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北播磨総合医療センターの前病院長、公務中に新型コロナ感染で死亡 公務災害に認定

https://news.yahoo.co.jp/articles/632891b80853134ecfd17d18b38524a3f237d020

7/28(火) 5:00配信 神戸新聞

 今年3月、医師や看護師ら4人が新型コロナウイルスに感染した北播磨総合医療センター(兵庫県小野市市場町)で、前病院長で神戸大名誉教授だった横野浩一さん=当時(72)=が公務中に同ウイルスに感染し、死亡したとして、地方公務員災害補償基金兵庫県支部が公務災害に認定していたことが分かった。新型コロナウイルスに関して、6月に全国で初めて公務災害が認められた公務員の一人という。 【写真】「心から愛しています」横野さんがラインで家族に伝えた最後の言葉  神戸新聞の取材に、遺族が明らかにした。認定は6月5日付。  横野さんは3月5日に外来で患者の診療をした後、同6日に発熱して9日に入院。10日にPCR検査で陽性が判明した。肺炎を起こすなど重症化したため神戸市内の病院に転院し、治療を続けたが、4月25日に亡くなった。  長女の伏谷由佳さん(36)=大阪府=は「当初は、父が病院に感染症を持ち込んだとされ、風評被害も受けたが、仕事中に感染したとして公務災害が認められてほっとしている」と話している。死亡時は死因を明らかにしていなかった。  横野さんは老年医学の権威。神戸市出身で1997年に神戸大医学部教授となり、2009年からは同大副学長を務めた。13年には三木市民病院と小野市民病院の統合で誕生した北播磨総合医療センターの初代病院長に就き、地域の高度急性期医療の確立に尽力した。(小西博美)

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感染症ニュース

新型コロナ、19年夏に発生していた可能性 研究

https://www.jiji.com/jc/article?k=20200610040179a&g=afp&utm_source=yahoo&utm_medium=referral&utm_campaign=link_back_edit_vb

2020年06月10日15時40分 時事ドットコムニュース

【ワシントンAFP=時事】中国・武漢市内の病院の訪問者数、および新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状に関する同市からのインターネット検索数の急増から、2019年8月には新型コロナウイルスの流行が始まっていた可能性があることが分かった。米ボストン大学とハーバード大学の研究チームの予備調査で示唆された。(写真は資料写真)

米コロナ、8月下旬に「第2波」 10月までに死者17万人―米大予測

 査読のある専門誌にはまだ掲載されていない今回の研究論文は、比較的新しい分野である「デジタル伝染病学」に基づいている。
 ボストン大のイレーン・ゾイジー氏率いる研究チームは、2018年1月から2020年4月に撮影した武漢市の衛星写真111枚を分析。また、中国のインターネット検索エンジン百度で特定の症状が検索された頻度も調べた。
 研究チームによると、武漢市内の病院の駐車場に止められた車の数が「2019年8月から急増し始め」、その数は「2019年12月にピークを迎えた」という。
 また百度については、「せき」の検索数は例年のインフルエンザの流行に合わせて増加していたため、よりCOVID-19に特有の症状とされる「下痢」の検索数を調べた。この結果、8月に増加がみられたことが分かった。これはこれまでのインフルエンザの流行時期にはみられなかった現象であるとともに、せきの検索データとも異なったという。
 COVID-19では呼吸器の症状が最も一般的とされているが、今回の研究は下痢が「市中感染において重要な役割を果たした可能性がある」と示唆している。
 研究チームは、今回のデータが新型コロナウイルスと明確に関連していることを確認することはできなかったが、別の研究結果を支持するものであると結論付けている。著者らは「今回の調査結果は新型コロナウイルスが中国南部で自然発生し、武漢市で集団感染が起こった時には既に広まっていた可能性があるとする仮説を裏付けるものである」と指摘している。【翻訳編集AFPBBNews】

