、これを機に、公共のあり方を考えて行くべきです。「官を開く」という言い方を私はするのですが、「お役所を開いて行く」という感じで、もっと人々の協力を得るべきなのです。 飯田)野党などの国会対応で、「民間の人を入れる」ということは過去も検討されています。官僚や内閣人事局にいた人などと議論したりすることがあるのですが、国会対応で、ある程度の地位まで行くと答弁もしなければいけない。しかし、ここは民間の人にできるかというと難しいかも知れないと。松井さんが前にこの番組にご出演されたとき、国会対応は毎日株主総会で吊し上げられるようなものだとおっしゃいました。民間の人たちがそれに耐えられますか? 松井)なかなか耐えられない。あんなことをやっていたら有能な人は来てくれないですよ。誰かを叩いて溜飲を下げるようなことをやったって、それで人々が幸せになるならいいですけれど、なりません。「私は国会に出て答弁するようなことはできないけれど、自分のできる知恵を出せます」という人、「世界の情勢を知っているから、それをインプットします」という形で知恵を出してくれる人がいてもいいと思います。行政の現場で最近、PPP(官民連携)という概念もありますけれど、街づくりなどでは、お役所の人よりも地域の人の方が、実際の街づくりで商店街を再活性化することができるかも知れません。 松井)大阪の上方落語専門の寄席「天満天神繁昌亭」をつくったのは、天神橋筋商店街の理事長で瀬戸物屋さんをやっている、土居さんという方です。「かせぎができて半人前、つとめができて半人前、両方合わせて一人前」、要するに難波の商人は稼ぐだけではなく、「務め」を果たさなくてはいけないというのは、土居さんから教えてもらったことです。 飯田)務めというのは仕事の話ではなくて。 松井)そうです。例えば街づくりのために、何か役に立つようなことまでやらないといけない。自分の商売だけやればいいというものではない、それは野暮というものですよと。日本人には本来、その感覚があるのです。 飯田)近江商人にも世間よしというのがありますものね。 松井)そうです。三方よし。それをみんな持っているのです。近代国家を形成して、官僚を養成した人たちが国家を担うというのは、それ自体はいいことです。いいことだけれども、いま官僚だけに重荷を背負わせてしまって、ほとんど死にそうになっている。『ブラック霞が関』という本を書いて、役所を辞めてしまった千正くんという、とても素敵な相撲部出身の男がいるのですけれど、本当に繊細で優しい男で、彼は自分の身を投げうって役所の人たちがもっと生き生きと働ける環境をつくりたいと、自分の生涯をそれに捧げるという人です。 飯田)成功や光の芽のようなものを、1個1個大切にして行かないと、それをまた批判で潰すことをして行くとこの先は暗いですね。 松井)それと同時に役所の人たちも、もっと人々に交わるということをしないといけないですよね。もちろん高額接待は論外ですが、「みんな寄席に行け」と言いたい。人々がどこで笑い、どんな毒舌に頷いているのか、もう少し世間を知らないとダメだし、彼らに世間を知るだけの余裕を与えてあげないといけません。週末もなく、昼も夜もなく働きづめで叩かれて、心を病んで辞めて行く人をつくるような社会は幸せにならないですよ。 飯田)まさに千正さんもインタビューで答えていらっしゃったと思いますけれども、厚労省はソーシャルワーカーなどの現場の人たちのところに行って話を聞いて来て、それを政策に活かすという役所だから面白かったのに、いまはそれができないと。 松井)「それができるなら、いくら残業しても私たちは平気です」と彼は言います。そうではなく、叩かれて、ミス探しを徹夜でして、みんな心を病んで行くのです。「現場の悩みを聞いたり、相談に乗ったりするのであれば、私たちは休日だって働きますよ」と。あまり働かせ過ぎてもよくないけれど、そういう心意気を引き出すような社会や国をつくらないとダメだと思います。

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社会問題

接種後の副反応に備え? 解熱鎮痛剤の売り上げ増

https://news.yahoo.co.jp/articles/55a2f42dea9e8bf19df4f73d5d984836d7e7c82a

2021/6/25(金) 17:42 テレ朝NEWS

 ワクチン接種の拡大で解熱剤の売り上げが急増しています。  調査会社のインテージによりますと、高齢者のワクチン接種が本格化した5月半ば以降、解熱鎮痛剤の売り上げが増え始め、今月上旬には去年の約1.5倍になりました。  65歳以上の女性による購入は去年の5倍近くになったということです。  特にアセトアミノフェンを主な成分とする「タイレノールA」は4月と5月の出荷量が前の年の2.8倍に増えています。  厚生労働省はワクチンの接種による腕の痛みや発熱などについてアセトアミノフェンに限らず市販薬を服用できるとして、製品ごとに対象年齢や用法・用量を確認するよう注意を呼び掛けています。

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対策 社会問題

河野大臣“口先だけ上から目線”が招いたワクチン不足大混乱の落とし前

https://news.yahoo.co.jp/articles/7be87275507c76c9bb6eb7854ab9d664c39756fd

2021/6/25(金) 14:00 日刊ゲンダイデジタル

 菅首相がモーレツに旗を振って接種を急がせてきたのに、このザマだ。新型コロナウイルスワクチンは、自治体向けのファイザー製も、大規模・職域接種向けのモデルナ製も、ともに供給不足で現場が大混乱している。 河野太郎に垣間見えるのは「昭和の自分大好き歌謡」の系譜  自治体向けは週ごとの供給量が減少。茨城県は4割減だ。自治体の大規模接種会場の新規受け付けはすでに休止。職域接種については、25日午後5時で申請が一時休止となる。「不足」のアナウンス効果は、「なくなる前に打ちたい」と、逆に希望者殺到を招きかねない。 ■自治体も急がせドーカツ  ワクチン担当の河野行革担当相は、これまで何と発言してきたか。  職域接種を呼び掛けた2週間前の11日の記者会見では「ワクチンの供給は余裕があります」。自治体に対しては、接種率上位に傾斜配分をすると“上から目線”で、15日の会見では「自治体に在庫を積み増しても仕方ない。接種が遅い自治体は、1回クールを飛ばさせていただくこともあり得る」とドーカツしていた。  ところがワクチン不足となると言い訳ばかり。24日はテレビ出演で職域接種について、「あっという間に、ものすごい量の申請があった」と見通しの甘さを釈明。22日の会見でも「必要以上に申請しているケースがある」と企業や自治体のせいにし、今後は、「余分に申請されていないか精査する」。きちんと精査してこなかった政府の側に問題があるのではないのか。 「OECDで最下位レベルと日本のワクチン接種は大きく遅れていた。夏以降、五輪と衆院選があるため、菅政権はそれまでに接種を進めたいと焦ってドタバタ劇を生んでしまった。河野大臣は発信力が評価されているけれど、後先考えずに聞こえのいい話ばかり。それも不幸に輪をかけました」(法大名誉教授・五十嵐仁氏=政治学)  そもそもワクチン接種については、医療従事者→高齢者→基礎疾患のある人→一般という順序があったはずだが、五輪優先の菅首相のトップダウンで、医療従事者が終わらぬうちに、高齢者が前倒しになり、自衛隊による大規模接種も導入され、自治体接種との二重予約の混乱を招いた。その後、自衛隊会場は高齢者が集まらず、いまや接種券さえあれば誰でも予約できるというなし崩し。 「態勢は走りながら考えればいい」と漏らした政権幹部がいたらしいが、あまりにデタラメだ。

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対策 感染症ニュース

塩野義の国産ワクチン 年明け6千万人分供給可能

https://news.yahoo.co.jp/articles/599e924869a8e0422e976f933d39f92d578dc9e1

2021/6/26(土) 16:42 産経新聞

塩野義製薬が開発中の新型コロナウイルスワクチンを生産・供給できる量が、来年1月から年間最大6千万人分へ倍増することが26日、分かった。これまで「3千万人」としていた。手代木(てしろぎ)功社長が産経新聞のインタビューで明らかにし、「国産ワクチンを安定的に供給したい」と述べた。 塩野義のワクチンは現在、第1、2段階の臨床試験(治験)を国内で行っている。ワクチンの効き目などから供給量を拡大できる見通しになったという。さらに治験を進めて確認する。 同社は提携先である医薬品製造会社「ユニジェン」の岐阜県池田町の工場で生産設備を整備中。これまで年内に3千万人分のワクチンの生産体制を整えるとしていた。 また手代木氏は、最終段階の大規模な治験について「アフリカや東南アジアでの実施に向けて調整中」と明らかにした。 塩野義は国内でも千例規模の治験を検討している。これを踏まえ、一定の条件を満たせば承認を受けられる国の「条件付き早期承認制度」が適用されれば「年内の実用化が可能」としているが、並行して最終段階の大規模な治験を世界の流行地域で実施する。 塩野義のワクチンは「遺伝子組み換えタンパクワクチン」と呼ばれる。新型コロナの遺伝子の一部を基に昆虫細胞でタンパク質を培養して作る。すでにインフルエンザワクチンなどで実績がある技術だ。