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感染症ニュース

デング熱、空前の大流行 コロナ影響か シンガポール

https://news.yahoo.co.jp/articles/867ca7530a1a1baa59c0af8ca324f1bc351d4fab

7/27(月) 7:13配信 時事通信社

 【シンガポール時事】新型コロナウイルスの感染拡大が続くシンガポールで、熱帯感染症のデング熱も大流行し、感染症の「二重苦」に見舞われている。 【写真特集】デング熱  医療現場への負担は重く、政府は両にらみで対策に当たる。デング熱流行には新型コロナも影響したようだ。  国家環境庁は「今年のデング熱感染者数は2013年に記録した過去最多(2万2170人)を上回るだろう」と警告した。高熱や関節痛を発症し、重篤化すると死に至る。死者は過去最多の25人を超える勢いだ。  気温が高めでウイルスを媒介する蚊が繁殖しやすかったほか、新型コロナもデング熱まん延を助長。人口約570万人の小国で、新型コロナ感染者は累計5万人規模に上る。「コロナ対策で多くの人が在宅勤務となった結果、蚊に刺される機会が増えた」との指摘がある。作業が休止した建設現場に水たまりができて蚊が繁殖した可能性もある。  政府はデング熱対策として、殺虫剤散布を拡大。今月15日からは蚊の繁殖を見逃した世帯や建設事業者への罰則を強化した。特殊な細菌に感染させた雄の蚊を放つ作戦も展開している。交配した雌の卵のふ化を妨げる効果があるという。  ある医師は、インフルエンザの流行やヘイズ(煙害)も発生すると「四重苦」となり、医療現場が危機的に逼迫(ひっぱく)すると警戒を呼び掛けている。 

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人々(新型コロナに関連して積極的に発言する方々)

藻谷 浩介(もたに こうすけ)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%BB%E8%B0%B7%E6%B5%A9%E4%BB%8B

Wiki

藻谷 浩介(もたに こうすけ、1964年6月18日 – )は、日本総合研究所調査部主席研究員、日本政策投資銀行地域企画部特別顧問(非常勤)、地域エコノミスト。山口県周南市出身。

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コロナの死亡率「世界でこんなに違う」藻谷氏の考察

https://news.yahoo.co.jp/articles/c39efcac0ab073b2b9d123d20b69ab3f9da69538

7/27(月) 9:30配信 毎日新聞

 国ごと、地域ごとの感染状況に著しい差のある、新型コロナウイルス。加えて注目されるのが、死亡率(=陽性判明者数に対する死亡者数)にも、場所によって極端な違いがあることだ。このウイルスの、本当の怖さはどのようなものなのか。地域エコノミストの藻谷浩介さんが読み解きます。【毎日新聞経済プレミア】  ◇「Go To キャンペーン」は大丈夫か  新型コロナウイルスの感染は、地球規模で拡大中である。毎日新たに陽性と判明する人の数は、20万人を超えるようになった。ちなみに、その3分の1にあたる6万人以上が米国民だ。日本国内でも、これまでで最悪だった4月中旬と同程度まで再び増加している。  そんなところに、東京都の発着を除くとはいえ、「Go To キャンペーン」など仕掛けて大丈夫なのだろうか。官邸の発想を代弁すれば、最近の陽性判明者には重症化しにくい若い世代が多いこともあり、全国を見渡して考えれば医療機関にはまだまだ余裕がある、ということなのかもしれない。入院者数(ホテルなどへの隔離含む)は、一番多かったゴールデンウイークのころの3分の1で、しかも多くの県ではゼロか数人だ。毎日の新規陽性判明者数も、人口当たりに直せば世界平均よりはるかに低く、主要7カ国(G7)の中では引き続き最低水準なのである。  他方で、この機会に大都市の接待型飲食店を訪れた客が、地方にウイルスを持ち帰る危険は否めない。それに次ぐのが、大都市からの客が地方の接待型飲食店にウイルスを持ち込む危険である。そこに実効的な歯止めをかけないまま観光交流を促進することは、3月中旬に欧米からの帰国者を隔離せずに家に帰してしまったのと同様、後々振り返って政府の自爆行為だったとされるかもしれない。  ただ、6月末から新規陽性判明者数が再び増加しているのに、死亡者数の累計は、1000人直前でとどまっている。4月の場合、中旬に陽性判明者が急増し、下旬には死者数も急増を始めたのだが、現在は、感染者に若者が増えていることもあり、まだそうした連動は見られない。  ◇世界各国の死亡率に著しい差  そこで図では、世界の各国の最新状況を比較してみた。横軸に人口100万人当たりの陽性判明者数の累計を取り、縦軸に同じく人口100万人当たりの死亡者数の累計を取る。国により著しい水準の差があるので、両軸とも対数目盛りとした。一目盛りごとに桁が1、10、100、1000と上がっていく。  ジョンズ・ホプキンズ大学のデータを見ていると、陽性判明者増加から死亡者増加までは1~2週間のタイムラグがあるので、陽性判明者数累計を6月27日時点、死亡者数累計を7月11日時点と、2週間ずらした。後者を前者で割ると死亡率が試算される。図には、死亡率0.1%の水準、1%の水準、5%の水準、10%の水準を、斜めの線で示している。  図のとおり、死亡率には十数%から0.1%未満まで、極端な差がある。だが、陽性判明者数の大小と死亡率の高低には、明確な関係がない。たとえば、陽性判明者数が多い中にも、死亡率の高い国、低い国がある。しかしどの国が世界のどの地域に属するかという区分を加えると、地域ごとにある程度まとまった傾向があることが見えてくる。  日本は図の中央やや左にあるが、目盛りを対数ではなく通常の表示にすれば、左下に張り付くことになる。右上に行くほど、数十倍増しで事態は深刻だ。日本の死亡率は5.4%と試算される(陽性判明者数と死亡者数のカウント時点が、2週間違うことに注意)。ちなみに米国も同じく5.4%で、ドイツが4.7%。世界平均は5.7%だ。  ◇欧州の死亡率は高く、湾岸諸国は低い  図の右上には欧州の旧西側諸国が固まり、そこに米国など南北米州の一部の国が交ざる。英国やスウェーデン、イタリア、フランス、スペインなどでは、先進医療体制を持ちながら、死亡率は10%前後と高い。理由は、医療崩壊というよりも介護崩壊だろう。早い段階に、おそらく低賃金の介護関係労働者を介して介護施設にウイルスが侵入したことが、死者数を急増させた。  それに対しペルシャ湾岸諸国では、感染拡大が深刻な割に死亡率は低い。当特別連載の第6回で書いた通り、外国人建設労働者の寮などでウイルスが蔓延(まんえん)しているが、頑健な若い男性が中心であるためか、亡くなる人は少なめだ。もっと極端なのがシンガポールで、死亡率が0.1%を大きく切っている。本当にそこまで低いのか、さすがに筆者には疑問に思える。  米国、カナダ、ブラジル、メキシコなど、南北米州には感染拡大が急速に進み、かつ死亡率も高めの国が目立つ。これらでは、大都市の貧困層をウイルスが直撃しているものと懸念される。同じ都市貧困問題は、アフリカでも深刻なはずだが、検査体制の問題もあるのだろう、図の右上には出てこない。例外が、アフリカでは相対的に豊かな南アフリカで、かなり右上に上がってきた。他にも、PCR検査(遺伝子検査)が行き渡ればこれくらいの位置にくる国があることだろう。  ◇ポイントを絞った自粛とは  死亡率に立ち返れば、日本の水準は世界平均や米独に近いわけだが、検査率が相対的に低く、未発見の無症状感染者や治癒者も多いはずで、本当はもっと低いのではないか。実態はどの程度なのか。  一つの参考事例は、横浜港に停泊していたクルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号の数字だ。乗客乗員3711人の全員が検査を受け、陽性判明者は20%、発症者は10%。死亡者13人は、陽性判明者の1.8%だった。  同船の重症者の受け入れを全国の病院が渋った当時に比べ、現在では各地に治療のノウハウが蓄積している。また船内で確認されたウイルスと、現在日本の市中にあるものでは遺伝子に変異が生じているが、最近の研究では、新型コロナの変異は毒性の違いを生んでいないという。乗客の多くが高齢者だったことも考えれば、若者も交ざる一般市中での本当の死亡率も、同じく2%を超えないだろう。  とすれば今後の日本では、検査が行き渡るほど死亡率は今の水準から下がる。高齢者の多い一般病棟や介護施設へのウイルス侵入を防ぐことができれば、陽性判明者がさらに増えても、死亡者は以前ほどは増えないという状況が続くのではないか。しかしそこに油断せずに、だが過度に怖がらずに、他人同士が密集した中では話さないなど、ポイントを絞った行動自粛を続けていくことが、当面の間、重要であり続けるだろう。