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社会問題

ワクチン接種で一安心のはずが はからずも生まれつつある「新しい分断」

https://news.yahoo.co.jp/articles/ba4d9f07519179b4b2605fbbbd6c532cf04bf71f

2021/6/26(土) 16:05 NEWSポストセブン

 これでようやく一息つける。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種が具体的になったとき、これまで辛抱していた生活から抜け出せると希望を見た人も多いだろう。だが実際には、ワクチン接種をしたことでコロナへの恐れが増した人もいるようだ。ライターの森鷹久氏が、ワクチン接種によって生まれた新たな分断に直面させられている人たちの戸惑いをレポートする。 【写真】ワクチンを接種する河野太郎規制改革担当相

 * * * 「ほぼ2年会えていませんでしたので、今年の夏こそは、と子供たちも楽しみにしていたんです。両親はネットニュースなどでも取り上げられるような陰謀論に影響されている高齢者、というわけではないと思っていたので、ショックといえばショックでした」  神奈川県在住の会社員・末次純さん(仮名・40代)は、間も無くやってくる夏休みに、妻と子供二人を連れて九州の実家へ帰省を考えていた。新型コロナウイルスの新規感染者は減少傾向にあり、ワクチン接種も順調に進んでいる。念の為、帰省直前にPCR検査を受ける手筈も整え、首を長くして待つ「じいじとばあば」に会いに行こう、と子供達も喜んでいた。しかし……。 「両親は65歳以上で、自治体による1回目の摂取を受けました。受ける前までは、私たちの感染リスクが減る、と喜んでいたんですが、接種後の様子がどうもおかしい。何かあったのかと聞いてみると、ワクチン接種がまだの私や子供たちが来るのはちょっと怖いと言い出して。いや、気持ちはわかります。でも、接種前は『なんとか孫に会いたい』と言っていたので、なんか残念というか、表現できないモヤモヤが残ってしまった」(末次さん)  確かに、ワクチン接種したからといって100%、コロナに感染しなくなるわけではない。だが感染しにくくなり、万が一、感染しても重症化しにくくなるのだから、今までよりも人と会いやすくなるはずと周囲も期待していたのだ。ところが、ワクチンを接種したことで、接種していない人たちの高リスクが、接種済みの自分たちに悪影響を及ぼすのではと怖くなってしまったということなのだ。  コロナ禍における世界では、さまざまな場面で考え方の相違に端を発する「分断」らしき対立構造が明るみに出ている。若者は感染しても無症状で高齢者にうつす危険性が高い、だから若者は外に出るな、なんていう極端な論調などはその代表例だろうが、ワクチンを打った打たないでも、やはり「分断」とでも呼ぶべき何かが発生しているようなのである。

 千葉県北西部の高齢者介護施設でも、ワクチン接種済みの高齢利用者と、そこで働く未摂取の若い職員の間でトラブルが起きていた。施設職員の富田茜さん(仮名・20代)が打ち明ける。 「ホームを運営する医療法人で確保できたワクチンの量が少なく、まずは利用者と職員の一部が優先的に接種をしたんです。若い人を差し置いてごめんね、と涙ぐむ利用者もいて、私たちも頑張らなければと奮起していたんです」(富田さん)  ところが、利用者のほぼ全員のワクチン接種(1度目)が済むと、空気は一変したという。 「一部の利用者さんが、ワクチンを接種していない職員が怖いと言い始めました。懸命に感染対策をしていても、完全にバイ菌扱い。若い職員の中には、持病があったり、アレルギー持ちなので副反応が怖くて打てないという子もいるのに、そういった事情も受け入れてくれない。ワクチン接種が始まれば、みんなで安心できる、と思っていましたが現実は甘くありません」(富田さん)  高齢者への接種完了に目処が立ち、今後は若者に優先してワクチン接種を行うと発表している東京都新宿区などの一部自治体もあるが、ここでも「分断」が起きていたと話すのは、ワクチン接種のコールセンター関係者だ。 「若者を先に打って、一番金を生み出す中年世代はほっとくのか、というお叱りの声がちらほら聞こえてくるようになりました。以前は高齢者だけずるい、という意見も多かったのですが、変化が出てきました」(コールセンタースタッフ)  ワクチン接種は当初の想定を上回るスピードで進んでいると報じられており、政府も「希望者は全員打てる」と繰り返しアナウンスをするが、誰が先なのか、自分は損をさせられていないか、という不満が、あちこちで噴出している。確かに、接種が進めばいずれ消えゆくかもしれないが、これらを感情論だからと放置しておいてよいものだろうか。気持ちを無視した施策は、たとえそれが遂行されたとしても、コロナ収束後にも禍根を残すことにもなりかねない。社会不安に繋がりかねない不満を、今のうちに打ち消しておく術はないのか。