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医療機関としては全国初のコロナ倒産 岸本整形外科医院(岡山)が破産申請

https://news.yahoo.co.jp/articles/428179ce58b80944581da2c81780d498a882e014

7/27(月) 14:01配信 帝国データバンク

新型コロナ感染拡大の影響で外来患者が減少。4月以降の収入高は前年同月比約20%ダウン

 岸本整形外科医院(TDB企業コード:610332109、個人経営、岡山県真庭市久世2829、経営者岸本真氏)は、7月21日に岡山地裁津山支部へ自己破産を申請した。    申請代理人は、石川敬之弁護士(岡山県岡山市北区弓之町10-20 テミス弓之町2階、つばさ法律事務所、電話086-223-5250)。    当医院は、1965年(昭和40年)9月創業の診療所。地域住民を対象に、整形外科・リウマチ科・リハビリテーション科の診療科目で事業を運営してきた。98年4月に現院長が事業を承継、2014年12月度には年収入高約1億8000万円を計上していた。    しかし、その後は慢性的な看護師不足を解消できず有床診療所としての運営を諦め、近年は外来患者に対する診療のみに切り替えたため、2019年12月度の年収入高は約1億円にまで減少、病院施設・設備に対する借入金が重荷となって厳しい資金繰りを余儀なくされていた。こうした中、今年3月以降は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて外出を控える動きが加速したため、外来患者の診療件数が減少。院長の岸本真氏によると、4月以降の収入高は前年同月比で20%程度ダウンし、事業の継続が困難な状況に陥ったという。    負債は、債権者約26名に対して約3億3000万円。  なお、医療機関としては全国初の新型コロナウイルス関連倒産となった。

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人々(新型コロナに関連して積極的に発言する方々)

二木芳人(にき よしひと)

HMV&BOOKS

https://www.hmv.co.jp/artist_%E4%BA%8C%E6%9C%A8%E8%8A%B3%E4%BA%BA_200000000594753/biography/

1976年川崎医科大学卒業。1978年川崎医科大学呼吸器内科入局、米国Minnesota大学留学。1982年川崎医科大学呼吸器内科助手。1983年川崎医科大学呼吸器内科講師。1988年~1990年米国New York Memorial Sloan‐Kettering Cancer Center留学、川崎医科大学呼吸器内科講師。2006年倉敷第一病院呼吸器センター副センター長、11月より昭和大学医学部臨床感染症学講座教授
レジデントのための感染症の診断・治療』より

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日本のコロナ死亡者数はなぜ少ない? BCGに続く「ファクターX」もう一つの有力候補

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200727-00039188-bunshun-soci

7/27(月) 6:01 Yahoo!ニュース 文春オンライン

 世界を恐怖に陥れた新型コロナウイルスだが、その被害の大きさは国や地域によって差がある。

【画像】「ファクターX」に注目する山中伸弥教授

 感染者数が400万人を超えてなお拡大を続けるアメリカや、170万人を超える感染者を出しながらも「経済優先」を宣言した末に大統領自身が感染してしまったブラジルのように、深刻な被害を受けている国がある(ブラジルの7月25日時点での感染者数は228万7000人)。

 しかしその一方で、日本や韓国、タイ、台湾、ベトナムのように、今のところ比較的軽微な影響で推移できている国や地域もあるのも事実だ。

 京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長は「文藝春秋」6月号で、日本人に感染者数や死亡者数が少ない背景には、まだ解明できていない要因「ファクターX」があるはずだ、と述べて話題になった。

 この意見に賛同する東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授は、同僚で厚労省クラスター対策班の押谷仁教授の話や世界中で日々発表される論文や報告、さらには信憑性のあるブログなど、あらゆる最新の情報を元に、「ファクターX」は何なのか――を検証した。

「国によってこれほど違うのは、公衆衛生的な努力だけではなく別の要因があるはず」

 と考える大隅教授が、まず興味を持ったのが「BCG」だった。

BCG推奨国では死亡者数が少ない

 結核予防のために接種するこのワクチンは、日本では1951年に施行された結核予防法により、いまでは生後1歳未満での接種が推奨されている。

 大隅教授が最初にこの説を目にしたのは、あるブログだった。そのブログ開設者・JSato氏は「BCGの接種が行われている国では感染の広がりが遅い」と指摘する。

 これを見た時点では半信半疑だった大隅教授だが、独自に調べてみると、新型コロナウイルス感染症による死亡例が多いスペイン、イタリア、フランス、アメリカは確かにBCG接種に積極的ではなく、逆に死亡者数の少ない中国、韓国、日本はBCG推奨国だという事実に行きあたった。

 しかも、たとえば同じヨーロッパで隣接する国同士でも、BCGへの対応の違いで死亡者数に大きな差が出ていることも見えてきたのだ。BCG接種プログラムを持たないドイツでは人口100万人当たり107人の死亡者が出ているのに対して、東隣のポーランドの死者数では同じ条件で37人と圧倒的に少なかった(人数は6月25日時点、以下同)。

「BCGワクチンで免疫が強化される」という報告

 同様のことはスペインとポルトガルの間でも見られる。100万人あたりの死亡者数は、BCG接種プログラムを持たないスペインの606人に対して、国境を接する隣国ポルトガルは151人と顕著な差が見られたのだ。

 BCGと新型コロナウイルス感染症とのあいだに相関関係が見られることは分かった。しかし、なぜ結核菌という「細菌」を対象としたワクチンが、新型コロナという「ウイルス」に効果を示すのか。

 さらに調査を続けた大隅教授は、オランダの研究チームが見つけたある事象に辿り着く。BCGワクチンを受けた人の血液を調べたところ、免疫細胞にある「増強」を指示するスイッチがONになったままだった、という報告だ。子どもの頃にBCG接種で強化された免疫が、その後も高い状態で維持する仕組みが働いている可能性を示唆するもので、発見したオランダの研究チームはこの仕組みを「訓練免疫」と名付けている。これが正しければ、日本をはじめとするBCG推奨国での新型コロナによる重症化率が低いことの説明が付く、と大隅教授は指摘するのだ。

もう一つの有力候補「ワルファリン感受性」

 もう一つ、大隅教授が興味を持つファクターXの有力候補に、「ワルファリン感受性」がある。ワルファリンとは血液を固まりにくくする作用を持つ薬で、世界的に使用されている。

 しかしこのワルファリン、国や地域によって効果の出方に差があることが以前から指摘されてきた。大雑把に言えば、アジア系の人には効きやすく、アフリカ系の人は効きにくい。同じアジアでも日本を含む東アジア系は最も効きやすく、南・中央アジアの人には効きにくい。ヨーロッパの人の効き方は、東アジアとアフリカの中間くらい――とされている。

 この傾向が、新型コロナの重症化率の傾向と重なるのだ。

 ワルファリンの効き方は、遺伝子によって左右される。つまり、ワルファリンが効く遺伝子と効きにくい遺伝子があり、これが新型コロナの重症化に何らかの関与をしている可能性が浮上してくるのだ。

 大隅教授は「大胆な推測」としてこう述べる。

「ワルファリンが効きやすい遺伝子のタイプの人は、ワルファリン服用の有無にかかわらず、血栓ができにくい体質を持っており、このことが新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぐことに繋がっているのかもしれない」

「ファクターX探し」は世界中の研究者が取り組んでいるが、現状では「相関関係」であって「因果関係」までは到達していない。最近では「結局のところ、最大のファクターXはマスク着用率の差なのでは?」という意見も増えてきた。しかし、大隅教授は「生物学的要因」の追及をあきらめない。生物学的なファクターXが明らかになれば、予防法や治療法の開発に役立つことは明らかだからだ。

ファクターXの存在が免罪符にはならない

 しかし大隅教授はこうも言う。

「BCGやワルファリン感受性がファクターXだったとしても、それは免罪符にはならない」

 国や地域、人種などという大きな括りでの特徴はあるにせよ、感染するか、重症化するかは人それぞれ。最終的には、一人ひとりが感染しないように注意することに勝る取り組みはないのだ。