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感染症ニュース

東京で感染リバウンドの予兆 切り札はワクチン接種

https://news.yahoo.co.jp/articles/d360e84b6222fd5e8d45054f2ea6935734dbc551?tokyo2020

2021/6/24(木) 20:35配信 産経新聞

緊急事態宣言の最終日となった20日以降、東京都内では新型コロナウイルスの新規感染者が前週に比べ増加している。23日には5月28日以来の600人台となった。都は24日、感染状況を分析するモニタリング会議を開催。専門家からは「感染再拡大(リバウンド)の予兆が見られる」との懸念が示された。東京五輪開幕まで1カ月を切った中、都はワクチン接種の加速を柱に、リバウンドを押さえ込む構えだ。 繁華街で人出増 小池百合子知事が静養に入ってから初めて開催されたモニタリング会議。代理を務める多羅尾光睦(たらお・みつちか)副知事は「今が正念場だ」と強調しつつ、「組織として今までと変わらずコロナ対策に万全を期す」と述べた。 会議では、7日間平均の新規感染者数が418人(23日時点)となり、前回16日時点の376人から増加したことが示された。5月中旬以来、約1カ月半ぶりに増加に転じた上、繁華街では人出が増えているとのデータもあり、リバウンドの予兆が見られると結論付けられた。 都医学総合研究所社会健康医学研究センターの西田淳志センター長は会議後の取材で、主要繁華街での滞留人口が「前回(2度目)の緊急事態宣言前の水準に近くなっている」と説明。今後2週間ほどでどの程度人の流れを減らせるかが重要とした。 年末年始の感染第3波では、7日間平均の新規感染者数が今回同様の400人前後で3週間ほど推移した後、感染が拡大した。会議では、都内感染者のうち、インドで最初に確認された「デルタ株」が約8%を占め、前週の約3%から上昇したことも報告された。国立国際医療研究センターの大曲貴夫国際感染症センター長はこうした経緯を踏まえ「感染性の高い変異株の影響もあり、第3波を超える急激な感染拡大の可能性がある」と危機感を示す。 五輪本番までに これ以上のリバウンドを防ぐ切り札として、都はワクチン接種を加速させる方針だ。政府のデータによると、これまでに2回目のワクチン接種を終えた都民は少なくとも約99万人。都の人口約1400万人の約7%に相当する。 「イスラエルのデータをみると、ワクチンの1回目接種が人口の40%を超えると(感染者数は)下がる。2回目接種が40%を超えるとさらに減る」。東京iCDC専門家ボードの座長で、東北医科薬科大の賀来満夫特任教授は会議後にこう説明した上で、「接種割合が40%くらいになるのは、感染状況が落ち着くひとつの目安になるのではないか」と語った。 都内では市区町村の会場や職場、大学などで接種が進む。都は7月中に大規模接種会場を約10カ所開設する予定だが、さらに十数カ所増設する方向で場所や打ち手などを調整中だ。7月末までに都民の30%弱が2回目の接種を済ませることを目指している。 「小池知事がよく言うように、ワクチンはこの状況の〝ゲームチェンジャー〟だ。五輪本番までにワクチン接種を加速させ、何とかリバウンドから逃げ切りたい」。都幹部はこう語った。

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感染症ニュース

RSウイルス患者 過去最多 乳幼児中心に流行 重症化も

https://news.yahoo.co.jp/articles/338e010f1092f5f4f04fcb69d6308746d0ccba23

2021/6/25(金) 6:46配信 FNNプライムオンライン

乳幼児を中心に流行するRSウイルスの患者数が、東京都で急増し、過去最多となった。 都内では、4月半ばからRSウイルス患者が急増し、14日の週に入り、都内の医療機関に報告された患者数は、調査が始まった2003年以降、過去最多となった。 RSウイルスは、風邪に似た症状で、多くの場合は軽症だが、感染力は強く、1歳未満の乳児の場合、重症化するおそれもある。