 公衆衛生の学者は「木を見ずに森を見る」ことが仕事だが、森を構成する木、つまり、社会を構成する人間は、たとえ周囲の人たちは元気でも、自分が感染してしまったのでは意味がない。その意識を確かに持った上での知的好奇心として、ファクターX探しに注目すべきだろう。

 なお、「文藝春秋」8月号および「文藝春秋digital」掲載の「 ファクターXを追え! 日本のコロナ死亡率はなぜ低い 」では、BCGワクチンの“株”による効果の違いや、かつて東北大学が行った介護施設におけるBCG接種と肺炎発症率の関係など、大隅教授が論拠とする調査や研究の詳細も紹介されている。

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新型コロナが弱毒化しているという根拠はない

https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200726-00189953/

忽那賢志 | 感染症専門医 7/26(日) 12:27

この記事は図を多用して解説されています。ぜひ参照元をご覧ください。

東京都を中心に新型コロナ患者数の増加が止まらない状況が続いています。

国内の感染者数は3万人を超え、新規感染者数も減る気配がありません。

一方で、感染者数は増え続ける中で重症者数や死亡者数が増えないことについて「ウイルスが弱毒化しているため」あるいは「夏は免疫力がアップするから」だという言説が散見されますが、今のところは特に根拠はありません。

根拠のない楽観論に惑わされず、必要な対策を続けていきましょう。

入院者数は増えているが重症者数は増えていない

確かに現在の入院患者数の1105人、そして重症者数16人となっており入院者数と比べても重症者数の数は多くありません。

例えば緊急事態宣言時のピーク時には入院者患者数1413人に対し、重症者数は105人となっていました。

比率からすれば重症者数は今は少ない状況と言えます。

しかし、これをもって「ウイルスが弱毒化した」と言えるのでしょうか?

結論から言うと、言えません。

以下にその理由を述べます。

第1波では診断されていなかった軽症例が診断されている

これまでに指摘されているように、第1波ではPCR検査体制が十分に整備されていませんでした。

第1波では、感染者数の増加に検査数が追いつけず、ピーク時には検査陽性率が30%を超えていました。

この時点での1日当たりのPCR検査数は320件と、患者数の増加に追いつけていない状況でした。

つまり、新型コロナに感染しているのにPCR検査が実施されずに診断に至らない事例が相当数あったものと考えられます。

軽症例については当時「4日ルール」などもあり検査の敷居がやや高かったため、重症例の方が優先的に診断されていた実態があります。

おそらく第1波のときも若者を中心に軽症者や無症候性感染者はたくさんいたのでしょう。

さて、現在はと言いますと、1日当たりのPCR検査数は3600件と10倍ほどに増加しており、検査陽性率も6%台を維持しています。

つまり第1波と比較すると、軽症例を含めて感染者が適切に診断されているものと考えられます。

第1波では氷山の一角しか診断できていかなった新型コロナが、今では検査体制の強化によってもう少し感染者の全体像が見えるようになってきている状況と考えられます。

これが、第1波と比べて感染者全体に占める重症者数が少ない理由の一つです。

極端な例では、ベトナムは現在までに400例以上の新型コロナ症例が診断されていますが、これまでに死亡者はいません。

これは、軽症例や無症候性感染者も徹底的に診断を行い、速やかに隔離をしていることから、重症化しやすい高齢者などに感染が広がらず封じ込めができているためです。

当然ですが、ベトナムの新型コロナウイルスが弱毒化しているわけではありません。たぶんベトナム人は誰もそんなこと言っていません(ベトナム人全員に聞いたわけではありませんが)。

重症者は遅れて増加してくる

2つ目の理由は重症化のタイムラグです。

第1波を振り返ってみますと、新規患者数と重症者数のピークには約2週間のタイムラグがあることが分かります。

これは、しつこく毎回言っていますが、新型コロナの特徴的な経過によるものです。

新型コロナウイルス感染症は発症してしばらくしてから急に悪化します。

典型的には、発症から7~10日経ってから悪化してきます。

新型コロナ患者の多くは、発症から1週間前後で診断されていますが、高齢者や基礎疾患のある人はより短期間で診断される傾向にあるため、重症者が増えてくるのは診断時よりも後になります。

つまり、重症者のピークは今よりも確実に遅れてやってきます。

今、重症者数や死者数が少ないのは、まだ重症化する人がしていないだけであり、これから重症者や死亡者は遅れて増えてくるものと思われます。

重症化しやすい年齢層の患者数も、若い年齢層から遅れて増えてきている

今も感染者の中心は20代・30代の若い世代ですが、全体的な患者数の増加に伴い高齢者の感染者も増えてきています。

重症化するリスクの高い60代以上の感染者だけの推移を見ても、明らかに感染者は増加しています。

先程のグラフ「7月8日時点の国内における年齢別の新型コロナ患者の致死率」によると、60代の4.9%、70代の14.6%、80代以上の28.7%の方が亡くなっています。

今後、重症者数や死者数が増加することは避けられないでしょう。

この状況がこのまま続くとどうなるでしょうか。

東京と同じ様に、当初流行の中心が若者であったフロリダの状況が参考になるかもしれません。

フロリダ州では6月から流行がさらに加速し、7月に入ってからは1日平均10000人以上が新型コロナと診断されています。

当初、流行の中心は若い世代であり、症例が増加しても死亡者は増えていませんでした。

しかし、高齢者の感染者が増加するにつれ、死亡者も増加傾向にあり、現在は1日に100人以上の方が亡くなっています。

東京都で人工呼吸器を使用している新型コロナ患者は7月16日から上昇傾向に転じました。

今後、しばらくは増加が続くものと考えられます。

このまま重症者数がどこまで増え続けるのかは私たちの行動にかかっています。

第1波のときよりも治療法が確立してきている

最後にもう一つ、第1波のときとの大きな違いがあります。

それは現在は新型コロナの治療法がある程度確立してきているからです。

例えば、第1波のピークが過ぎた5月7日に国内ではレムデシビルという抗ウイルス薬が使用可能となりました。

これはランダム化比較試験というエビデンスレベルの高い臨床研究で効果が証明された治療薬です。

また、これに加えて、デキサメサゾンというステロイド薬も生存率を改善させることが分かりました。

新型コロナで起こる凝固異常についての理解も進み、抗凝固薬も使用されるようになってきました。

こうした治療の進歩によって重症化する患者が減っている可能性は十分にあるでしょう。

実際に診療をしていて、これまでは人工呼吸管理になっていたようなハイリスク患者が、早期に治療を開始することで人工呼吸管理を回避できるようになってきたという実感があります。

新型コロナウイルスが弱毒化している根拠はない

というわけで、現時点で重症者数が少ないのは、

・第1波のときよりも軽症例を含めて診断されている

・ハイリスク患者が重症化するのはこれから

・治療法が確立してきている

ためであり、新型コロナウイルスが弱毒化しているからではありません。

現時点では新型コロナウイルスが弱毒化している科学的根拠はありません(ウイルスは常に変異しますので今後その可能性はあります)。

弱毒化してるから感染しても大丈夫と思っていると、自身が重症化したり大事な家族に感染を広げることになりかねません。

また、感染し回復した後も後遺症で悩まされている方も多くいらっしゃいます。

決して「感染しても大丈夫」な感染症ではありません。

もう半年以上コロナと戦い続けて、皆さん疲れが出ていると思いますが、引き続き適切な感染対策を続けていきましょう。

最後にメディアの方へのお願いです。

現代社会では病院経営やビジネスの専門家が小学生の自由研究のような「ぼくのかんがえた、さいきょうのコロナりろん」を思いつきで述べることは誰にも止められません。

しかし、こういう根拠薄弱な理論を視聴率目当てにメディアが取り上げてもてはやすのは害でしかありません。

メディアにはしっかりと科学的吟味を行った上で、公益に資する放送を行っていただきたいと思います。

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対策 関連知識

電機メーカーが“本涼”発揮、「着るクーラー」新製品続々

https://news.yahoo.co.jp/articles/2c2c99e3cd4a2e9c91ed4c97ac76f8b96cf795f0?page=1

日刊工業新聞 7/26(日) 11:26配信

知見や技術を暑さ対策に

首に巻いて使うサンコーの「ネッククーラーNEO」

 夏本番に備えて、身に付けて体を冷やす製品が相次いで登場している。消防庁の統計によると2019年5―9月には熱中症で約7万人以上が救急搬送されており、暑さ対策は命に関わる重要な問題。新型コロナウイルス感染症対策で需要が急増したフェースシールドも、着用時の暑さや不快感を取り除く工夫が欠かせない。 冷たく蒸れないマスクを投入した衣料素材メーカーの技術がスゴい!  電機各社の持つ知見や技術が新たな暑さ対策製品を生み出している。ソニーは接触する体表面を冷やしたり温めたりできるウエアラブル端末「レオンポケット」を発売した。一般販売に先駆けて実施した19年のクラウドファンディングで“着るエアコン”として注目を集めた製品だ。  直流電流を流すと冷却や加熱、温度制御ができる半導体素子「ペルチェ素子」を活用して開発した端末を、首の後ろ側にポケットがある専用肌着に入れて使用する。スマートフォンのアプリケーション(応用ソフト)から温度調節ができ、本体の温度や着用者の行動に応じて温度を自動調整する機能も備える。ソニーの「レオンポケット」

 インターネット通販で人気を集めているのが、サンコー(東京都千代田区、山光博康社長)が4月に発売したウエアラブル型クーラー「ネッククーラーNEO」だ。価格は5980円(消費税込み)。受注台数は20万台を突破した。各通販サイトで8月下旬入荷分の予約申し込みが始まると、すぐに売り切れる状況が続く。  本体を首にセットして電源を入れると、プレート部分が約2秒で冷える仕組み。冷えたプレートが首に当たることで涼しくなる。重さは約150グラムで、電気を流すと冷却するペルチェ冷却方式を採用。強弱2段階の切り替えが可能で、プレートの温度が強モードで外気温に比べて15度C、弱モードで10度C低くできる。  強と弱を自動で繰り返すことで感覚がまひすることなく、缶飲料を当てたような“ひんやり感”を維持できる。容量1万ミリアンぺア時のモバイルバッテリーを接続した場合、強モードで約10時間、弱モードで約20時間利用できる。  デサントが発売した「コアクーラー」もクラウドファンディングで好評を博した製品。開発にはシャープが参加している。コアクーラーはグローブと独自の蓄冷材で構成。手のひらにある動静脈吻合(AVA)と呼ばれる血管を冷やして血液の温度を下げることで、体の深部体温を効果的に下げる。適度な冷たさを保てる蓄冷材は、シャープが液晶材料研究で培った技術を活用している。

造現場でも試行錯誤

富士電機は換気口のある独自のフェースシールドを試作

 富士通ゼネラルは、ペルチェ素子を活用した首かけ型のウエアラブルエアコン「コモドギア」を開発した。頸(けい)動脈を通る血液を冷やすことで深部体温の上昇を抑える仕組み。端末は腰に付けるラジエーターとホースでつながっており、冷却水を循環させて放熱する。21年度に発売予定で、生体情報のセンシング機能やシステム連携なども開発中。製造現場や警備などさまざまな場所で健康状態の把握に役立つIoT(モノのインターネット)端末を目指している。  製造現場でも利用が増えているフェースシールドも試行錯誤が始まっている。富士電機はフレーム部分に換気口を持つ独自のフェースシールドを試作した。キヤノンはファン付きバイザーを開発して製造現場などでの利用を始めた。頭部に装着する本体部分にファンを搭載しており、額から顔の前面にかけて下向きの気流を発生させることで、マスクやフェースシールド装着時の暑さを軽減する。  家電量販大手のビックカメラによると、暑さ対策製品の足元のトレンドは例年と同じくエアコンや扇風機、サーキュレーターが主力を担っている。一方で、ハンディファンや首かけ式の扇風機といった携帯可能な扇風機も19年に続き人気だという。  携帯できる小型の扇風機はこの数年で一気に認知度が高まった。「多くの注目を集めたガジェット(目新しい機器)は、次の年にはバリエーションが広がり人気が続く。ハンディファンや首かけ式も20年は早い段階から品ぞろえが豊富になっている」(ビックカメラ広報担当)。  気象庁の季節予報によると、7―9月の平均気温は全国的に平年よりも高くなる見通し。梅雨明け以降は、猛暑対策グッズの人気争いも一層熱さを増しそうだ。